My Short Comment


 『武士の一分』を観ました。笹野高史さんが観たかったんです。主人公 三村新之丞(木村拓哉)に、彼の父の代から仕える中間の 徳平 役です。理屈抜きで好き嫌いの感覚で言って、ものすご〜く良かったな〜徳平!!
 作品の内容としては、新之丞と妻の加世(檀れい)お互いの愛や気遣いがたっぷり感じられて、すごくいいんだけど・・・それほどの感動でもなく、なんとなく物足りない感じがしたのは、特に後半の展開があまりに都合良く進んでいったからでしょうか。それに新之丞の苦悩が頭では想像できても、観ていて気持ちではあまり感じなかったです。またしても、自分の感受性の乏しさを実感。。。言い訳ですが、新之丞が かっこよく描かれ過ぎてるって思いました。(〜〜ちょこっとおしゃべり♪〜〜2007.8.4より転記)
 それでふと思うのですが、島田藤弥(坂東三津五郎)を完全な悪にして そんな卑劣極まりない相手に対して武士の一分を通すという、盲目である新之丞にとってはすごい決意であったにしても 気持ちとしては当然だと思うような果たし合いに挑み、その後は気持ちが収まっていくという展開ではなく、例えばせめて島田が やはり新之丞の処遇について本当に口添えをしたから新之丞が救われ、その見返りに加世に密会を強要していたことにして、それでも・・・! そのうえで・・・と 武士の一分を通したものの心の苦悩は続くという展開くらいにはして、新之丞の気持ちをもっと掻き乱してほしかったです。