サイバー犯罪専門のFBI特別捜査官ジェニファー・マーシュ（ダイアン・レイン）らは、アクセス数が増えるにつれて被害者の死が早まるというウェブ上の公開殺人を捜査しますが、なかなか犯人に辿りつけずに殺人が繰り返されていきます。内容を知らないまま、ウェブ上の頭脳戦を楽しめるかな〜と観たくなりました。ところが、そこで行われている犯罪は なんとも見心地の悪いものでした。

　動機が何であれ犯人が悪いに決まっています。でも、そんな犯人を助長するように“killwithme.com”というサイトにアクセスする一般大衆の単純な好奇心、単純な行為が、実質的に殺人の共犯になっているという怖さ。そのことに気づいていないというよりは、直接手を下さなければ罪悪感を感じないという人の心の闇が 空恐ろしい。いえ、それより そんなものが見たいのか！？？ これは映画だけど それでも嫌な映像です。その人たちにとっては映画やドラマではなく、”現実”の殺人LIVEですよ。。。うわべの展開以上に かなり奥深いサスペンスだと思いました。

　それでも、ジェニファーの同僚FBI捜査官が被害者になったあたりから、ちょっと気を取り直して観ていました。彼が自分の死を中継するライブ映像の中で送ってきたヒントから、ジェニファーが犯人を割り出し、こうなったら犯人が捕まるのは間違いなさそうだけど・・・。
　なんとジェニファーまでもがターゲットになるのは、まあ予想通り。でもラストは予想外でした。なんか 心の奥が疼くような心地悪さで観ていたのですが、スパッと断ち切ってくれたような・・・お見事！！（Comment2009.6.18）