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 『今宵、フィッツジェラルド劇場で』を観ました。長年続いてきた人気の音楽ラジオ番組は、大企業によってラジオ局が買収されたことで この夜が最後の放送となった。その公開生中継が行われているミネソタ州セントポールのフィッツジェラルド劇場が舞台。カントリー・デュオのジョンソン姉妹のロンダ(リリー・トムリン)とヨランダ(メリル・ストリープ)、下ネタ連発のカウボーイシンガーのダスティ&レフティ、ベテランシンガーのチャックら出演者たちと スタッフの人たちも絡んでの群像ドラマです。
 楽屋でのたわいもないお喋り、今宵はどうしても思い出話が多いかな、つい歌い出したりね。ステージのトークと楽しい歌もたっぷりです。司会者のギャリソン・キーラーって、なんとも名調子でいいな〜と思って観てたら、本人なんだそうです。ずいぶん動揺しているふうだったチャックは 楽屋で一人静かに息を引きとっていたし、歌う場所がなくなるというのですから、或いは親しい人との別れが寂しくて、みんな心穏やかではないのが端々に感じられるけど、でも時代の流れに身を任せる覚悟ができているように陽気で長閑な雰囲気さえあります。謎めいた美女(死神?)や新オーナー(だったかな?)の交通事故は それって作品に必要だったの?などと思ったりもしましたが、まあそれでも流れは変わらなかったというわけでサラッと流して、とにかく終始ジメジメならずに、UKIUKIとしてはそれほど気持ちを持っていかれるほどではなかったけれど、それでもなぜか心地よい気分で観ていられました。 (〜〜ちょこっとおしゃべり♪〜〜2008.6.2より転記)