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合併についてみなさんのご意見をお聞かせください。
総務課 пi38)1111


町長 長谷川順一

市町村合併についての議論がにわかに高まってきています。
しかし『どうして今、合併なの?』『多気町はどうするの?』『周りの市町村はどうなっているの?』・・・こういった疑問をお持ちの人も少なくないはず。 
現在、多気町では、議会に特別委員会を、役場内に市町村合併問題等研究会を設置し、どのような形で合併を進めていくかについて検討しています。
みなさんも合併問題について、そして多気町の将来について真剣に考えてみませんか。
今回は町長から、合併についてみなさんに説明させていただきます。

市町村の役割について・・・
市町村は、町民のみなさんにとって一番身近な地方公共団体であるというのが私の考えです。
そして、まちづくりや福祉・教育など町民のみなさんの生活に直接かかわる仕事を行い、みなさんの暮らしに深く結びついた最先端の行政を担当していくことが、市町村の役割であると考えています。

多気町は、どこと、どんな形での合併を考えているのか?
町民のみなさんが住民自治を行っていただく上で最適な行政範囲を昨年から考慮してきました。
その結果、行政範囲は極力広げずに、多気町と生活・文化・歴史・自然環境が似た、そして、まちづくりの将来ビジョンをともに描ける市町村と、まずは手を携えて市町村合併について協議していきたいと思います。そして、その後隣接する他の市町村と、合併の議論を深めていくことが最良であると考えています。
そこで、多気町は、まず勢和村と合併に向けた話し合いを進め、さらに隣接する市町村と協議し合併協議会を立ち上げる基礎を作っていきたいと考えています。

合併することになった経緯について・・・
当初は、合併せずに現在の多気町のまま存続していくことが、みなさんにとって一番よいのではないかと考え、熟慮してきました。
しかし、多気町の中・長期の将来ビジョンを描く上で、今のままでは、国からの権限の委譲による人材不足や国の地方交付税の削減などで財源が不足することが考えられ、多気町として、合併する方向で検討せざるを得ない状況になりました。

最後に一言
合併することで行財政の効率化を図りながら、町民の利便性の向上や住民サービスの高度化など、町民主体のまちづくりができるよう考えていきたいと思います。
今後も、町民のみなさんの意見を取り入れながら合併を進めていきたいと思っています。
また、合併に関する情報を随時お知らせしていきますので、ご理解とご協力をよろしくお願いします。


ところで・・・

『市町村合併』って?
『市町村合併』とは、いくつかの市町村がいっしょになってより大きな市町村になることです。
一昨年、地方分権一括法が施行され、地方自治体は、自主的・主体的に自らの行政を行う分権型社会の実現に向けて第一歩を踏み出しました。これまでのように国や県に頼るのではなく、地域でできることは地域でしなければならない時代になりつつあります。
そんな中、市町村の力や財政力の安定をはかるため、『市町村合併』が現在、急速に進められています。他市町村と合併することにより、多気町はどうなるのか、住民のみなさんの暮らしがどのように変わるのか・・・。あとで後悔しないためにも今、真剣に考えて取り組んでいかなければいけません。

今なぜ『市町村合併』なの?
少子高齢社会への対応
現在、全国的に少子高齢化が進んでいます。これにともない、医療費や福祉費が増加しています。このため、必要なサービスの継続的な提供が困難になることが予想されます。
多気町では大企業の進出や住宅団地の造成などにより労働人口が増加していますが、他町村と同様に少子高齢化は進み、医療費など増加の一途をたどっています。

より質の高いサービスを
住民のみなさんの価値観の多様化、技術革新により行政に求められるサービスも多様化してきています。そのため、専門的な知識と高度な能力、豊かな経験を持った職員の育成、確保が求められています。
合併すれば、職員の数を増やすことなくこれらの対応が可能となります。
現在、多気町では限られた財源の中で行政運営を進めていくために職員を効率的に配置するなどしています。しかし、今以上に住民のみなさんのニーズに答えていくには、合併してよりしっかりとした財政基盤を持つことが必要となってきます。

厳しい国・地方の財政状況
平成13年度末には、国と地方の借金の合計が、約666兆円になると見込まれており、厳しい財政状況が続いています。
国からの財政援助に頼っている町村にとっては、今後こうした財政支援が減少することが予想されます。そんな中、現在の行政サービスの水準を維持していくためには、行政システムを見直し、より効率的な行財政運営を行っていかなければなりません。

多気町では.3人に1人が65歳以上
多気町では、現在、全人口に対する65歳以上人口の割合を示す『高齢者率』が、23.1パーセントとなっています。つまり、4.3人に1人が65歳以上ということになります。
多気町においても、今後、ますます高齢者が増え、少子高齢化が進むものと予想されます。

多気町の借金は42億円あまり
多気町の借金は、平成12年度決算で42億2,123万円。住民一人あたりに換算すると39万円ほどになります。
現在、多気町では生活基盤(下水道)整備に力を入れています。今後、この事業に伴う借入金が増加することは確実です。
したがって、行政範囲を拡大し財政基盤の強化を図る必要があります。

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