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サベイランス/監視


 巨大IT企業「ナーブ」で成功することを夢見た青年マイロ・ホフマンが、親友テディ・チンの死をきっかけに、「ナーブ」の陰謀に気付きそれを暴こうとします。

 今やあまり新しい感じはしないIT企業の陰謀話だけど、最後までハラハラドキドキしておもしろかったです。輝かしい時代の先端をいく業界の裏側で、天才プロブラマーというと暗いイメージを持っていたのですが、マイロやその友人の青年達が皆さわやかな雰囲気でよかったです。キーワードの「答えはデータ変換じゃなく、伝送容量にある。」とかその他の専門用語も、特に難しそうな響きがなく、実際は何も分かっていない私でも抵抗なくストーリーに乗っかれて、軽い気分で楽しむことができました。

 「ナーブ」のゲーリーに仕組まれた監視による個人情報の膨大なデータ、マイロの周りの人間が次々スパイだと分かってくるのもお決まりって感じだけどよかったです。悪っぽさが見え隠れするアリス(マイロのガールフレンド)もよかったです。マイロが帰ってきたら彼女が手作り料理を用意していたシーンが、いちばん怖かったかな。

 最後は友情と、やっぱり愛と、意外にもアナログ男がハッピーエンドをプログラムしてくれたのでした。