STAR TREK 映画シリーズ : My Coment



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STAR TREK 映画シリーズ (全10作)
STAR TREK: The Motion Picture(スター・トレック) '79  
STAR TREKU: The Wrath of Khan(カーンの逆襲) '82  
STAR TREKV: The Search for Spock(ミスター・スポックを探せ!) '84  
STAR TREKW: The Voyage Home(故郷への長い旅) '86  
STAR TREKX: The Final Frontier(新たなる未知へ) '89  
STAR TREKY: The Undiscovered Country(未知の世界) '91  
STAR TREK : Generations(ジェネレーションズ) '94  
STAR TREK : First Contact(ファースト・コンタクト) '96  
STAR TREK : Insurrection(スター・トレック 叛乱) '98  
STAR TREK NEMESIS(ネメシス/S.T.X) '02  







STAR TREK : The Motion Picture (スター・トレック) '79  

 TVシリーズ「宇宙大作戦」の劇場版第1作。
 膨大なエネルギーで障害物を消滅させる発光雲が地球に向かっている。それを阻止するため新型エンタープライズを急きょ発進させることになった。

 改造作業が完成されていない新型艦。2年半ぶりに艦長に復帰したジム・カーク提督(ウィリアム・シャトナー)。しかしカークは新型艦に慣れておらず、事を急いで艦を危険にさらす。艦長候補だったのにこの非常事態で副長になったデッカー中佐との衝突も乗り越え、ドクター・マッコイ(ディフォレスト・ケリー), チャーリー・スコット(ジェームズ・ドゥーハン), パベル・チェコフ(ウォルター・ケーニッグ), スールー(ジョージ・タケイ)や、アイリア大尉(パーシス・カンバータ)そしてミスター・スポック(レナード・ニモイ)らと共に、いよいよ"雲"に接近、接触を試みるが、アイリアがさらわれコピー(探測機)となって戻される。
 ''雲''の中に存在する高度な知能はまるで''生きる機械''ではあるが単純な感情すら理解できない。その名は''ビジャー''、好奇心旺盛に情報を集めているが、最終的には炭素ユニット(この呼び方、気に入った!)抹殺とは緊張感が高まります。
 宇宙を知り尽くしたビジャーが、自らの創造者を求めて地球をめざしていることが明かされてくる。そして創造者との合体を望んでいる。ラストは悲しくも希望を感じさせる新しい生命の誕生、それはビジャーの進化、つまり感情を持つことになったに違いありません。どうか優しく平和的な美しい感情であり続けますように。。。

 静かでゆったりしたスタート、エンタープライズ発進までが長いのみならず、"雲"に接近しビジャーに遭遇する過程から最後まで、ワープ操行のスピード感や壮大なスケールを忘れさせるような感傷的な雰囲気で描いています。これは完全にTVシリーズのファンのための映画でしょう。だからそれぞれのキャラクターや物語の内面的な部分について、あれこれ感傷に浸ったり想いを巡らすゆとりを持たせたのだと、あえて理解したいと思います。
 それにしても第1作目のこの作品をいちばん最後に観たUKIUKIですが、思ったほど古い感じがしなかったです。何作目か古いな〜と感じたのもあったので、これは嬉しかったです。内容的にもUKIUKIの心をくすぐってくれたりして、満足できました。(Comment2004.9.5)




