My Short Comment


 『どろろ』を観ました。手塚治虫の同名漫画が原作というので何となく おもしろそうだし、監督は「この胸いっぱいの愛を」の塩田明彦(「黄泉がえり」もですが・・笑)というので、気になっていました。
 魔物との取り引きやら体の再生やら魔物退治やらと奇想天外な物語だったけど、掴みやすいお話で、すっかり受け入れて観ていました。前半なんか理屈も映像も取ってつけたようなものだったり、下手すりゃバカバカしいような部分があったりもするのに、不思議と気にせず見入っていきました。
 戦乱の世を治めるために、父によって体の48ヶ所を48体の魔物に差し出されて生まれてきた百鬼丸(妻夫木聡)。親の敵を討つ事が念願の盗人どろろ(柴咲コウ)が、百鬼丸の持つ妖刀をめあてに、彼の魔物退治の旅にくっついてきます。
 メリハリのある構成で、ユーモアもありながらシリアス感もたっぷりで、観ていくうちに 実はこれ ものすごく悲しい物語なんだって分かってきます。なので気持ちにも入ってきて泣けちゃったりして、それでいて爽快な感じの見事なアクションもたっぷりで、すっかり楽しめました。
 またしても”復讐”・・密かに抱いていた夢・・ところが親子の情や人と人との情が憎しみ恨みと葛藤するという終盤の展開には胸がズキンズキンとして盛り上がりつつ、あれれいかにもという筋書き通りやわ〜って感じになってラストを迎えました。それはそれでよかったです。(〜〜ちょこっとおしゃべり♪〜〜2007.7.31より転記)