私たちの幸せな時間


 死を願い続けている死刑囚の男チョン・ユンス(カン・ドンウォン)と 自殺未遂を3度繰り返している女性ムン・ユジョン(イ・ナヨン)は、それぞれに辛い思いを心に閉じ込めて、周囲の人を そんな心に寄せ付けずに生きている どこか似た者同士。そんな二人が 週に一回 面会することになり、しだいに心を通わせていく。。。もう涙腺緩みっぱなしでした。

 生い立ちや境遇がどんなに辛くて愛に見放されてきたとしても、犯罪を犯す言い訳になるものではなく、犯した罪は償うということを前提にした物語だと思うので、何ていうか 誤魔化された感を持たずに観ていることができました。

 ユジョンのイラつきは観ていて鬱陶しいと思ったし、特に母への反発はどうしてそんなに・・と思っていましたが、物語が進んで理解できました。
 二人が 孤独と絶望の人生で望むものは死。。。
 でもユンスは、ユジョンの正直な気持ちや 自分が殺してしまった娘の母の良心や 死刑囚でも人として公平に尊重してくれるイ主任の存在などもあって、自分もいろんな人に愛を注がれていることを知り 人を愛する気持ちが生まれたことを感じて、はじめてもっと生きたいと思うのでした。そして心からの謝罪の気持ちを持てたのです。またユジョンは、そんなユンスに 固く閉ざしていた心を開くことができました。そして、ついに母を赦す勇気を持ちました。

 UKIUKIは ユンスとユジョンの間に芽生えた切ない愛にというよりは、ユンスに本物の謝罪の気持ちを感じたときに、いちばん泣けました。