伊勢神宮の所管社

御塩殿神社


年中のお祭りにお供えする御塩を調進する所




伊勢神宮では古くから五十鈴川河口の二見浦で入浜式塩田による製塩が行われていました。


河口の水は、淡水と海水が適度に混ざり固めるのにちょうど良い硬さの塩にになるそうです。




製塩の作業は7月末の
土用中から始まります。


塩田でだんだん濃くな
った海水を左写真
(p)
様に最後に一箇所へ集めます。


その年に入用な量が採
取されたら御塩汲入所
へ運ばれます。


下の写真の向って右が
御塩汲入所で、左側は
御塩焼所です。
ここで煮詰めて塩にな
ります。


毎年10月5日に御塩殿祭が御塩殿神社で行われます。
まず神職が「お供え」を神前へ運び、拝礼します。この時同時に「御塩殿」からも拝礼します。

↑上の写真はクリックで拡大します。


神官により神前で御塩固の祈念が行われて後
殿内に入って上の写真の様に御火をきります。
この火は発火道具「御火鑚具」
(みひきりぐ)
つけられます。
(右写真はgoogle忌火から転載)

桧の板の上を山びわの木で作った心棒を廻す
と、やがて火粉が出ますがこれを乾いた「おが
くず」の上において、杉の枯葉でおおうと火は
杉葉にうつるので、これを薪にうつします。

この火を「忌火」と言います。


左の写真でわかるように、
三角錐の独特な土器へ
荒塩を堅く棒で詰込みま
す。


これをかまどの上へ置き
焼き固めます。
これを「御塩焼固」(やき
かため)と称しています。


この御塩は神宮のお祭り
に使用されます。




古楽カンティガ第139番