9日目
青森県 夏泊半島 キャンプ場
→下北半島 山の中

恐山はすでに観光地化していた!!

今日は、本州最大の目的地「恐山」へ行くのである。そしてその後、フェリーで北海道へ渡れたら渡るのである。
恐山へは昨日着くはずだったが、誰かさんがフェリーの時間を間違えたので(オレ流)まんまと今日になってしまった次第である。

朝5時に起きた。ストレッチをしてジョギング。なんだか太ってきたような気がする。毎日走っていないせいか?バイクに乗っている時間っていうのは、実際、何も体を動かさないのである。ほぼ寝たきりみたいなものである。しかも旅しているので、おいしいものが食べたいのである。
しかし今回の私はそこを我慢し、暴飲暴食を抑え(比較的)、朝はなるべく毎日ジョギングしているのに(実際には2日に1日)・・・太ってきた。これはまずい。今からこれでは話にならない。

ということもあって、朝食は「DAKARA」っていうジュースのみ。体の余分なものが出るかもしれない。
さあ、服を着替えて、あ!  Tシャツと靴下が最後の一枚なのである。「これは洗濯しなければ!」
と、コインラウンドリーを探して北に向かう。

途中、ちょっと道を外れて「陸奥小川石油備蓄基地」を見ていく。もしも戦争なんかで外国からの石油輸入がストップした場合、全国に何箇所かある、こういう備蓄を使うのであるが、なんせ全部あわせても国民総使用量の100日分しかないらしい。っていうのを前にテレビで見た。ここからもう少し行けば「原発PRセンター」というものもあるらしいが、昨日みたいにフェリーに間に合わなくなると淋しいので、とりあえずパス。来た道を戻り、北へ向かっていると看板に「原発PRセンター右折150mとある。あれ?また違うソレかな、とりあえず近いし言ってみるか〜。
と向かったはいいが、150m走っても、1500m走っても、いっこうにそれらしきものは見えてこない。騙された。しかし騙されるのは今までの人生で慣れているので、かまわずじゃんじゃん行くと、やはり最初に行くのをやめたソレであった。しかも、反対車線でポリスがネズミ捕りやってやがった。最初からPRセンターに行ってたら間違いなく引っかかっていた。50kmオーバーくらいで。「アンタついてる!」と松田優作の似てないものまねをして、原発PRセンターに行った。

ついたのはam9:02。openはam9:00で、開店襲撃やん。ちょっと張り切ってるヒトみたいやね、原子力に。みたいな感じの人がボク。と、もう一人、おやじ。
でも一番入場は譲れないので、ズカズカと自動ドアをウィーンとくぐれば、なんとコンパニオンレイデーがいるではないか!ちゃんと帽子付の制服を着て。「これは帰ったらコンパニオン物を借りやなイカンな」と案内に従ってエレベーターで3階に進めば、そこにもレイデーが!しかもこの建物自体もおよそ入場無料とは思えないほどのド級博物館なのである。飛び出す映画館も放射線体感ゲームも無料だ。全部新品。ピカピカ。コンパニオンもいっぱい。おそらく地元民から何年も激しく反対されてきたのである。原子力燃料リサイクル処理場。名前に「原子力」と入っているともうアレである、原発とか産業廃棄物処理場が作られるのと一緒のイメージなのである。
なので、コンパニオンを使い、楽しくわかりやすく、しかも無料で、地域の観光スポットになる、あるいは社会見学の目的地になるくらいの豪華さにしたのではないだろうか。かなり立派な造りで、核燃料リサイクルがどんなに安全かもわかりやすくモニターや音声で説明されていた。こんな青森の田舎で。
 ところで、原子力の燃料って、97%がリサイクルできるんだそうです。もしリサイクルしなければ、ウランはあと67年で(石油はあと40年)底を尽いてしまうそうですよ。燃料のいらない風力、太陽、地熱発電が今頑張っているみたいです。コンパニオンさんも頑張ってね。

さてさて、来た道を戻り、ネズミ捕りの前は40km/hで走りぬけ、目指せ恐山&コインランドリー!ガソリンスタンドでコインランドリーの場所を聞いたら、奥から30歳くらいの太った女性が親切に教えてくれて、地図もくれた。ありがとうございます。彼女のおかげで無事コインランドリーに辿り着き、洗濯&乾燥。その間にメシ喰お、と思いほっかほっか亭で魚三昧弁当を購入。コインランドリーの中の椅子に座って食った。おばちゃん変な目で俺を見るな。
さあ恐山へ!乾燥し忘れの靴下を後ろにはさんで、いざ出発!!!

