THE LAST MESSAGE 海猿

THE LAST MESSAGE 海猿　(2010)

【監督】
羽住英一郎
【キャスト】
仙崎大輔 : 第十管区海上保安本部機動救難隊隊員　（伊藤英明）
仙崎環菜 : 仙崎の妻　（加藤あい）
吉岡哲也 : 第十管区海上保安本部機動救難隊隊員　（佐藤隆太）
服部拓也 : 第七管区海上保安本部機動救難隊隊員　（三浦翔平）
桜木浩一郎 : レガリアプロジェクト設計主任　（加藤雅也）
西沢夏 : 「レガリア」常駐医　（吹石一恵）
木嶋久米夫 : 「レガリア」作業員　（濱田岳）
下川嵓 : 警備救難部救難課長　（時任三郎）
吉森久貴 : 内閣参事官　（鶴見辰吾）
北尾勇 : 第十管区海上保安本部機動救難隊隊長　（石黒賢）
遠藤翔太 : レガリアプロジェクト事業本部長　（勝村政信）
松原エリカ : 「阪本病院」看護士　（香里奈）

完成披露試写会（2010.7.26）でラス猿を観た興奮がちょっと静まり、初めて観ての感想を残したくて、
やっと言葉にしてみようかな～って気分になれたので、これ書いてます。（2010.8.3）

実は数日前に、英友さんへのメールに書いたんです↓↓（一部抜粋、ちょい追記編集してますが・・）
　　私はオレンジの大輔にハート目線全開で見入ってしまってドキドキでしたぁ（爆）
　　吉岡くんとのバディな繋がりがツボです～☆
　　服部くんを励ましていく感じも絶妙で・・・☆
　　その姿・表情の奥から大輔自身の思いが伝わってくるところが、いいな～って☆
　　機動救難隊員としてキャリアを積んできた仙崎大輔を
　　俳優さんとして前作から更にキャリアを積んできた　伊藤英明が演じているわけで、
　　そんな大輔がすんごいカッコイイ☆
　　伊藤さんの演技力と、これまでの海猿があってこそなんだと思います。
　　いろんな思いを抱えつつ最悪を回避すべく”逃げない”大輔がカッコイイ～～～☆
　　まぁ選択肢はないわけですけど。。。
　　私は終盤の展開が大輔照準で観ると呆気ないっていうか、物足りないな～と思いました。
以上↑↑ 興奮の余韻のなか、ちょこっと言葉にしちゃってました～。
まぁそういうことなんですけど、改めまして・・・

オープニング、いいですね～あの感じ・・リミ猿のとは真逆な雰囲気です。どっちも大好き～♪
その後、早速レガリアの事故へと話が入っていって、
あとは次々と息を呑むドキドキ感が半端じゃない展開が続いていくのがとってもよかったです。
２Ｄだったけど、スケールのでっかい大迫力の映像が凄かったです！公開したら３Ｄでも観られるので、楽しみです。
またそんななか、それぞれの登場人物の思いが心に浸みてくる海猿の世界が堪りません。

さて、その人間ドラマ的に観たときに・・・

この作品や大輔のラストメッセージとは、
人の命を救うことを絶対に諦めない！！
愛する人の元に還ることを絶対に諦めない！！
仲間を信じる勇気を持つこと！！
だったと思います。
海猿シリーズ通してのテーマだし、それがブレては困るわけで、それが貫かれていました。

そして特に今回は、”人と人の繋がり”がテーマになってました。
今までに培われてきた例えば大輔と吉岡のバディな繋がりなど・・だったりと、
また新たな人と人の繋がりができていく様も描かれていくなか、
それは大輔にとっても、周りのキャラクターとしても、それが支えになっていくという展開だったと思います。

【大輔照準】にして観ているUKIUKIの個人的な感想は・・・
超ラブラブな環菜との関係は、少ないシーンでちゃんと伝わってくるんですよね。
自分が守らなきゃいけない環菜や大洋という愛する家族をもったことで、
死ぬかもしれないことが怖いという感情を持ちながらも、大洋をガッカリさせない父親になりたいと、
人の命を救うことから逃げない大輔がたっぷり描かれていて、
胸にジ～～～ンとカッコイイ～ッ☆ むちゃくちゃ嬉しかったです。
そして、生きて還ることを諦めない大輔が・・ですよね。。。

吉岡との遣り取りが最高！！
二人のハチャメチャなお調子者っぷりが、お茶目な大輔が、楽しいよ～♪
そしてそれとのギャップがいいっていうか、でも共に危険に身をさらすバディとしての繋がりが、
たとえ離ればなれになっても繋がっているとお互い実感できてるのが、心にビンビン伝わってきました。
深刻な状況でもわざと明るく受け流しているふうでいて、お互いの気持ちはちゃんと繋がっている。
二人のバディな関係が、UKIUKIはほんっとうに大好きです。

