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ナイトメアー・ビフォア・クリスマス


祝日の国にある、ハロウィン・タウンでの物語。

♪〜・・・・・この町では
不気味なことが普通のこと
みんなが驚きたくてウズウズしている
・・・・・
身の毛のよだつことばかり
・・・・・
怖い夢を見せてやる
・・・・・
町中が怖いことばかり
怖くなけりゃ楽しくない
でも気のいいヤツばかり
・・・・・〜♪

 ジャックは自他共に認める''カボチャの王'' ハロウィン・タウンのヒーローなのさ。死人であるから首も抜けるって〜。そんなに怖くないけどね。でもジャックは毎年同じことの繰り返しにもう飽きたのさ、地位や名誉を捨て去って見知らぬものと出会いたいってね〜。。。

 クリスマス・タウンを発見!したジャックは、カルチャーショックに戸惑いながら、初めて見た笑いと喜びの夢の世界をみんなに紹介し、自分たちのクリスマスを楽しもうと提案します。

 たまらなく愉快で可笑しいの〜〜〜♪ 365日ハロウィーンの日のために夢中になっている町で、クリスマスを楽しもうとするときの思い違いをユーモラスに描いていました。可愛くもないし、綺麗でもないし、やだっ! うえっ! そんなぁ!って場面の連続ですが、それが気持ち悪いっていうより、なんとも笑えちゃう。何がって、やってることもそうだけど、ハロウィン・タウンでは幸せの座標軸が違ってて、怖ければ怖いほど、気持ち悪ければ悪いほど、酷いほど、楽しくって幸せ。だから、誰かを怖がらせることにみんな夢中。そんなみんなの''楽しいクリスマス''なんですもの。一風変わったユーモアに出会いました。

 クリスマスってのは〜と、ジャックの説明がみんなに誤解されてのリアクションが面白いよー。なかでも靴下には腐ってぐちゃぐちゃの足が入ってるの?ってのがいいね。途中からジャックもあやふやになってきてサンタクロースのことサンディ・クローズ(鋭い爪)だって〜。
 みんなノリノリ♪ 人形劇とアニメが合体したような表現で、ミュージカル風に繰り広げられるハロウィン・タウンのクリスマス。みんな陽気なんだけど、あらあら悲鳴が・・・、あらあら町中に流れる音楽も、ハロウィン風に短調(でしたっけ?)に変調してるし・・・。
 プレゼントの中身ったら最高!! 生首に蛇に、蜘蛛、コウモリ、怪しいぬいぐるみやおもちゃ・・・、グロいけどあんまり怖くないや、怖い怖いと楽しんでるのがまた可笑しい!それを クリスマス・タウンの子供たちに配りに行った時の騒動が愉快でたまらないね。みんな喜んでるって、思い込みのはげしいこと。
 でも全てを失ったと間違っていたと気づいて落ち込むジャック、・・・・・立ち直り早いゾ!

 ずうっとジャックを見つめていた継ぎ接ぎ人形娘サリーだけは、こんなこときっと間違っていると初めから気づいていたのさ。サリーったら、はじめ裂け口を縫いつけてあるのがグロいって思ったし、ドクターに毒を盛ったり手や足バラいたりでイヤなんだけど、ジャックを見つめる姿はジャックが心配で彼を想う気持ちが伝わってきて、だんだん愛おしくなってきました。
 ジャックやサリーの表情も、すんごい豊かでだんだん愛嬌あるなって思えてきた。

 いつからか見失っていた自分を取り戻せた''カボチャの王''ジャックが、やっぱりハロウィンでみんなを脅かせてやると立ち直ります。
 そしてあの姿(顔)で思いっきりロマンチックなジャックとサリーのラストシーン。あ〜〜〜ラブストーリーでもあったのね。
 ハッピーハロウィン♪ ハッピークリスマス♪
 つい見過ごしがちな身近な世界の日常の中にある、愛や幸せに気づいたジャックでした。。。