STAR TREKU,V,W
ジェネシス3部作


STAR TREKU: The Wrath of Khan (カーンの逆襲) '82  

 スタートレック第1シーズン「宇宙の帝王」セティ・アルファ5へ送られたカーン(Sicardo Montalban)が、リライアント号を乗っ取りカーク(William Shatner)に復讐しようとエンタープライズ号と宇宙戦を繰り広げます。
 提督になったカークが船を降りることになっていてガッカリ、でも視察に訪れていたエンタープライズで、この不測の事態に対応するため再び指揮を執ることになります。
 今までTVシリーズも映画シリーズもバラバラに鑑賞してきて、最近ではネメシスを観た意外は離れていたのですが、U〜YのTV放映をきっかけにまたちょっと観てみようかな〜って気分になりました。
 「カーンの逆襲」というタイトルに覚えがなくて未見だと思って観始めたら、何と2,3回観たことのある作品でした。と言っても、カーンについてはあまり覚えてなかった★
 よく覚えていたのは、スポック(Leonard Nimdy)がエンタープライズと仲間を救うために死んでしまうところからラストにかけてのシーン。Dr.マッコイ(ボーンズ)(Deforest Kelley)に何かを託したのもね。これは確か次につながります。スポックは論理的な思考をしながらも、カークとの友情やその思考のめざすところが実に人間的です。
 またカークが地下の実験施設で別れた妻マーカス博士と息子に再会するところも印象深く残っていました。彼女らが研究しているジェネシス計画は、利用の仕方を間違えば最悪の兵器になるもののすっごく興味深いな。進む道が違っていたことで別れた彼らと息子が、やがて気持ちを寄せ合うことができたのが良かったです。
 それとカーンに捕らえられたリライアント号のテレル艦長とチェコフが耳から体内に入る幼虫に寄生させられるところは、Xファイルの「氷」ではここにヒントを得たのかなと思いました。
 10作目のネメシスを観てしまった今となっては、2作目のこの作品は映像的にもエンタープライズ内部の機器などもひと昔前といった感じですが、その描かれている未来宇宙的な世界にはやはりワクワクし、なんといっても宇宙に浮かぶ(?)エンタープライズの姿は美しいし、ワープや転送のシーンはこれぞスタートレック!といつ見ても嬉しくなります。(Comment2004.1.19)


STAR TREKV: The Search for Spock(ミスター・スポックを探せ!) '84  

 映画シリーズ前作から続きのストーリー、そして次作へと続いていきます。
 エンタープライズ号にスポック艦長のいない空虚さに沈み込むカーク提督の姿に気持ちを重ねてしまうスタートですが、バルカン星人のスポックは、たとえ肉体が死んでも永遠の魂カトラを新しい肉体に再融合させることで生き返ることができると知らされます。
 カークはカトラを託されたDr.マッコイ,スコットチェコフ,スールーらと、スポックの肉体を探しに新惑星ジェネシスに向けて、ずいぶん強引に規則違反の出航をするのでした。ちなみにUKIUKIはスコットおじさんのファンになりました。
 目的はひとつ!でも内容は豊富で見応えのあるUKIUKIお気に入りの作品です。
 スポックのジェネシス再生はなされていたものの、この惑星でのジェネシス計画が失敗に終わり、カークの息子デビッドがクリンゴン人に殺されてしまったのはショックでした。やっと辿り着いたバルカン星セレヤ山での儀式のシーンは、ほかにはない神聖な雰囲気でした。本作そして次作でも、スポックの父サレックが素敵です。(Comment2004.1.22)


STAR TREKW: The Voyage Home(故郷への長い旅) '86  

 スポックが復帰しますが、バルカン式のリハビリを受けたので、論理的な思考のみで感情を理解できない状態です。そんな彼に、しだいに人間的な感情が芽生えてくるあたり、見どころです。
 カークらエンタープライズの乗組員が、前作の艦隊規約違反に対する処罰を受けるため地球に向かいます。ところが地球の周囲では、未知生物の探査体(プローブ)の影響で、あらゆるシステムのパワーが失われていき地球滅亡の危機に陥ってます。カークらはプローブの信号に応答するためのザトウクジラを求めて、20世紀後半の地球にタイムワープするのでした。
 状況はシリアスなのですが、タイムギャップによる面白さを描いた愉快なシーンが楽しめます。ここでもUKIUKIは、スコットがお気に入り。クリンゴン艦の遮蔽装置はすごいね。クジラ専門の海洋学者を未来に連れてきてしまう暴挙(?)にはビックリしました。
 地球の危機を救った功労により、処分は命令無視でのみカーク提督が責任をとることになり大佐に降格、艦長に復帰しました。(Comment2004.1.22)


STAR TREKX: The Final Frontier(新たなる未知へ) '89   

 20年前中立地帯で共同開発が始まり新時代の惑星と期待されたニムバス3では、連邦の代表ジョン・ダルボット,クリンゴンの代表コード,ロミュランの新代表ケイトリン・ダーが、争いばかりの入植者に頭を悩ませています。
 そこにやってきたバルカン人は入植者らを捕虜にし宇宙船を手に入れようとするのでした。『ニムバス3は不毛だが、他にはない長所がある。君ら3人(代表)が一緒にいる。』とは鋭い、結局ラストはそこに救われるのですから。彼がサイボックという実はスポックの義兄で、彼の理想や追い求めている''妄想''が受け入れられずバルカンを追放されていることがわかってきます。
 整備途中で転送も使えない状態のエンタープライズ艦で、カーク艦長ら乗組員は休暇返上で中立地帯の非常事態に向かうことになります。
 一方クリンゴンの若き戦士らは連邦艦と戦うチャンスを狙っています。エンタープライズを撃てば銀河最高の戦士になれる!と、彼らもまたニムバス3に向かうのでした。