また先輩としての大輔が最高！！
まず、上手く言えないけど・・行きがかりでそこに居合わすことになった服部に「協力しような」ではなく、
バディとなることを意識させますよね。
大輔は要救助者となった人たちそれぞれへの対応でも、UKIUKIをグッと魅せてくれましたし、
機動救難隊員としてキャリアの浅い服部のことも素早く観察しての態度がすごくカッコよかったです。
と言っても、強すぎる大輔でなく、弱すぎる服部でもなかったです。
大輔は、服部には自分と重なる部分があることを見て取ったのだと思います。
それぞれに個人的な環境は違っても、人として当たり前の感情を胸の奥に持っている。
それは怖さだったり、迷いだったり。大輔はいくらか経験を通して乗り越えてきました。
大輔が、服部の様子を見てそういう服部の思いを受け止めているというのが、
直接的に慰めたり叱咤激励したりでなくて、ちゃんと伝わってくるというのが、すごく良かったです。
そして肝心なところで気持ちをグイッと引っ張ってあげるのが、もう堪らなく良かったです。
『おまえは、逃げてたんじゃない。探してたんだ。』なんか、服部でなくても勇気をもらえる言葉です。
服部も、そんな大輔自身の思いを知ったり、逃げない大輔の姿を通して、
自分を見つめ直し、今すべきことや今後進むべき道を見つけていきました。

さて、このエンターテイメント作品、オープニングからず～～～っと大満足だったんです。
UKIUKIはどうしても大輔はもちろんのこと、全体的にも人間ドラマに注目して
ジ～ンとした感動がいっぱいでそれが大きくふくらんでいって、ユーモアも大切な要素ですよね、
そういうのが絶妙に絡んで大満足！！
海洋スペクタクルとしてもドキドキな状況が次々と展開する物語と、
それを盛り上げる映像のすんごくパワフルでで～っかいスケールの半端でない迫力に大満足！！
これで２Ｄなんですから、３Ｄだとどうなるんでしょ。

ところがエンターテイメントとして観たときに、
終盤の大輔の描き方は呆気なかったです。物足りませんでした。
それは、伊藤さんの問題ではなく、脚本か演出か或いは編集の問題だったと思います。
終盤（地上に戻るまで）の大輔に限っては、UKIUKIとしてはリミ猿も海猿も越えなかったと思います。
あ～これは、服部で続編を！の道を残したかったのか？と思ってしまいました。
或いはリアル海保とかけ離れないよう、ドキュメンタリー感を持たせたいのでしょうか。
本当にこれを完結編にするつもりなら、
生きて還ることを諦めない大輔を、もっと丁寧に描くべきだと思いました。
骨折したのも、あれっ何時？と思ったし、（←見逃していたのなら、ごめんなさい）
そこからいくらかは脱出できてきたんだったら、
『早く行け、服部！俺は自力で上がる！』と言ったセリフが浮いてしまわないように、
たとえ浮上は無理でそれは服部にこの場を後にさせるための言葉だったとしても、
その場を動いたら仲間が助けに来た時見つけにくくなるというのもあるかもしれないけど、
でも、ただ待つだけ？？？
水かさが増せば、浮力や骨折した足以外の力である程度救助されるのに有利な状況へのアクションも
取れたのではないか・・とか、そういう諦めない行動を取ったうえでの、
仲間を信じて待つ姿を観せてほしかったです。（以上 2010.8.3）

↑↑というのが、初めて観た時の感想です。
その後、ノベライズ本を読んで、
　　「THE LAST MESSAGE 海猿 (小学館文庫) 百瀬しのぶ」
　　「ザ・ラストメッセージ海猿 (小学館ジュニアシネマ文庫) 橋口いくよ」
例えばどうして急にそこにボンベがあるのよ？って思ったところ、（←見逃していたのなら、ごめんなさい）
（２回目観て追記：取り出すシーンはありましたけど・・・）
（なぜか）潜水作業用のボンベがその場に設置されてたというのが分かったし、
特にジュニアシネマ文庫のほうには、
そのときの大輔やその時その場の状況が書かれていて、そうだったのか～！と思いました。
大輔の心情や、骨折のこともどうして動けなかったかということについても分かったので、
少し気持ちが落ち着きましたし、これで今後観るときにはそのつもりで観て感動したいです。

でもね～、やっぱり映画だけ観てそういうことが伝わってきてほしかったです。
あんまり呆気なくて、UKIUKIには映画観ながら想像を巡らせる余裕もなかったです。
だって、そこんとこ肝心なところでしょう！？　UKIUKIにとっては、
いちばんの見どころになるはずだったかな～ってところですもん。（2010.8.16 挿入）

（戻ります）
さて、ラストは大輔と吉岡から大輔パパと環菜や大洋とのシーンへと続いていって・・・、
平凡な日常の幸せが輝いて見えます。すごく大切なものなんだってあらためて思えました。
繋がってる人と人の諦めない気持ちが合わさって守っていくんですね。
仄々とした心地よい締めくくりがとってもよかったです。

