Comment page 2008.9.19 renewal


My Short Comment

クライマーズ・ハイ
(2008)


 終始ずっと見入ってしまいました。御巣鷹山日航機墜落事故を地元新聞社どのように追っていったかという作品。全権デスクを命じられた記者 悠木和雅(堤真一)が主人公で、意見の食い違いや衝突などが繰り広げられて社内の方針が事故をどう扱っていくのか葛藤しているというある種興奮状態のなか、悠木は自分のやり方を突き通していくべく闘い、そして彼自身葛藤しながらも決断を迫られていく。この事故の取材体験を基に書かれた小説が原作だそうで、どの程度フィクションかノンフィクションかよくわかりませんが、携帯が無い時代だからこそのドキドキも加わって、臨場感が凄いです。

 さて観終わって、改めて振り返るとあれこれ思うところも出てきたのですが、日を改めて今これを書いてると、あっ具体的にはほとんど忘れてる。。。 ただ、当時この事故の報道をテレビや新聞で見ていて、あまりの大惨事にリアルタイムでショックを受けていたUKIUKIにとっては、その報道の裏側を描いているというので こんなに見入ってしまったような気もします。内容的には、地方紙それも地元紙であることが重要な要素で UKIUKIが見ていたものではないんですけどね。もし、全くのフィクションで現実になかった事故や事件を題材にしたドラマが展開されていたとしたら、よく似た内容だったとしてどれだけの思いが伝わってきただろうって考えると、ずるいゾ!な〜んて思ったりもするのです。それで、作品として あの事故だけに頼り切ったようにならないように、新聞記者の悠木を描くだけでなく、悠木のプライベートである友人や家族とのドラマも織り交ぜているような気がしてしまいました。それが気に入らないわけではありません。ちょっと分かりにくくて もう一度観たいような消化不良な部分もありましたが、ドラマとしては心の中に入ってくるような味わいがありました。でもなんとなく、作品がめざしているのは 悠木という人物を描くことなのか、悠木を中心にした新聞記者たちがあの事故を追っかけた1週間のドラマを描くことなのかが 曖昧だな〜という印象です。 (Comment2009.2.4)