恐山の近くまで来ると、山をグネグネ登っていく道になるのだけれども、道沿いに布を巻いたお地蔵さんがちょくちょくいるのである。とりあえず写真を撮っておく。そしてすぐに拝む。秘技・拝み撮りである。(あと、拝み投げというのがある)
そしていよいよ到着!なんか温泉のにおいが。硫黄だろうか?駐車場はたくさんの車やバイク。入場料500円払って中に入る。
とりあえず巡ってみる。
あちこちに賽の河原みたいに小石が積み上げてある。ぎりぎりいっぱいまで。さらにそれにおもちゃの風車が刺してあったりする。カラスもいっぱいいる。なんでこんなところにカラスがこんなにいるのかわからないが。良い雰囲気。
しかし、すごい人だかり。すでに観光地でもある。お土産屋とかメシ屋とかあるしね。お堂も新築。イタコはいないし。
もっとゲゲゲの鬼太郎みたいな雰囲気を期待してたんすけど。来るのが50年遅かったか・・・。ちょっと残念。
でもまあこんなもんでしょ、あはは。さぁ恐山はこれでおしまい!気分を切り替えてフェリー乗り場へ急げ〜!!

で、着いたよ、15時前に。本州最北の港、大間フェリーターミナル。申込書も書いたね。でも聞こえてきたね、他の人の話声が。
「えー?あさって?」
なに?あさって?
なにが?
いっぱいなの?
キャンセル待ち?

97番目って・・・。


もう、がっくしピースなのだ。ああガックシ。まあでもしょうがないよね。予約もして無かったし。
どーしよー。あさってまでー。青森市まで戻って乗るか?よし、乗れるかどうか確認。電話してみよう。
・・・話し中。
   ・・・話し中。

・・・・・・・・・・・・・ずっと話し中。
近くにいたライダーに聞いてみたら、青森港も多分いっぱいだろうと。
しょうがないね、待ちますよ。どこで?

とりあえず走ろうか。

で、とりあえずYHを目指してみたんですけど、YHのあの雰囲気が今日はイヤで、山の中に進路を変更。

ちょっと休憩って山の中のバス停で一服入れていると、バス待ちの一人のジーさんに今日もしゃべりかけてもらった。「どこへ向かわれるんですか?」と。
テントを張れるところを探しているんですよ、と言うと、親切に2ヶ所くらい教えてくれた。ありがとう、じーさん。
小雨の中、山の中、何とか屋根つきでテントを張れそうな所を発見。
夕方、近くの集落まで行って、JAの給油所でガソリンを、古びた店でインスタントラーメン2個とさんまの缶詰を買った。店のおばちゃんと客のおばちゃんの会話は、何をしゃべっているのか全然わからなかった。マジで全然。ここは青森県。
テントに戻って、買ったラーメンを作ろうと思い、ふと袋を見たら賞味期限が2年くらい過ぎてた(笑)。もちろん食べましたが。

あーあ、明日は上手い具合にキャンセル重なって、順番回ってこやんかな〜。
しかしここ、蚊とか羽アリとかむっさ多い。(カタツムリも)
野性の生きているふるさと、青森バンザイ。



本日の出費

ジュース(体バランス飲料DAKARA)・・・・・・120円
恐山入山券・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・500円
魚三昧弁当・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・650円
まろ茶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120円
ラーメン×2ヶ・缶詰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300円
タバコ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・270円
ガソリン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・602円
コインランドリー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800円

 
合計  3342円


走行距離     302km
総走行距離   2385km

明日の目標  キャンセル待ちで北海道!いよいよか?

本日の風景
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