多気町の国際交流員であるミッシェルリハさんに、
アメリカについてのことや、日本に来て思ったこと感じたことなど、
いろんなことを書いてもらっています。
義理チョコ
バレンタインデーといえば、私の友だちの話を思い出させます。この友だちは、アメリカに住んでいる秋子という日本人です。秋ちゃんから日本でもバレンタインデーを祝っていると聞いて、私はちょっとびっくりしました。秋ちゃんは日本のバレンタインデーを教えてくれました。それから、アメリカへ来てからのおもしろい体験を聞かせてくれました。
秋ちゃんが、アメリカへ来て2年ぐらいしてから、バレンタインデーに、秋ちゃんがアメリカ人の彼氏と彼のお父さんにチョコをあげました。彼氏はチョコをもらって喜びましたが、どうしてお父さんがもらったのかわからなくて怒りました。お母さんも、お父さんにあげたことを怒りました。
かわいそうな秋ちゃんが日本のやり方を説明してみたけど(そのとき秋ちゃんは、英語をそんなに上手に話せませんでした)、みんなわからなくて怒ったままでした。私がこの話を聞いた時に、初めて義理チョコのことについて聞いておかしいと思ったけど、どうしてみんながこの小さい思い違いをそんなに怒ったのか不思議に思いました。こういう悲しい体験で秋ちゃんはアメリカのバレンタインデーについて知ることができました。かわいそうでしょう。
ここで私がみなさんにアメリカのバレンタインデーについてわかりやすく紹介します。アメリカでも、バレンタインデーはみんなが楽しみにしている日です。このおこりがどこからきたのか私は分からないけど、やり方はよく知っています。
まず、誰が誰にあげるかはあまり決まっていません。女性が彼氏か夫、友だち、大体誰にでもあげます。でも、義理チョコということはありません。もし秋ちゃんがアメリカに来る前にこれを知っていたらよかったのに。とにかくこの日にアメリカの職場では赤やピンクの服を着ている女性をよく見かけます。私が数年勤めた保険会社では赤い服を着て同僚にチョコかお菓子をあげました。
男性は大体彼女か奥さん以外にはあげません。プレゼントは、チョコだけでなくカード、花、きれいなろうそく、アクセサリー、いいレストランでの食事とか、時々、素敵な朝食つきの宿泊施設(英語でB&B「Bed & Breakfast」と言われていることご存知ですか)へ行くこともあります。ですから、女性にとってバレンタインデーは大変楽しいです。でも、男性がこういうプレゼントをもらうこともあります。
子どもたちは、バレンタインデーのカードを交換します。私が、子どもの時に小学生向けのカードのセットを店で売っていました。バレンタインデーの前の日に、みんなが紙袋を飾って机につけます。次の日に、みんなが友だちにカードを配って紙袋に入れます。それから、みんなが紙袋を持って帰って誰にカードをもらったか確かめます。もし、好きな人にもらったら、ワクワクしてしまいます。