インタビュー企画第5回は、MCのGEBOさんに話を伺いました。
自己紹介をお願いします。
はじめまして、GEBOです。MC兼トラックメイカーです。SUPPON RECORDSというレーベルを主宰しています。
関西を中心にGEBO&DJ NAO-KでLIVE活動、音楽制作しています。
三重での滞在、また、4月20日のイベント、CAKRA-DINOMIXでのライブはどうでしたか。
雨のために急遽、屋内での開催になりましたが。
ラプタの家でモニュピタとNAO-Kと川の字になって寝ました。
修学旅行感満載でした。楽しかったですね。
あと夜中に散歩した時に見た、白く輝く雲の切れ間からとても綺麗な月が顔を出していて3人共テンション上がってました。
そして林の暗闇から聞こえる鹿の足音にみんなビビりながら帰りました。
次の日は朝から現地入りしましたが、赤い吊り橋からの川と山の眺めがヤバかったです。
あいにくの雨で屋外から急遽バーベキューハウスでの屋内イベントになりましたが、逆に場所の雰囲気が未体験過ぎておもしろかったです。
CAKRA-DINOMIX最高でした。
LIVEもここならではのユルくて熱い空気感でやることができたと思います。
ラプタがここまで地元に根差した活動をやっていることが僕の想像以上でした。
京都にいる頃の彼とは別人のようにクルーの大黒柱っぷりがサマになっていて嬉しかったです。
CAKRA-DINOMIXの出演者はみんな個性的でストレートで眩しかったです。
環境的に少ない情報源の中で築き上げるスタイルを垣間見ることができて新鮮でした。
ありがとうございます。ライブお疲れ様でした。
今回、GEBO&NAO-Kでのライブ出演でしたが、NAO-Kさんとはどういった繋がりからのコンビなのでしょうか。
また、お二人はどのようなコン セプトでライブを構成しているのでしょうか。
NAO-Kと初めて会ったのは、DJのFENCERの家でした。当時、FENCERと同じマンションの隣の部屋に住んでいたモニュピタの家に遊びに来ていた時でした。
その後、5~6年くらい経った頃に、僕はバックDJを探していました。
NAO-Kが所属するPLANT RECORDS周辺に当時いた知り合いのDJ城家に誰かいい感じのDJがいないか相談していました。
で、1ヶ月後に返事があり、僕が地元で営むbar ADOにDJ城家とKIREEKのYASAがDJ NAO-Kを連れてきてくれてからの繋がりです。
NAO-KはトラックメイカーのGREEN DIESELとダンスミュージックユニット、ANIMAL LIVINGとしても活動しているので彼は四つ打ちやブレイクビーツをメインに作っています。
LIVEは彼のオリジナルトラックを中心にDJプレイで流れを作り、その合間にLIVEのネタを挟んでいき、フリースタイルで繋いでいくのが最近のスタイルです。
かなり自由度が高いLIVEになってきていてLIVEのほとんどがセッションやフリースタイルの場合もあります。
(2014.4.20 CAKRA-DINOMIX Vol.4 GEBO&NAO-K)
これまで見てきたGEBOさんのライブは、早口が軸のライブでしたが、先日のライブではメローな部分や客とのかけあいの部分など、以前にはみられなかったアプローチがみられました。これは意図的に変化したものなのでしょうか。
意図的というか、ごく自然な変化なのかなと思います。
3年前に地元でbarを始めて不特定多数のお客さんと日々接するようになったのが変化のきっかけかもしれません。
確かに昔はストイックに自分のスタイルを追求してラップに対して異常なまでの熱量がありました。
その熱量は今現在も変わっていないと思いますが、年齢も音楽の好みも様々な人達の前でのLIVEも増えてきて、音楽をもっとシンプルに伝えたいという気持ちと、音楽の素晴らしさやセッションの面白さをダイレクトに体感してほしいという気持ちがここ数年のあいだに生まれた気がします。
ライブで使うインストはどういう視点で選択していますか。また、衝撃を受けた作品やお勧めの作品があったら教えてください。
インストは主にNAO-Kや他のトラックメイカーのオリジナルトラックを使うことが多いです。
あとは、呼ばれるイベントの雰囲気によって四つ打ちセットでやったり、ヒップホップセットでやったり色々ですが、いまだにベース系やヘッズ系の新譜VINYLは買ってたりするので良い新譜があればそのパーティーに応じて使ったりします。
衝撃を与えられた作品はたくさんあって全ては挙げれないですが、PROJECT BLOWED周辺のLAのアングラヒップホップ作品はよく聴きました。
もっと昔で言えば、
ULTRA MAGNETIC MC's
『CRITICAL BEATDOWN』
JUNGLE BROTHERS
『J Beez Wit The Remedy』
THE PHARCYDE
『Bizarre Ride 2 The Pharcyde』
ORGANIZED KONFUSION
『STRESS』
COMPANY FLOW
『Funcrusher Plus』
とかかな。
ここ数年で良く聴いてるのは、
CHANCE THE RAPPER
『ACID RAP』
ですね。
GEBOさんの周りにある、大阪の音楽はどうでしょうか。ここ数年で変化はありましたか。
昔に比べるとDIYで自主レーベルから作品をリリースしたり、アナログを切ったりする若者も増えてます。
ずっと活動を続けているベテラン勢もリリースやLIVEに忙しくしている感じがいいですね。
大阪のそれぞれのアーティストが地方のそれぞれのアーティストとの繋がりも増えてきて活発に動いてる感じがします。
CAKRA-DINOMIXは、密かにプロジェクトブロウドを目指してやっていますが、私達にアドバイスがあるとすればどういう点でしょうか。
今の時代にそこを敢えて目指すなら、やはり新旧問わずブロウド周辺、LAヒップホップの作品を共有することが大切ですね。そして彼らが影響を受けてるであろうジャズやソウルやファンクを聴きまくることです。
あとは、ヒップホップ以外の音楽もたくさん聴いて色んなジャンルのアナログを沢山ディグってサンプリングして自分でビートを作るのもいいと思います。
ちなみに僕は最近はヒップホップに関しては新譜しか聴いてないですがw
日本のMCがラップをしながら現代社会を生きていくうえで、自分が変わる以外に、社会がこうなったら音楽はもっと良くなる、楽しくなる。と感じる部分はありますか。
社会が変わってもあまり良くなるとは思わないです。
ただ自分個人の力だけではどうにもならないですが、日本国内で消費されて流行ってる音楽でもいいので日々の生活の中でもっと音楽を聴く時間が占める割合が増えればいいなと思います。
そこから更にディープな方にいくリスナーといかないリスナーもいるとは思いますが、音楽を聴く絶対数を増やしていければもっと楽しくなると思います。
今後の活動予定を教えてください。
7月か8月頃にLAのPROJECT BLOWEDクルーのメンバーであるACID REIGNというグループとコラボレーションEPをリリースします。
ACID REIGN&GEBO
『LOSAKA』
というタイトルで彼らのレーベル、ACID LAB RECORDS
http://www.acidlabrecords.com/
からiTunesで世界配信されます。
あと、同じ時期くらいに大阪のストリートウェアブランド、COCOLO BLANDからリリースされる『INDIE RAP』というコンピレーションに参加します。
そして、今年の秋にGEBO&NAO-Kの『GREEN JOURNEY』というEPをリリースします。
是非チェックしてください。
読者の皆さんにメッセージを 一言お願いします。
今年の後半からしばらくの間はかなりハイペースなリリースラッシュになる予定なので是非今後のリリースにご期待ください!!
ありがとうございました。
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