とことんうまいお茶栽培にこだわる土作り根作り栽培 喜多製茶のネットショップ茶嘉
喜多製茶の茶工場へようこそ! このページは私たちの製茶機械や製造法を紹介します。

これがうちの茶工場です。周りは見事に茶園です。
中は荒茶工場・仕上げ工場・お茶を保存して置くお茶専用冷蔵庫・袋詰めやギフト商品などを作る作業場に分かれています。機械も小さく古い物が多いのですが、自分の役割を精一杯果たそうと一生懸命に動いてくれてます。最近は外国からの輸入茶も増え、日本の茶工場も協同大型化になり特色のあるお茶が少なくなってきている中で、うちだけのお茶の味を守り続けたい、特色のあるお茶を作りたいという思いが、いっぱい詰まった茶工場です。最新の茶工場のようにコンピュータ制御とは行きませんが、すべての行程で、見て触って嗅いでと、丁寧に私たちだけの味と香りを作っています。

まず始めに荒茶(あらちゃ)工場の紹介です。
摘み取った茶葉を新鮮なうちに粗茶工場に運びます。茶園は全て工場の近くにありますので茶刈機の生葉収納箱が一杯になったらそのまま乗って茶工場に運びます。そして新鮮な内に製造に取りかかります。
2006年に導入した乗用型茶刈機で楽々お茶刈り!お茶刈りに一番大事な刈り取る高さもミリ単位で調整でき品質も収量も手で刈り取っている時より向上しました!(^^)!
茶刈機の生葉収納箱は約200キロ入ります。刈り取った生葉はそのまま放っておくと熱って発酵が始まり傷んでいきます。それを遅らせるために生葉コンテナに移します。底から水で冷やされた冷風が出る仕組みになっていて、製造工程に移るまでの時間、新鮮な状態に保ちます。
さあここから製造に移ります!
蒸し機 蒸された茶葉が出てきた所
第一工程「

荒茶製造の最初の工程は茶葉を蒸気で蒸す事です。緑茶独特の工程ですね。
筒状になった蒸し機の中を茶葉をかき混ぜながら40秒ほど均等に蒸気を当てながら通過させて行きます。蒸すことによって発酵が止まり、お茶の鮮やかな緑も、成分も飲む時まで保たれます。逆に烏龍茶や紅茶は発酵させて作ります。
茶葉を蒸す事はお茶を作る過程において一番重要な要素です。どのようなお茶を作りたいのか出来上がりをイメージして蒸し機の設定を行わなければなりません。浅く蒸すのかそれともじっくり深く蒸すのか、どちらも良い所・悪い所はありますが私たちはその良い所だけを活かしたお茶作りを目指しています。一般的に蒸しの浅いお茶は、外観は細長い形状で粉が少ないのが特徴です。お茶を淹れた時の水の色は黄色みを帯びた透明のすい色です。味は大体淡泊で、お湯の温度や抽出時間で味が大きく変わってしまうなどデリケートな面があります。
 煎茶道などに使われるのはこの浅蒸し茶です。
  一方、一般的に深く蒸したお茶は、外観は形が短くつぶれていて、やや黄色みを帯びた濃緑色で、水色は茶葉が粉になった部分が水に溶け出し深く濃い緑色になります。見た目の形状はあまり良いとはいえませんが香味はまろやかな香り、強い甘みとこく、しかも、淹れ方が簡単で、どなたでも美味しく淹れることが出来ます。深く蒸す事によって、見た目の良さは落ちますが、味は最大限に引き出され美味しくなると思います。

 私たちはこの両方の良い所だけを活かしたお茶が究極のお茶だと思い日々努力しています。深く蒸しても葉の形状を砕かない蒸し方の工夫も必要ですが、やはり一番大事なのは深蒸しに耐えられる力強い原料を作ることです。茎も太く葉も大きく肉厚なのに柔らかい究極のお茶は究極の栽培法で生まれます。
第二工程「冷却
 
 蒸された茶の表面の水分をとりのぞきながら冷やします。そのしくみは、蒸しあがった茶の葉に付着した高温の水滴が、乾いた冷風によって蒸散し、気化熱がうばわれることによってお茶が冷えます。冷却する事によって変色や変質を防ぎます。
冷却機
第三工程「葉うち

 ここでは、葉が傷つかないように表面水分を取り除くことが作業の目的です。
蒸しあがったばかりの水分の多い生葉ですから、葉の表面についた水分を取り除く「葉ぶるい」という作業から始めます。さらい手という巨大なフォークに似た手がぐるぐる回って葉ぶるいしながら茶葉の表面の水分を温風で蒸発させます。
葉打ち機 葉打ち機の内部
第三工程「粗揉」(そじゅう)

 葉打ち機でお茶の表面から水分が無くなってきたら、今度は粗揉機に移されます。粗揉機も葉打ち機とよく似ているのですが粗揉機にはさらい手の他に揉み手が付いています。このもみ手で葉の中に含まれている水分を40分位かけて少しづつ揉み出しながらよりいっそう乾燥させます。
粗揉機
粗揉機のもみ手
第四工程「揉捻」(じゅうねん)

 粗揉機で水分を揉み出しながら乾燥させても、葉の部分と茎の部分とでは形や含水率が異なりますので平均に水分を取り除くことができません。そこで、揉捻機は重りで圧力をかけながら葉脈や茎中心部にある水分をより一層揉み出し、水分の均一化をはかります。ここでは熱は使いません。そして次の工程をスムーズに行えるようにします。
揉捻機
第五工程「中揉」(ちゅうじゅう)
揉捻機でお茶の芯から揉み出した水分をふたたび揉みながら熱風で乾かします。
中揉機
第六工程「精揉」(せいじゅう)
いよいよ製造過程も大詰めを迎えます。精揉機も葉に熱と力を加え形を整えながら乾燥して行くのですが、揉みこむ作業もこの機械が最後です。精揉機を出る時には殆ど皆さんが知っているお茶の形になっています。後は乾燥機で完全に水分を取るだけです。
精揉機
第七工程「乾燥
揉みあげた茶を調整しながら温風で充分に乾かします。
乾燥機
乾燥機の内部
荒茶」完成

ようやく4時間ほどかけて荒茶の完成です。出来立ての荒茶はパリッと乾燥し何とも言えない甘くて香ばしい、正に心安らぐ香りがします。やはり日本茶、日本人の体に合ってるんでしょうね。
(荒茶とは完全製造工程の約3分の2くらいの状態で、もうお茶として飲めるのですが見た目が葉が不揃いだったり、粉が多過ぎたり、茎が混じっていたりと荒けずり状態のお茶です。これを仕上工程で形を整え、茎や軽い粉を取り除いて、外観を良くします。そしてより一層旨味を引き出す為の焙煎を行ないます)
お茶専用冷蔵庫

完成した荒茶は、新茶のご注文を頂いています分は、すぐ仕上げ工程に入りますが、残りは、酸化を防ぐ為に酸素を抜いて密封し、お茶専用の大きな冷蔵庫で一時保管します。そして販売ペースに合わせて少しずつ仕上ていきます。
続きまして仕上工程に移ります⇒