公開されたら３Ｄも楽しみですし、
なんたって大輔に会いたいし、
もちろん作品としても大きなスクリーンで映像＆ドラマを堪能したいので、
時間を見つけて何度でもラス猿観に行きたいと思います！
そしたら、また観る度にツボ☆な部分が違ってたりして、それも楽しみです。

そして、大輔の人生にはまだまだこれからも新たな展開が続いていくわけですが、
今度こそ海猿シリーズはこれで完結して、
伊藤英明さんは俳優さんとして更なる飛躍をしていかれますことを私は願っています。（2010.8.3）

◆追記　（2010.9.22）

公開初日（2010.9.18）には、初日舞台挨拶に行って TOHOシネマズ（日劇）で３Ｄ版を観ました。
UKIUKIにとっては初めての３Ｄ映画鑑賞でした。
あれ？試写会で観た２Ｄのとき、あ～ここにあえて入れなかったんだ～と思ってたシーンがあって、
それが加わってたんですけど。。。な～んて、まるっきり勘違いだったら恥ずかしいので、どこって書けません。
脱線しました。その後地元にはTOHO館が無いので、109シネマズで３Ｄ版を観ています。
テーマパークのスパイダーマンだったか？おもしろかったけど酔いかけたようなのとは全然違うんですね。
最後までしんどくならずに、思いっきり緊迫感が膨張した映像を楽しむことができまます！！

ただ東宝の３Ｄメガネは、UKIUKIには重くて鼻がすぐに痛くなってきて
鑑賞中それで集中できにくかったのが少し残念でした。
109のはそれよりは軽めでわりと楽にかけていられるので、リピート鑑賞するのにラッキーです。
２Ｄでリピートするのもいいなと思っていましたけど、今のところこちら３Ｄ上映だけです。
ところで東宝の方が、でかいレガリア、荒れ狂う海、飛び交うヘリ、
レガリア内での落下物、流れ込む水なんかのリアル感は凄かったけど、
事故対策室のように人物が複数いるようなシーンでは手前、中央、後方と層にして映像を重ねたように見えて
アニメみたい～なんて違和感がチラッとありました。
でもまぁ映像がクリアっていうか、109の方は、人物の違和感はあまりないけど少しクリアでない感じというか
３Ｄが緩いように感じるのは気のせいでしょうか。全体的に２Ｄに近い３Ｄって印象です。
まぁ、UKIUKIの個人的な感覚ですし、もしかして全く同じはずなのかもですが、
だからどうって、どちらの映像が好きってこともなく
その時々で楽しんじゃえ～って気分だけど、メガネは軽い方がいいですね。

さてそんなことよりどちらにしても３Ｄ映像は、
崩れかけたレガリア、呑み込まれそうな海のうねり、襲いかかる落下物や大量の水などに
巨大なエネルギーの迫力や怖さの臨場感も増し、
また登場人物との距離が近づいた感と共に気持ちも近づいて観ているって気がします。
そして、ドラマ的には回を重ねるごとにいっそういろんなポイントでジーンとしちゃってウルウルしっぱなし、
涙ポロポロ出てきちゃうところがいっぱいです。

あれこれ言い出すとキリがないので具体的な感想はほとんど省略しちゃってて、
もちろん大輔のあれこれがUKIUKIにはイチバンなんですけど、
先日夫と観たときには、環菜に感情移入しちゃって涙ポロポロでした。
元々UKIUKIは通信が途絶える直前の大輔は堪らなくツボなんですけど、
今日は母と観に行って、もちろんそのときの吉岡もですけど
途絶えてる間に保安官たちがそれぞれにじっと休んでなんかいられなくて
装備の点検をしたりしてるところでもいつも以上にグッときて涙ポロポロ。
初めからいいなと思っていたけど、桜木さんの思いにも今はもう泣きのポイントです。
そんな桜木さんの心境を受け止めつつの大輔がまた、堪らなくいいんですけどね。
あっ服部を無視しているわけでも嫌いなわけでもありませんけど、なんか何も書いてませんね。

初鑑賞のときに書いてたことに限らず前にあれっ?!と気になったところは
もうどうでもいいって気分で考えないことにして、観るたびに前より良かったわ～って思えます。
それは３回目の日劇で観たときからそんな気がしてました。
そしたら舞台挨拶（渋東）でもそんなお話が出て、伊藤さんのご両親も日劇にいらしてたそうで、
そのあとお母様が電話で前より感動したというようなお話を伊藤さんにされてたと伺って、
なんだか同じ思いを共有させていただいた～って勝手に思って嬉しかったです。

なんだかね～、相変わらず大輔照準で観ていながらも、大輔以外の人物にも視野が広がって、
いえ初めから観てはいましたけど気持ちも広がって、
また映像になって見えてる部分の間の部分だったりそこに至るまでの過去にだったりも、
気持ちが観にいけるようになってきたって気がして、UKIUKIにとってラス猿は膨らんできたような気がしてます。
まだまだリピート楽しめそうですし、でもやっぱりなんたって仙崎大輔に会いに行きま～す！！