−社会福祉法人おおすぎ−



「理念」 

 
 私たちは「お互いさま」の気持ちを大切にする未来を目指して、自閉症(児)者等の人権を尊重し、障害のある人たちが自らの能力を活かし、笑顔がこぼれる人生を歩むことができるように支援します。


@ 障害のある人の生きていく困難を理解し、心豊かな生活が送れるように支援します。

A 障害を個人だけの問題でなく、社会全体の問題としてとらえ、障害のある人たちを受け入れる社会づくりに努めます。



「お互いさま」の言葉にはいろいろな意味がありますが、私たちは、人が困っているときは人を助け、自分が困っているときには助けてもらうという意味にとらえています。
 それ以上に、人や社会の課題を互いに共有した豊かな社会の創造への願いが込められています。



 日本国憲法に「すべての国民は法の下に平等である。」とうたわれています。
 いいかえれば、基本的な人間同士の関係は対等であり、互いの人権を尊重しなければいけないということです。
 たとえ「支援をする、される」という間柄であっても同じことです。
 私たちは、いろいろな人と交流してきました。そして多くのことを教えられました。




 しかし今、個人の生活を大切にするあまり人間同士の関係は希薄になり、他人の痛みや悲しみ苦しみを自分の問題として考え行動しようとする人が少なくなってきています。特に障害のある人たちにとっては、生きていく中での不便さはたくさんあります。



 それを周りの人たちが補い合っていくのがあたりまえの社会であるというノーマライゼーションの理念そのものが「お互いさま」という言葉に集約されています。



 社会福祉法人おおすぎは、そんな社会の実現を目指し、まず親たちが先頭に立ち、道を切り開こうと設立した法人です。




以上のような理念を持って、れんげの里を運営していこうとするものです。




[れんげの里の機能]



 1.利用者の生活する力をつけます。

 普通の生活がよりスムーズにできるよう様々な方法を身につける場とします。





 2.利用者の生活の場とします。

 すべての人は、自分の望むところで暮らすことができなければなりませんが、重い障害のある人にはそれを保障する制度や施設が十分ではなく、生活支援のほとんど全てが家族の肩にかかっているのが現状です。
 施設がその負担をともに担うとともに、親亡き後の生活の場を保障し、障害のある人の豊かな生活づくりのお手伝いをします。





 3.在宅障害者やその家族の支援をします。

 在宅障害者の生活支援や家族支援に関わります。
 又家族の入院や介護休息等のためのショートステイ機能を持ちます。
 突然のショートステイ利用は、必要性があるとはいえ本人には大きなストレスです。そのストレスを和らげ保護者支援を行うため、常日頃から望むときに利用できる、地域に開放された宿泊施設を持ちます。





 4.地域生活支援システム確立のための拠点とします。

 自閉症者の生活支援が難しいこともあり、地域にはきわめて限られたサービスしかありません。
 れんげの里は、彼らの今の生活を守りつつ、各自が望む街で働き暮らすことかできるような資源をつくっていくための拠点となります。





 5.ボランティアの支援をします。

 心身に障害があることは、そのまま生活の障害になるわけではありません。
 その障害を周囲の人がどうとらえ、どのように援助することができるかによって、生活障害にならなくてすみます。
 視力をなくしたとしても、サポートする人がそばにいれば移動するための困難(生活障害)は軽くなります。
 障害を克服する道は、単に個人が努力して変わることだけではなく、地域の人たちとの関係を改善する中にもあります。

 ボランティアの気持ちが周りに増えてくることは、機能に障害のあるひとの生活障害を軽減するだけではなく、すべての人にとって住み良い地域をつくることにつながるものです。そのためにはボランティアの養成が欠かすことのできない課題であり、これに取り組んでいきます。





 6.自閉症者の支援技術向上のための研究をします。

 
 すでにいくつかの治療・支援プログラムはありますが、実践の歴史は浅くどこにいても生活支援ができるものになっていないのが現実です。当面は今ある方法を参考にし、彼らが生きやすくなるように支援するとともに、より質の高い支援の方法を開発していく研究的視点での実践をします。




居室(個室制) 食堂・リビング