 この作品はサイボックが探求している''存在に対する疑問に答えが出る場所:シャカリー''への壮大な旅に巻き込まれていくのがストーリーの中心です。彼は元々悪人ではなくピュアな心の持ち主だと思います。それだけに彼は戦う相手ではないところに注目で、もう少し深く心のぶつかり合いとかがあるとよかったかなぁ。また彼は人々の心の痛みに訴えて自分に共感させる力を持っています。自分もサイボックにすっかり共感できればすごく楽しめる展開で、終盤の盛り上がりも大きいでしょうね。入植者だけでなく艦隊士官や乗組員までもが簡単に彼に''洗脳''されてしまうのですが、それほどの説得力をイマイチ感じられないので少し違和感を覚えます。UKIUKIとしては、カーク艦長の『心の痛みは背負っていくもんだ!』とか『神は心の中にいる!』の言葉に尽きる内容だったように思います。

 映像的にも'89年の作品だとしても ん〜〜〜っ珍しくこの世界にどっぷり入り込めなかったなぁ。誰も行き着けなかった(探査機さえ帰ってきたことがない)という銀河の中心に入るために大障壁を越えていくシーンや、惑星シャカリーで突き出てきた柱のような岩の質感などは特に気になりました。(Comment2004.5.7)


STAR TREKY: The Undiscovered Country(未知の世界) '91   

 エクセルシオール号がクリンゴンの月プラクティスの爆発を確認、ただちに救援を申し出るがクリンゴン側は断ってくる。スールー艦長はこのお話では登場時間は少ないしたいしたアクションもないけれど、何げに重要な役でその判断と行動に意志の強さや正義感を感じさせる存在自体がかっこ良かったです。カーク艦長に続く世代に彼がいるのだと思うと頼もしいです。
 2ヶ月後、退職を間近に控えたカーク艦長やDr.マッコイらが極秘会議に呼び出され、クリンゴン帝国は爆発の影響でこのままではあと50年で滅亡することを知らされます。カートライト提督や息子を殺したクリンゴンはどうしても許せない感情のカーク艦長の言うように、クリンゴンなど信頼できるはずがないとはつい頷いてしまうし、ついに悪の帝国クリンゴンに無条件降伏を迫るチャンス、あるいは滅亡すれば宇宙の平和に役立つのにと考えてしまいそうだけど・・・、だからこそ和平交渉は今しかないと、そこはなんとか和平交渉に努力しようとするのがスタートレックらしさでしょう。スポック連邦特別代表はよりにもよって、惑星連邦との和平交渉の場にクリンゴン帝国宰相の船を迎えるべくカーク艦長らに護衛の任務にあたらせます。ところが・・・。
 惑星連邦にいろんな考えの者がいるのは当たり前って感じですが、クリンゴンの内部でもいろんな考えがぶつかり合っていることに気づかされ、中には和平の重要さを真剣に認識している者がいたことは嬉しかったです。しかし傲慢なプライドや欲や恨みから軍事力で支配しようとする者がいたり、また卑劣な罠で目的を達成しようとする者も・・・。
 とんでもないストーリー展開、後半になってやっと明かされていく真実、最後は避けられない戦いに挑むことになるのですが、そんな中にヒューマンドラマ的要素もちゃんと詰まっていてすごく楽しめたし、後味のいい締めくくりで良かったです。  何となく現実の世界のあちこちの状況が頭によぎってしまう内容で見応えあり考えさせられたりもするのですが、でもSFエンターテイメントとしてどっぷり楽しめてしまう、(旧)STAR TREKシリーズの完結作でした。(Comment2004.2.9)


以上STAR TREKシリーズ

以下ネクスト・ジェネレーション・シリーズ


STAR TREK : Generations(ジェネレーションズ) '94   

 B型エンタープライズ処女航海にカーク大佐らが戻ってきました。ヒカル・スールーの娘デモーラ・スールー少尉が操舵士でいたりして、新しい世代が育っています。そこに難民輸送船ラクール号からSOSが送られてきたのでした。

