16日目 羅臼

朝起きて、ひざの具合がどうもいけない。
痛くて走れない。
歩くだけでも、50%くらいスピードダウンしています。
いままで朝のジョギングなんてしたことがなく、この旅から急に始めたので、まあ、痛めるのは当然といえば当然ですが・・・。
しかしこれ、治るのかしら?
昨日おとついとジョギングしないでおとなしくしているんですが、全く良くならないんですけど(笑)。

というわけで、今朝はジョギングではなくウォーキングで。
知床の町を歩く。散策。

町っていっても道沿いにオミヤゲ屋が何軒かあるだけで、寂れた温泉街みたいな感じだ。
温泉街と違うところといえば、「フェリー観光受付 3000円」という店が、オミヤゲ屋の間にいくつかあることくらい。全部で3つあった。知床岬を見に行けるらしい。しかし・・・

・・・そんなに客が来るんだろうか?
フェリーっていくらくらいするものなんだろう?
個人で買えるものなんだろうか?
免許は船舶大型二種とかなのだろうか?
ホントにフェリー?フェリーの定義は?

など考えながら歩いていると、しばらくして「オロンコ岩展望台」なる看板があった。
こういうのを待っていたのである。


 オロンコ岩展望台、その名のとおり岩の展望台である。
なぜ「オロンコ」なのかは知らない。でも見た目がちょっとオロンコっぽいかもしれない。
標高56m、ビルなら何階建てくらいに相当するのか知らないが、けっこうデカイ!オロンコ!!

階段を見つけたのでそこからオロンと上がっていく。
ひたすら上がる。っていうか登っていく。
かなり急な階段だ。
フゥ。
なんだこれ?急すぎるし。
フゥーフゥー。
ほら、もうモモに乳酸が。
フゥーーワーーー、
こんなに乳酸が。
ピューゥフ・・ンフー。
これは老人とかでは絶対登れないっすね、まぢで。
あと運動不足のお父さんもムリ!
あぁ、もう!
あしパンパン!!

ドゥファーーー!

もうーーーっ!



そんな感じで軽々と頂上まで辿り着いた。
上に上ると平坦になっている。ただし草がボーボーだ。
海がよく見える。足元の岩にはカモメが死ぬほどいた。100羽はいました。この岩のでこぼこが彼らの休憩所らしい。
しっかし、海がきれいです。青いもん。
沖縄とかのエメラルドグリーンではなくて、こっちは「透ける青」みたいな。蒼?

しっかり10分くらい展望してから、さあ、降りますか?俺よ。
そして今上がってきた急勾配な階段を下りてゆく。
下りは登りよりもヒザに来るぜ!
つま先からそーっとつける。なんとかいける。ホントにどうしてしまったのかオレのひざ。
でも健康でも、この岩の階段は老人にはムリだな絶対。と思っていたら老人が上がってきた。
「毎日登ってるよ、わしゃあ!」的な雰囲気をかもし出していた。すれ違うときに「おはようございます」と言われたので、ぼくも「おはようごだいます」と例のあいさつで対応した。



オロンコ岩をあとにして、ボクはコンビニに寄っていく。朝食調達。
北海道のコンビには「セイコーマート」っていうのが主流らしく、ほかのサークルKとかファミリーマートとかは見かけない。たまにセブンイレブンとローソンが都会のほうにあるくらいかな。
野菜とか肉とかも売ってるけど、2〜3人分あるので買っても腐らしてしまうし、買えない。キャンプっていっても食事はほとんど外食かコンビニのサンドイッチか。
たまにインスタントラーメンを鍋で作ったり、お米を炊いたりするけど、片付けるのが面倒ですし・・・。
とりあえず今日の朝食はメグミルクのヨーグルトで。お昼をしっかり食べる計画で。



さあ、そろそろ行きますか。羅臼に。ホッケを食べに。
テントをたたんで、荷物をくくりつけて、しゅぱーつ!

キャンプ場の受付に誰もいなかったので、料金(350円)は支払わずにしゅぱーつ!!羅臼へ!!!



無銭泊罪の意識も多少は持ち合わせながら、北海道の右上のほうの山の中。
ワインディングをウィーンと言ったり、曲がったりしながら走る。
しばらく走ると、ほら、羅臼岳。

A:いやぁ、晴れててよかったっすねー。
B:ほんとそうっすよねー。
C:ホントですねー、あははー。

と、一人3役で走ってみたりしていると、いつしか霧が。
峠を降りると霧はなくなったんですが、曇ってました。ってゆうか、さっきのは霧じゃなく雲だったのか。



羅臼に着いた。目当ては「ホッケ定食」。昨日の走行中にるるぶを落としたので、店の名前とかわからない。
でもまあ、ホッケの本場ならいたるところに看板がでているんとちゃいますか。
「名物ホッケ定食600円ポッキリ!」とか。
羅臼に入ってすぐに、さびれた感じっていうか本当に錆びた外装の定食屋があった。
そこの看板に、うに丼やらカニやらの文字に混じって小さく「ホッケ定食」と書いてあった。
パッと見、つぶれてる感じの店だったので、ある意味いい味は出ていたんですが。今回そういう冒険はやめておけ、とばあちゃんが遺言で。いやまだ生きていますけど。
「もっとあるはず。本場ですし。まだ羅臼の端ですしー!」と知床半島の先に向かって発進!
進んで進んで、とうとう一軒も無く行き止まりまで来てしまった(笑)。

突き当たりに「味処 熊の穴」という店があったので入ってみたが、ホッケ定食はなく、「熊ラーメン」とか「馬鹿ラーメン」(トドと鹿のラーメン)とか、なんだかまずそうなラーメンばかりだ。
何も食べないで帰る勇気も無いので、一番普通っぽい「昆布ラーメン」を食べて、今走ってきた20kmあまりを戻る。寒い。ホッケの産地ってどこなんだろう?

羅臼を過ぎ、標津の町で本屋を見つけ、やっとるるぶを購入する。これで3冊目だ。今度はもう落とさないようにちゃんとカバンにしまうことにする。


その後、ズーッと直線道路を何時間か走り、本日のキャンプ地、多和平キャンプ場に到着。ここのキャンプ場は、どうでもいいことですが、360度どっちを向いても、地平線が見える。地球は丸いから、いつかまた会おうね。ホッケ。


ホッケを食べれず、悔しいままでは寝れないので、本日の夕食は奮発しました。

ベーコンの塊をフライパン(初登場)で焼きながらビールを。
ご飯を炊いて、カルビ(150g)を焼きながらビールを。
ご飯には地鶏玉子を落としてビールを。
これぞキャンプ。キャンプバンザイ!!


しかし洗剤、買っとけば良かった。
翌朝、食器が油でコテコテになってた(笑)。



本日の出費

ガソリン5.4g   659円
ヨーグルト      100円
アミノサプリ     108円
昆布ラーメン    800円
るるぶ        800円
ベーコン       397円
味付カルビ150g  380円
生卵          40円
缶ビール       350円
キャンプ場代    350円

合計 4104円

走行距離     208km
総走行距離   4173km




本日の風景                       北海道編 トップへ