ミュージカル「赤毛のアン」と私

 

「赤毛のアン」と名の付くミュージカルを観たのは、この9月19日に観て来た劇団四季の「赤毛のアン」で

5度目になります。私が高校生の時に、大阪に住んでいた少し年の離れた従姉に誘われて、最初の

3度目までを立て続けに観ました。そして、4度目はPEIで。

 

1991年5月 「アンの愛情」 メルパルクホール(大阪)にて アン・シャーリー=小高恵美

         (なんと!ギルバート役には「おかあさんといっしょ」のあきひろお兄さん!)

1991年7月 「Anne of Green Gables」 フェスティバルホール(大阪)にて アン・シャーリー=リサ・ウェイ

         (nonno 創刊20周年企画 本場PEIから来演!)

1992年?月 「アンの青春」 メルパルクホール(大阪)?? アン・シャーリー=深津絵里

         (パンフレットがないので、詳細わからず…。ごめんなさい!)

1997年8月 「Anne of Green Gables」 コンフェデレーション・センター(PEI)にて 

         アン・シャーリー=サマンサ・ウィンスタンリー

2002年9月 劇団四季「赤毛のアン」 近鉄劇場(大阪)にて アン・シャーリー=野村玲子

 

 

劇団四季「赤毛のアン」レポ(?) 2002年9月19日

 

久しぶりの大阪。

今日は母と二人で、ミュージカルを観に来た。(大阪へは4人で行きました→気まぐれおでかけ記へ

開演時間にはくれぐれも遅れないように、私達は余裕を持って、開場時間の1時5分ほど前に

近鉄劇場に着いた。

劇場の周りは、さすがにミュージカルを観る女の人達で溢れていた。やっぱり殆どが女の人で、

若い人よりも奥様方が多いみたい。

1時きっかりに開場となり、私達は列に流されるようにして中へ入っていった。

近鉄劇場の外観は少し古い感じ。でも、中は古さは全く感じられないくらいきれいで、ちょっと驚いた。

でも、席に座ってみて、舞台が(というか全体的に)思ったよりも広くないな〜と思った。

私達の席はちょっとお金をケチってA(1階席)にしたので、会場の真ん中よりも後ろの方だった。

なので、舞台が小さく見えたのかな〜。

それでも真正面に観える席を取ったし、かなり傾斜をつけて席が配置してあったので、ちょっと見下ろす

感じだったけど、とてもよく見えた。

 

さて、開演時間の1時半。

ちょこちょこと入ってくる人がいたためか、まだ幕は開かず。

7・8分過ぎたぐらいにやっと幕が上がった。

幕が開いたのにまた幕だ!

その幕にはアヴォンリーの風景が描かれていて、陽気な音楽が流れてきた。

アヴォンリーの風土を象徴するような音楽が…。

しばらくの間、音楽が流れていて、それでも、その幕はなかなか上がらない。

そして、その幕が上がらないまま、幕の向こうに登場人物が透けて見えた。

???

一瞬わからなかったけど、どうやら幕がライトによって透けて見えるものだったらしい。

アヴォンリーの仲間達がアンを讃える歌()を歌い始めると、思わず胸がじ〜〜んとなった。

これが劇団四季のミュージカルか〜と頭から引き込まれていく自分がいた。

歌が終わると再びアヴォンリーの風景となり、今度は幕の前でストーリーの一番初めの部分が始まった。

そう、リンド夫人がアンを迎えに行くマシュウを見かけたところ。

ところが、そこから原作と違っていたので、私の思いは少しずつ冷めていったのでした。

ミュージカルなんだから仕方がないのかなぁと思いながら…。

そして、野村玲子さん扮するアンが登場!

笑い声だけが私の想像するアンと近いかなと思った(もちろん、歌声は素晴らしいと思いました)。

見た感じは少し遠かったので、よくわからず。

アンはともかく、マシュウ役の人が最後までどうもしっくりこなかった…。

グリーンゲイブルズまでの道のりで可笑しかったのは、二人が乗っている馬車を引く馬の芸の細かさ。

二人の会話よりもそっちに目がいってしまって、困ってしまったほど。

グリーンゲイブルズもアンの部屋のある二階の部分がロールカーテンで開け閉めできるようになっていて、

狭い二階の様子がちゃんと見ることができた。

でも、そういえばPEIのミュージカルでもそうなっていたのかもしれない…。

アイスクリーム〜♪は本物と聞いたのと同じ曲のよう。なんだか聴き覚えがあった。

マシュウが亡くなるときが近づくと、今度は悲しくて胸が苦しくなってきた。

そして、私の目に涙が…。鼻もグスン、グスン。

隣りの母は「なに泣いとんの?」って顔で私の顔を覗いてきた。

この時点で、泣いている人は周りにいないみたいで、恥ずかしくなる。

結局涙が止まらないまま、幕が下りてしまった…。でも途中で、悲しみの涙が感動の涙に変っていた。

 

と、ここまで書いたところで、1991年に観たPEIのミュージカルのパンフレットを見ていたら、ストーリーが

殆ど同じだということが判明。

あれれ?? だったらなぜ、私はPEIのもののように入り込めなかったの?

本物を観てしまったからだと思っていたのに…。

日本人だから、日本語だからというのがあるのかもしれない。

それに、本物は生のオーケストラだったから、迫力が違ったのかもしれない(その辺りはうろ覚えです)。

そうだ! PEIで観たものは、PEIに着いてすぐのことで、「PEIに今いるんだ〜〜!」という思いが強かった

ためかもしれない。

とにかく、劇団四季の「赤毛のアン」も最後には観に来て良かった〜と思ったのでよしとするか!

でも、これで一つ楽しみが減ってしまった…。