 78年後、いよいよネクスト・ジェネレーション・シリーズになって、ピカード艦長のエンタープライズ号はホロデッキシーンで幕開け、まずは映像的にワクワク感を高めてくれます。今回のストーリは観るべき要素が山ほどあって満足度抜群でした。

 エルオリア人のトリアン・ソラン博士はトライリチウムの研究に執着しているのですが、その目的が明らかになってくると共に、さかのぼってカーク大佐殉死を招いたB型エンタープライズ処女航海での難民救出劇との関連が見えてきて、ソランの目的達成にピカード艦長が巻き込まれていき、カーク大佐の最後の勇姿とピカード艦長のヒューマンドラマで盛り上がりを迎えます。
 ソランは星を破壊してまで''ネクサス''と呼ばれる所に戻ろうとしているのですが、その影響で2億3000万の人口をもつ星も破壊してしまうことになり、何としても防がなくてはならないというのが物語のメインストーリーです。そしてそれに平行してとにかくいくつものドラマが楽しめるんです。
 ピカード艦長の個人的な部分を絡めた物語。ピカードは、兄と甥の焼死にショックを受けています。それは''ネクサス''をめぐる物語に発展します。
 感情チップを装着したデータの物語、これあちこちで見どころです。データがヤッター!とか、クソッ!とかってやってるの見ると、思わずニヤついてしまいます。新しい感情に戸惑ったり笑いが止まらなかったり・・・。''恐怖''でジョーディを救えなかった自分を責めるシーンや、彼の猫スポットが生きていたことに涙するシーンには、限りなく人間に近づいたことを感じさせられました。
 映像的には、エンタープライズがワープ・コア・ブリッジと円盤部を切り離して不時着するシーンや、ピカード艦長が''ネクサス''で家族に出会うシーンなどが印象に残りました。
 天体観測室でデータとピカード艦長がエネルギー・リボンの軌道修正を検証するシーンもお気に入りです。
 その他にも、ほんのちょっとしたところでいいなあ〜って思うところがたっぷりあって、何度観ても楽しめます。(Comment2004.2.23)


STAR TREK : First Contact(ファースト・コンタクト) '96   

 かつてボーグに捕らえられ同化された体験(TVシリーズ TNG 第3〜4シーズン)を持つピカード艦長の悪夢と共に、心配していたことが現実になります。
 ボーグが連邦の侵略を開始した!!
 ピカードは、彼の同化体験に不安を持つ艦隊司令部の指令を破って、ボーグとの戦いに向かいます。ピカードが指揮を執りボーグ・キューブを破壊するものの、ボーグ・スフィアが逃れ出て地球に向かいます。過去の歴史を同化され、歴史を変えられ人口90億全員ボーグの地球。エンタープライズは過去に行って、彼らの破壊を修復しようとするのでした。

 2063年4月4日ファースト・コンタクトの前日。というだけで、わくわくさせてくれます。
 ボーグの狙いはコクレーン博士のワープ実験を妨害することでした。博士のワープ理論を受けて宇宙艦隊が作られ、人類が初めて手を結び合い銀河への探索が始まったという、記念すべき日。その成功を見届けて異星人が降り立ったといいます。(ファースト・コンタクトについては、TNG 4シーズンにもエピソードがあります。)何とか実験を成功させようとライカー副長らが頑張ります。未来(24世紀)では英雄化されているコクレーン博士のなまぐさぶりが笑えます。
  一方エンタープライズの同化も始まり、データがボーグに捕らえられてしまいます。より人間らしくされるデータの姿が''痛々しい''です。
 同化体験の記憶が頭をよぎり感情的になる部分と、感情を抑えて冷静に行動していく部分が見どころのピカード艦長ですが、「個人的な感情でボーグを倒そうとしている。」と指摘されて思い直し、エンタープライズの自爆システムを始動させ、自らはデータを救うためボーグの中枢に入り込むのでした。
 ところでUKIUKIはクリンゴン人ウォーフ少佐に注目!です。はじめて見た時はその姿に馴染めなかったのですが、だんだん惹かれる存在の一人になり、今回もいい意味でプライドをもってはっきりモノを言いつつ自制心もあるところなど、かっこよかったです。
 ワープ実験を成功させ、ファースト・コンタクトをもたらすことはできるのか。。。ピカード艦長は、再同化から逃れられるのか。。。

