ベートーベン (1992)


 ペット泥棒から逃げ出したセントバーナードの子犬が、ニュートン家に迷い込んできた。ジョージ・ニュートン(チャールズ・グローディン)は綺麗好きで当然犬嫌い。しかし妻アリス(ボニー・ハント)も味方になって3人の子供たちにせがまれるので、渋々子犬を飼うことにします。
 子犬にベートーベンって名前をつけるシーンから、こいつは何かやってくれるなっていうワクワク感がありました。とにかく愉快で面白い、そして胸にジーンとくるシーンもハラハラドキドキのシーンもあって、とっても楽しいファミリー映画です。

 みるみるでっかくなっていくベートーベン、ぐちゃぐちゃ・ベトベト・・・ジョージの生活を振り回してる様子は最高に愉快です。ジョージは嫌がってるわりに世話も焼き、ちょっぴり情も出てきてるのかなって感じです。
 子供たちとは大の仲良し、長女ライスの恋のキューピットになったり、弟のテッドをいじめっ子から守ったり、プールに落ちた末っ子のエミリーを助けたり・・・。町の人たちにも可愛がられているし、逃亡仲間のブルテリアとの恋も芽生えています。
 家族思いのジョージですが、彼には会社を大きくするという夢があります。NEWTON社はエア・フレッシュナーの会社、今度''車の臭気消し''で事業拡大を計画中。そこへやって来たのが、投資会社代表の男女。ひと癖ありそうな彼らを自宅のバーベキューでもてなし契約を交わすことになりましたが、・・・ベートーベンの大活躍でジョージの危機は救われます。
 そんなベートーベンの身に、後半危険が迫り一気にクライマックスへ・・・。ラストは最高に笑えました。

 Xファイル以前のデヴィッド・ドゥカヴニー出演作の中で、このコミカルなファミリー映画は他とちょっと違う感じでした。彼の役は投資会社代表のブラッドです。はじめからもうイヤ〜な感じの男で、実はジョージの会社を半年後には乗っ取ろうという下心があるのですが、契約を決めたよっていうシーンでも、ジョージに契約書のサインを迫るシーンでも、''イヤミでキモイ''言動の感じ悪〜い男を演じる彼が新鮮で笑えます。