第12回探検

2003.2.8―9   高見峠は雨だった・・・

今回はD隊員によるレポです、お楽しみください。

 冬恒例の雪中キャンプ、場所は高見山大峠だった。つい一週間ほど前までいた寒波が去り、しばらく小春日和が続いたので低地の山々の頂を覆っていた雪はすっかりきえてしまい、おまけに雨の予報も出ていたため、隊長は今回の探検に標高もありアクセスもよい高見山を選んだ。
 今回の探検隊は隊長、隊長ジュニアのけいと、H氏、D氏の四人であった。
極寒(比較的温暖な伊勢平野に住む我々にとっては)の雪中キャンプに隊長ジュニアは、そして酒を飲むとすぐに寒くなるD氏は絶えられるのであろうか?

旧道は雪道、頂上の霧氷を期待して
 4人はスーパーYの駐車場に集合すると早速その日の食材を買った、恒例の鍋の材料は誰言うとなく、一つ一つ揃えられていった、今回の食材は何故か正札のよこに三割引、半額、お買い得などと印刷されたステッカーがはってあるものが多かった。
H氏は、「誰がこんなに飲むんじゃ」と疑問になるほどのビール、焼酎、ウイスキーと各種酒類をかごにいれていた。
 食肉売り場に差し掛かったところでD氏が隊長に言った「このハムうまいんですよね」と指差したさきにはローカルブランドの明宝ハムがあった、隊長は「そうそうこれうまいいんや、でもいつもうちの奥さんに高いといって却下されるんや」D氏「僕も買ってて頼むんですけど買ってもらえないんです」その場を過ぎ去ってしばらくたった頃隊長がつぶやいた「買っちゃえ!」D氏は思わず笑顔になった。
 国道166号から旧道に入るとやはりそこには雪があった、道脇の小さな滝も半ば凍りかけていた、太陽は西の空にあり日没前のやわらかい光に
あたりは包まれていた。
 峠につくと早速雪上にテントを設営した、みな近頃すっかり慣れて随分早かった。日が暮れるまで、雪だるま作りをした、隊長ジュニアは大喜びだった。
だがH氏も結構よろこんでいた、適度に湿った雪は雪だるま作りにはぴったりでソフトボールくらいに固めて雪の林道を転がしていくと10mもいかないうちに一人では動かせなくらいの雪の塊となった。
なかなか出来のよいスノーマンができたのだった。


 夕方5時半ぐらいからあたりが暗くなってきたのでテントに入り夕食がはじまった。最初はよせ鍋のはずだったがだんだん得体の知れないものになっていった。
D氏は無洗米(注:洗ってない米の意)でつくるパエリアに挑戦したが失敗、おかゆに変更、隊長も明宝ハムをオピネルナイフでスライスし皆に分け与え、まるで部族の酋長のような威厳を醸し出していた。そしてジュニアに「うまいやろ」と彼を洗脳し自らの家庭で明宝ハム擁護派閥を結成しようと画策しているのであった。
 H氏はというとシェラカップに湯を沸かし焼酎を注ぎ「アチッ」とか言いながらお湯割りを楽しんでいるのであった。
 そしていつ終わるともしれない高見峠でのディープな夜は深まっていくばかりであった。

本日の宴会場兼おやすみ場所です


スノーマンと記念撮影


キリっと冷えたシャンパン、これが無くては雪山キャンプの宴会が始まりません

本日のメインメニュー、海鮮寄せ鍋!
あ〜美味しかった

D隊員は隊長ジュニアとカメラ談義
 天気予報が今回は完璧に的中、夜から朝までずっと雨だった。ひょっとしたら山へ行けば雪かと期待していたのだが寒波が去り気温も高かったため高見の大峠でもやはり雨。この天気では頂上での展望も期待できそうにない、テントを撤収後向かった先は東吉野村温泉たかすみの湯だった。