Comment page 2008.9.19 renewal


My Short Comment

サウスバウンド
(2007)


 元過激派リーダーの父親 上原一郎(豊川悦司)は、今もって何かと極端な言動で お騒がせ男。子たちは苦労するんです。だって恥ずかしいもん。でも、時にへ理屈をこね回したりもするけど、間違っていると思うことには黙っていない!という父の頼もしさに、だんだん気づいていくのです。

 一家は東京に住んでいたけど いろいろあって、一郎の故郷である沖縄の西表島に引っ越します。はじめのうちは観ていて正直イライラしてたんですけど、西表島に引っ越してからは ほのぼのとしてきました。ところが そこでもまた大騒動に・・・。まぁ もうイライラっていうのではなくて、どうなるんだろう?という展開になっていきました。
 さて、母親 上原さくら(天海祐希)も ずいぶん苦労しているのかと思いきや、彼女もまた過激派の活動家であった頃から 一郎を尊敬し憧れて駆け落ち結婚したという女性で、今もそんな思いを彼に対して持ち続けているという、終盤になって これ実はそんなラブストーリーに支えられての物語なんだと思いました。
 三人きょうだいの真ん中、長男の二郎(田辺修斗)は小六で 思春期ちょい手前っていうまだまだ素直だけど ちょっと複雑で繊細な感性豊かな少年を、家族関係だけでなく友人関係も絡めて 観せてくれました。彼を中心に妹の桃子(松本梨菜)と姉の洋子(北川景子)も、年齢相応に親を見る目や家族とのかかわりを観せてくれました。
 メルヘンっぽい結末にはちょっと ごまかされた感もありますけど、まぁいいです。(Comment2010.3.1)