Comment page 2008.9.19 renewal


My Short Comment

ガチ☆ボーイ
(2008)


 事故で頭を打って脳に障害を持つことになり、新しい記憶ができなくなった大学生の五十嵐良一(佐藤隆太)は、学生プロレスに生きる喜びを見つけて のめり込んでいく。プロレス研究会の仲間たちとの楽しい日々。でも段取りが覚えられないので 彼はいつだってガチンコ・ファイト。それがウケて人気レスラーになってしまいます。

 プロレスってあんまり好きじゃないので、この映画もあんまりかな〜と思ってみたり、それに新しいことが覚えられないって、彼の場合は眠って目覚めると事故以降の記憶が全て消えてしまうのですが、そういう人の物語ってもういくつも観てきたしな〜とも思っていたのですが、これはまた新鮮で すごくよかったです。楽しくって それでいて気持ちがいっぱい詰まっていて、後半 涙がジュワジュワしっぱなしでした。

 朝目覚めて昨日までのことをすっかり忘れている様子も印象的でしたが、バスの中で居眠りをしてしまって目覚めた時に 恐怖と混乱でどうすることもできなくなってしまう様子は すごくリアルに思えて なんともいえない気分になりました。UKIUKIがいちばん泣けたのは、息子の現実にまだ気持ちの整理がついてない父親(泉谷しげる)が 息子の「明日の僕へ」を読むシーンです。そこに綴られていた 父親への思いがあまりに辛くて・・・。そしてプロレスがどれほど 生きている実感を味わえるものとなっていったのか、理解していくことになります。
 冷静に考えたら、体にも頭にもこんな激しい衝撃を受けるようなことしていたら、障害が悪化しそうでNGって思うけど、まぁそれは映画っていうことで・・・。(Comment2009.2.25)