 この作品、TYシリーズの関連エピソードやそれ以外にも背景になるエピソードがあれこれ思い浮かぶと、もっともっと感慨深く味わえそうな気がします。UKIUKIはどれもあやふやで、思い浮かぶシーンもこの作品の前なのか後なのか分からないので残念だな〜って思うのですが、それでもやっぱり十分楽しめてしまいます。 (Comment2004.2.25)  


STAR TREK : Insurrection(スター・トレック 叛乱) '98   

 いきなりデータが叛乱を起こしています。同時に存在する空間が見えたり隠れたり、印象に残るシーンです。彼は、バクー集落の観察に出かけていたのですが、ソーナ族の銃撃がもとで誤作動を起こしたようです。データは何を見つけたのか・・・。
 かつて手にしていた科学や機械に頼る生活を放棄したバクー族の生き方、孤立していることへの葛藤が生じないのかと気にはなりますが、今そのものを大切にするその明るく平和なくらしは、未来を求めて宇宙に出ていく意味を考えさせられます。しかもその惑星は、不老の星だったのです。
 ソーナ族は有糸分裂分子を集める技術を開発しているので、ダワティー提督はソーナは連邦のパートナーだと考え、彼らが永遠の命を取り戻すべくバクー族移住計画を実行しようとするのでした。つまり、バクー族600人を別の星に移住させておいて、惑星のリングが持つ再生力を取り込めば何十億人をも救えるというのです。連邦の理念を否定するこの計画。ピカード艦長以下DS9への帰艦を遅らせたウォーフやエンタープライズのクルーが、提督の命令に背いて計画を阻止しようと活躍します。実に微妙なタイミングとチームワークを要する作戦に、緊張感があります。
 バクー族とソーナ族のDNAが同じであるとわかり、かつて彼らが選んだ道の違いを考えさせられるところが奥深いです。やはりソーナの中にも殺戮をやめるべきだとの考えもあることには救われます。でも・・・あの顔面皮膚伸張作業や遺伝子操作は、正直気持ち悪いです。
 この作品はとにかく転送が重要な要素ですが、ラスト辺りの転送は、どれもこれも感動を誘いました。(Comment2004.2.26)


STAR TREK NEMESIS(ネメシス/S.T.X) '02  

 大宇宙を舞台に繰り広げられるSFエンターテイメント「スター・トレック」映画版の10作目。
 子どもの頃ワクワクして観たスター・トレックTVシリーズ。ワープとか転送とかそれだけでもう夢中の世界でした。その後もたまに観てはそのワクワク感は変わりません。映画シリーズもいくつか観てきました。系統的にきちんと整理して理解しているわけではないので、詳しく語ることはできませんが、とにかくこの世界には文句なく入り込めます。科学的な理屈や惑星連邦の理想など突き詰めて考えればいろいろありそうですが、UKIUKIとしては映像を眺めているだけで幸せ、エンタープライズ号のシステムや内部の細かいところからいろんなアイテムにまで見とれつつ、何も考えずにストーリーに浸って楽しめます。

 特にこのNEMESISでは壮大なスケールの映像と迫力満点のアクションがこれまでにも増して楽しめたように思います。
 またこの作品では、ジャン・リュック・ピカード艦長(パトリック・スチュワート)のクローンのシンゾン(トム・ハーディー)と、データ少佐(ブレント・スパイナー)の試作品B‐4(ブレント・スパイナー二役)が登場、人間とアンドロイドそれぞれに精神的な部分についてあれこれ思いを巡らせることのできる深みのある物語になっていて、すごーく良かったです。

 シンゾンが企むエンタープライズ号とそのクルーの全滅、そして地球の抹殺を防ぐことはできるのか。。。
 ピカードとシンゾンの息詰まるやりとりが最高です。シンゾンの凛々しくかっこいい登場シーン、ピカードに劣らぬ貫禄にドキリとしました。そして本当に似てる。やがてシンゾンの寂しさ苦しみといったものとともに湧き上がる怒りや邪悪さが見えてくるところ、心が痛みます。それに対して、シンゾンは自分そのものなのかという個人的な葛藤や、彼を救うことはできるのか、最終兵器を使わせてはならないという責任感といったピカードの心の動きもストーリーを通して見応えあります。

 ラストは感動と衝撃の別れ、ピカードやクルーたちはその悲しさ寂しさを乗り越えて新しい人生をスタートさせるのでした。(Comment2003.11.25)