やっと見つけました。徳川慶喜（伊藤英明）です。大政奉還シーンでしょうか、ほんの数秒間の出演でしたが、腹に力がこもっていて決断の思いが伝わってきます。

　↓　以下、以前書いた作品のComentです。
　幕末、大きな世のうねりの中で大義名分、権力の行方、名誉などに翻弄され命を賭ける武士らの中で、家族を守るために盛岡南部藩を脱藩して新選組に流れ着いた男、吉村貫一郎（中井貴一）がいた。彼は生き残りたいと人を斬り、そして金銭を得ることに専念した。やがて幕府の力が弱まり、新選組も分裂し間もなく終わりが近づくに至り、彼は南部武士としての「義」を貫こうとするのだった。しかし、彼が最後に望んだことは・・・。
　新選組隊士齋藤一（佐藤浩市）は、どことなく皆と少し距離を置き冷静に状況を眺めつつ感情にまかせて行動することもあるという風な男。初めから吉村が心底気に食わず斬ってしまおうともしたほどだが、しだいにその正直でまっすぐな生き方に惹かれていく。

　新選組を描いた映画やドラマを一度も観たことがなかったUKIUKIは、新選組のこと何も知らないし、この作品のどこまでが史実に合っているのかも分からないので、物語そのものだけを気持ちよく涙して楽しんでしまいました。と言っても、UKIUKI個人的には吉村貫一郎や斎藤一のキャラはイマイチだし、ちなみに貫一郎の幼なじみで南部藩の組頭大野次郎右衛門（三宅裕司）にかなり気持ちを重ねられたんだけど・・・、ストーリーだって特に後半気に入らないところもあるけど、それでも貫一郎の生き方に充満する家族愛のみならず親友や仲間と心通わせていく人間愛には素直に感動できました。また彼の周りの誰もがそれぞれに自分の生き方を懸命に探していたり、運命に逆らえずも懸命に生きたりしていた姿が忘れられません。新撰組の仲間ら一人一人はもちろん故郷に残してきた妻しづ（夏川結衣）や息子娘たち、親友の次郎右衛門やその息子また彼らを支え続けたお付きの者、そして齋藤を愛した女ぬい（中谷美紀）・・・と、彼らの人生を描けばまたドラマになるほどで、それがこの作品に深い味わいを持たせていると思います。
　UKIUKIが生きた僅か三倍ぐらい前に確かにあのような激動の時代があって、一つの時代の最後を生きた男たち女たちがいて、また時代を越えて生きた男たち女たちがいたと改めて気づいて感動！できる作品でした。