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アイ,ロボット


 この作品には、ありがちな内容だというばかりかいろんな角度からの批判やツッコミを見かけたのですが、いちいちすごい分析で、そうかもしれないけど〜・・・、UKIUKIには全く問題外です。最高に楽しめました!面白かったです!!だ〜い好き!!!

 近未来SFサスペンス作品としてのストーリーや特殊効果満載の映像を思う存分楽しみつつ、その中でウィル・スミスがロボット相手に繰り広げるアクションはむちゃくちゃカッコイイし、おまけにかつてロボット工学の恩恵を受けたことの成り行きがもとで、ロボットが許せないで今を生きている自分の思いを込めて事件を捜査する男のドラマを見事に演じていて、見応え満点です。

 SF小説の巨匠アイザック・アシモフの短編集『われはロボット』をモチーフにしているそうで、有名な“ロボット3原則”「(1)ロボットは人間に危害を加えてはならない。(2)ロボットは(1)に反しない限り人間から与えられた命令に服従しなければならない。(3)ロボットは(1)及び(2)に反するおそれのない限り自己を守らなければならない。」は完璧であるはずだったが。。。

 人間とロボットが共存する近未来の物語ですが、それが2035年シカゴとは・・・、これを2050年とかにしなかったところがニクイ! こんなにロボットが普及しているのか〜?ちょっとムリ★なんて思いながらも、ついこないだ二足歩行が出来るようになったと話題になってたのに比べて、今愛知万博に登場しているロボットがかなりのレベルで、きっとそのうち映画に出ているようなロボットが技術的には作れるはずとも思い、そうなったら〜なんて色々想像するのが楽しくもあり不安でもあります。またロボットは都市生活を便利にする意外の利用価値があるかもしれないし、夢が広がるな〜。反面それは作った人間側の目的や、ロボット自身の進化によっては、恐ろしくもあります。

 話を戻して、新型ロボットの発売を目の前にしているUSロボティックス社で、その開発に携わってきたロボット工学の第一人者アルフレッド・ラニング博士(ジェームズ・クロムウェル)が謎の死を遂げます。自殺か?殺人か? 博士は自分に死が訪れたらデル・スプーナー刑事(ウィル・スミス)が呼ばれるようにホログラム投影機を残していました。スプーナーなら博士の死に込められた秘密にきっと辿り着いてくれるはずと、ヘンデルとグレーテルのパン屑のようにヒントを残していたのでした。そのひとつひとつを拾い集めながら、自らの抱える思いと相反してロボットを信頼しているロボット心理学者スーザン・カルヴィン博士(ブリジット・モイナハン)と共に、ラニング博士が特別に作ったNS−5型ロボットの“サニー”に秘密を解き明かす鍵があると見て、核心に迫っていくのでした。  サニーは正直だし、やがてありきたりだけどロボット嫌いのスプーナーの気持ちがほぐれていく感じが、すごく微妙なのが良かったです。

 サニーの動きや特に顔の表情は、俳優さん(アラン・テュディック)が演じたのを基にCGで作られているそうで、そのせいか無機質な質感でありながら何て感情が溢れているのでしょう。これこそSF、将来開発されるロボットでも難しいだろうな。でも、感情が脳の中の化学反応や電気信号から生まれていることを考えると、機械の中枢に有機物を融合させたりしたら〜なんて勝手な発想で、感情そのものは不可能ではないかもしれないと想像してしまいました。そしてそれは自ら考え、進化する!? ラニング博士が話していた''機械の中の幽霊''こそ現実味を感じます。そしてその感情を表現する体があるサニーのようなロボットの場合、或いは仮想双方向行動知能''VIKI(ヴィキ)''のような音声や映像はあるけど動けない機械の場合、・・・喜んでばかりはいられない想像が膨らみますが、きっとうまくコントロールできれば〜なんてオメデタク考えれば楽しいです。