まず始めに荒茶(あらちゃ)工場の紹介です。
|
摘み取った茶葉を新鮮なうちに粗茶工場に運びます。茶園は全て工場の近くにありますので茶刈機の生葉収納箱が一杯になったらそのまま乗って茶工場に運びます。そして新鮮な内に製造に取りかかります。 |
|
|
2006年に導入した乗用型茶刈機で楽々お茶刈り!お茶刈りに一番大事な刈り取る高さもミリ単位で調整でき品質も収量も手で刈り取っている時より向上しました!(^^)! |
|
|
茶刈機の生葉収納箱は約200キロ入ります。刈り取った生葉はそのまま放っておくと熱って発酵が始まり傷んでいきます。それを遅らせるために生葉コンテナに移します。底から水で冷やされた冷風が出る仕組みになっていて、製造工程に移るまでの時間、新鮮な状態に保ちます。 |
さあここから製造に移ります! |
|
 |
 |
蒸し機 |
蒸された茶葉が出てきた所 |
|
第一工程「蒸」
荒茶製造の最初の工程は茶葉を蒸気で蒸す事です。緑茶独特の工程ですね。
筒状になった蒸し機の中を茶葉をかき混ぜながら40秒ほど均等に蒸気を当てながら通過させて行きます。蒸すことによって発酵が止まり、お茶の鮮やかな緑も、成分も飲む時まで保たれます。逆に烏龍茶や紅茶は発酵させて作ります。 |
|
|
 |
茶葉を蒸す事はお茶を作る過程において一番重要な要素です。どのようなお茶を作りたいのか出来上がりをイメージして蒸し機の設定を行わなければなりません。浅く蒸すのかそれともじっくり深く蒸すのか、どちらも良い所・悪い所はありますが私たちはその良い所だけを活かしたお茶作りを目指しています。一般的に蒸しの浅いお茶は、外観は細長い形状で粉が少ないのが特徴です。お茶を淹れた時の水の色は黄色みを帯びた透明のすい色です。味は大体淡泊で、お湯の温度や抽出時間で味が大きく変わってしまうなどデリケートな面があります。 煎茶道などに使われるのはこの浅蒸し茶です。 |
一方、一般的に深く蒸したお茶は、外観は形が短くつぶれていて、やや黄色みを帯びた濃緑色で、水色は茶葉が粉になった部分が水に溶け出し深く濃い緑色になります。見た目の形状はあまり良いとはいえませんが香味はまろやかな香り、強い甘みとこく、しかも、淹れ方が簡単で、どなたでも美味しく淹れることが出来ます。深く蒸す事によって、見た目の良さは落ちますが、味は最大限に引き出され美味しくなると思います。
私たちはこの両方の良い所だけを活かしたお茶が究極のお茶だと思い日々努力しています。深く蒸しても葉の形状を砕かない蒸し方の工夫も必要ですが、やはり一番大事なのは深蒸しに耐えられる力強い原料を作ることです。茎も太く葉も大きく肉厚なのに柔らかい究極のお茶は究極の栽培法で生まれます。 |
|
第二工程「冷却」
蒸された茶の表面の水分をとりのぞきながら冷やします。そのしくみは、蒸しあがった茶の葉に付着した高温の水滴が、乾いた冷風によって蒸散し、気化熱がうばわれることによってお茶が冷えます。冷却する事によって変色や変質を防ぎます。 |
 |
|
冷却機 |
|
第三工程「葉うち」
ここでは、葉が傷つかないように表面水分を取り除くことが作業の目的です。
蒸しあがったばかりの水分の多い生葉ですから、葉の表面についた水分を取り除く「葉ぶるい」という作業から始めます。さらい手という巨大なフォークに似た手がぐるぐる回って葉ぶるいしながら茶葉の表面の水分を温風で蒸発させます。 |
 |
|
|
|
第三工程「粗揉」(そじゅう)
葉打ち機でお茶の表面から水分が無くなってきたら、今度は粗揉機に移されます。粗揉機も葉打ち機とよく似ているのですが粗揉機にはさらい手の他に揉み手が付いています。このもみ手で葉の中に含まれている水分を40分位かけて少しづつ揉み出しながらよりいっそう乾燥させます。 |
 |
|
 |
 |
|
|
第四工程「揉捻」(じゅうねん)
粗揉機で水分を揉み出しながら乾燥させても、葉の部分と茎の部分とでは形や含水率が異なりますので平均に水分を取り除くことができません。そこで、揉捻機は重りで圧力をかけながら葉脈や茎中心部にある水分をより一層揉み出し、水分の均一化をはかります。ここでは熱は使いません。そして次の工程をスムーズに行えるようにします。 |
 |
|