くらしのなかで

1997.04


「オフィスビルの設計」


 オフィスはどうあるべきか。
考え方はいろいろあるでしょうが私の場合、
これを住宅設計の延長線上で捉えています。
全てではないとしてもオフィスは、そこで働く人にとって
一日の大半を過ごす所です。
おそらく起きている時間だけを見つめたら、
自分の家よりも長時間を過ごす所でしょう。

それゆえに、オフィスは出来るだけ快適であるべきで、
私の設計の立脚点も『快適な仕事が出来る空間』
というものになってゆきます。

 外観も大切です。オフィスビルにとってこれは会社の“顔”であり、
会社イメージをも左右します。
さらに建築である限り、建物の外観が町並み形成の要素にもなります。いい加減なものを建てるわけにはいかないのです。
大げさかもしれませんが『建築の社会的責任』は
しっかりと考えるべきなのです。