新年のごあいさつ
多気町長 長谷川順一
誰もが喜びと希望を実感できる住みよい町に
多気町のみなさん、明けましておめでとうございます。輝かしい平成14年の新年をお迎えになりましたことを心よりお慶び申し上げますとともに、多気町にとって良き年でありますようお祈り申し上げます。平素は町政全般にわたり格別のご理解、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、21世紀最初の年でありました昨年を顧みますと、世界の不透明な世相を反映し、様々な事件等憂慮すべき事柄がありました。特に米国で発生した同時多発テロ事件、また我が国における狂牛病騒ぎ、経済の低迷等希望に満ちた21世紀の幕開けにしては暗い年であり、問題解決を2002年に持ち越されました。
こうした中、町政を担当させていただき1年余が経過いたしましたが、昨年前半から市町村合併を巡る動きが急速に活発化し、市町村にとっては今後大きな課題となってまいりました。私は昨年9月より、各字で行った町政懇談会においても市町村合併の趣旨等をお話しし、ご意見をお聞かせ願ったところであります。この問題につきましては、決断すべき時期が迫ってまいりましたので、その趣旨や中長期ビジョンを明らかにし、町民の皆様のコンセンサスを得ながら慎重に進めてまいりたいと考えております。今年は第3次総合計画の最終年でありますが、就任時に公約させていただいた4つの柱を引き続き実行していく決意であります。
第1に「生活環境」として、町民の文化的な生活環境の整備を目指し、まず下水道事業を意欲的に進めておりますが、14年度中には、西池上並びに相可二区までを完成させ、平成16年度の供用開始を目指しております。農業集落排水事業については、上津田地区(津留、牧、鍬形)が平成13年度に供用開始をいたしました。平成15年度には、外城田地区(成川、野中、田中、森荘、笠木)が供用開始予定であります。また土羽地区が平成14年度に設計を開始し、平成17年度供用開始できるよう工事を進めてまいります。これからも計画的に工事を進めて行く予定でありますので、町民皆様方には格別なご理解とご協力をお願いするものであります。次に、今日環境問題は地球全体の問題でもあり、わたしたち一人ひとりの決意と実行にあります。このため、リサイクル法による資源ごみの分別収集を平成14年10月から実施する予定でおります。このことへの町民の皆様方のご理解を得るため、各字への説明会を今後実施いたしますので、趣旨をご理解いただき、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。また、天啓公園南側エリヤの整備に着手し、その活用については町民の皆様方のご意見も十分反映させながら、将来を見据えた施設整備を考えて行きたいと思います。
第2に「健康づくりの推進」として、長年高齢者の方々が待ち望んでいた特別養護老人ホーム『天啓苑』の完成と、既に利用されている老健施設『みづほの里』、そして福祉センター『天啓の里』が相俟って、乳幼児から高齢者まで安心して生活できる拠点が整いました。又、平成14年度から精神障害者保健福祉施策が県より町に移管される事により、益々の福祉充実の為、全力で取り組んで行く所存であります。
第3に「教育と文化の向上」として、県下でも高い評価を受けている町民文化会館事業につきましては、引き続きより内容の充実した事業に取り組んで行きたいと考えております。図書館事業につきましても、年々利用者も増えつつあり、皆様に親しまれ気軽に利用いただける施設として、より充実整備してまいりたいと考えております。
第4に「産業の振興、道路整備」として、まず産業振興面においては、優良企業誘致が大切な施策の一つであると考えられます。幸いにも、液晶の世界トップメーカーでありますシャープ(株)三重工場や、その関連会社等がこの不況の中、順調な稼動をされており町活性化の源となっておりますが、さらに本年度も各方面の協力を得、優良企業の誘致に努力したいと考えております。道路面におきましては、ふるさと農道事業(土羽地区)が数年来より用地買収に難航しておりましたが、昨年の暮れ地元のご協力により、工事が着手出来る目途がたった為、平成14年度には全線開通の運びになりました。また、県道バイパス(勢和兄国松阪線)も測量設計が完了し、平成17年度完成に向け本工事の促進を図って行きたいと考えております。このように、道路整備については明るい兆しが見えてまいりました。
以上、政策の一端を申し上げましたが、活力ある町づくりに向け努力してまいります。世の中の動きは社会経済に厳しい状況にあり、地方自治体も大きく変わろうとしておりますが、その動きを的確に見据え、町民一人ひとりが幸せになるよう、職員とともに決意を新たに努力を重ねてまいりたいと存じます。新年を迎え、町民各位の一層のご指導、ご支援、ご協力を賜りますことをお願い申し上げ、併せて皆様のご健勝を心からお祈りいたしまして、新年のご挨拶といたします。