救命病棟24時スペシャル2005 <TV> (2005)


 これは 第1シリーズに出演した松嶋菜々子が同じ役のまま出演する第3シリーズの前に、”第1シリーズの名場面に新規撮り下ろし・未公開映像を交えた特別編”として放送されたものだそうです。新規撮り下ろしのシーンでは、第2シリーズで研修医として登場した矢部淳平(伊藤英明)と第1シリーズで研修医だった小島楓(松嶋菜々子)が、偶然ある急患の命を協力して救った後、進藤一生(江口洋介)のことを共通の指導医だったとはお互い知らないまま語り合っていて、第2シリーズを挟んだ後に無理なく第1シリーズの小島楓で第3シリーズに入っていけるように、という話にしたのかと思いました。
 もちろん、全シリーズを通じて進藤先生が中心的存在ですから、第1シリーズの回想を通じて彼の過去を振り返ると共に(その頃は彼にとって妻の存在が大きかったし・・)、二人の会話で彼という人物が語られ(どうせなら第2シリーズでの矢部との絡みシーンも入れてほしかったけど・・)、そして国際人道支援医師団医師として活動している今の彼も描いて、そんなの垣間見て、医師としての腕がいいのは変わらないけど、彼もいろんな経験を通して積みあげてきたものがあるだろうし人柄や生き方なんかも変わってきてるんじゃないかな〜なんて思えて、そんな彼の第3シリーズに期待させる内容にもなっていたと思います。

 UKIUKIは、第2シリーズしか観てないって自分で思っていたのですが、このスペシャルで第1シリーズの回想シーンを観て 刑事が容疑者を診るのは後回しにしろと迫ったり、小島が患者とエレベーターに閉じ込められたシーンや、進藤先生が植物状態の妻を一生懸命治療し看護しているシーンなど少しは見覚えあったな〜。たま〜に見てたのかな。こうして改めて観る”名場面”、それぞれ見応えあります。シリーズ通して観るのもいいかな〜って 思ってしまいます。


 さて・・・、2004年 9月、小島楓は 恋人の加賀裕樹(石黒賢)とレストランで待ち合わせをしていて、偶然そこで倒れた男性を救急車で病院に運びます。アナピラキシーショックで呼吸が止まった男性に非常に落ち着いた様子で気管切開などをしながら、受け入れてくれる総合病院が見つからない状況に「どこでもいいから近くの外科病院へ・・・」と言い、国村医院という個人病院らしいところにやってきました。

 矢部が仮眠をとっています。急患だと起こされて、反射的に起き上がるんだけど、靴下がもこもこっと手繰り落ちた感じがちょっぴり笑えちゃう。ボサッとした髪で時間を確認し、「あ、はい」って ちゃんと状況を把握したよね。眠たそうだけど寝ボケてはいないよね〜ヨシ!って思っちゃう。
 英友さんたちにお話聞いてなかったら、観ているUKIUKIの方が状況を把握できないで、なんで彼がこの病院に?って思っちゃうところでした。まあそれも後から分かってくるのですが、研修を終えて救命医になった矢部は、ここでアルバイトの当直医をしているんですね。しかし港北医大で救命医をしながらでは、それは時間的体力的に無理があるでしょう、・・・たまにどうしても人手がないときだけ頼まれるのかなぁ。

 第1シリーズ(1998年)12月の回想へ・・・
 小島が研修医として都立第三病院救命救急センターにやって来た日、進藤先生との出会いのシーン。

 オープニング クレジットの後・・・
 国村医院に・・・患者を受け入れるため廊下を急ぎながらの矢部の声って、何気にお気に入りです♪
 救急車が到着し、いきなり(「気管切開して呼吸は確保できてますが、ショックの改善がまだです。」)「はぁ?」と驚きつつ、(「東都中央病院の小島です。」)納得したようですね。
 小島は次々と指示を出し、矢部は「はい」「はい」と従っています。「ボスミン・・・僕 バイトできている当直なんで、よくわからなくて・・」と矢部が引き出しを探す姿に チラッと目をやったときは、きっとこの医者頼りないわって思ったような感じ。
 「もしかして、救命救急の先生ですか。」(「どうして?」)「指示が早いから。」(「東都中央病院の高度救命救急センターにいます。」)「運がいいな〜この人。」小島は治療に専念しているからでしょうけど ずっ〜と感情をはさまないというか温かみのない接し方なのに、矢部はなんか ず〜〜〜っと とっても素直な感じ♪
 ところが気管切開し直すことになり、(「始めます。」)「ハイ。」わぁ〜! 矢部ったら寝起き顔と表情が一変、手術着でボサボサ頭も帽子で隠れたしマスクをしているから目元しか見えないけど、いい目をしているよぉ〜〜☆ そして、アッハ〜〜〜!てきぱきと対応する”矢部先生”は、第2シリーズ研修医の時のような何ていうか不慣れな感じは一切なく、もうりっぱなお医者様だわ☆ 小島も、指示を待たずに動く矢部の手際よさに 気づいた様子・・・(「あなた・・」)「僕も、港北医大で救命救急やってます。」その後、矢部も的確な判断指示を出して頼もしいよ〜☆ 小島とちゃんと確認しあうところなんか この二人 競い合ったりしないところがいいね、チーム医療が身についている感じ!!
 「小島先生、何年救命を?」(「6年。矢部先生は?」)「3年です。去年まで、研修医でした。」(「そのわりには解ってる。」)「指導医の先生に鍛えられましたから。」(「私も指導医の先生には鍛えられた。」)

 第1シリーズ 回想へ・・・
 ここから1時間あまり、”名場面”が続いています。第2シリーズ観たとき 毎回内容の濃いお話だったことを思い出すと、第1シリーズから名場面を選ぶのも大変だったでしょうね。前後がないのに、これ観ただけでジーンとしちゃったり。自分がシリーズ通して観てたとしたら、他のシーンも選びたいかもしれないな。

 国村医院に戻って・・・「小島先生がいてくれて、よかったです。」(「矢部先生がいてくれて、助かりました。」)小島センセ、笑顔になってるよ〜。小島は患者を大学病院に移すまで「ここにいます。何があるか分からないから」って言うけど、”矢部先生”で大丈夫だと思うけどな〜。まあ だから二人で話す時間ができたってことでしょうけど。

 矢部と小島がカップ麺 食べながら、和やかにお喋りしています。
 患者の命に向き合っていたときとはまた表情が一変、二人ともですけどね。「矢部先生には、(彼女は)年上の方が合うと思うけどな〜。」なんて言われて、「それ、俺がガキっぽいってことですか。」って、ほんとこの時の矢部センセって幼いっぽい顔やよ〜♪ そして、二人とも 救命医になろうと決めたのは指導医の先生の影響だったという話になり、その先生ってどんな人だった?ってことになり、矢部は「無口な人でしたね〜。でも、すごく腕が良くて、俺、めちゃくちゃ尊敬してましたよ。」と言い、小島は「ん〜、口が悪くて、恐い人。褒められたことなんて、ほとんどなかった。」って、このとき「(ふっ) ぅわぁ〜〜」って嫌そぉ〜に言う矢部センセも、何気にお気に入り♪ ちょっと印象違うからかな、二人の指導医が同じ進藤先生だって気づかないで話しているんです。「でも、奥さんのことは、すごく愛してた。」って小島の話を受けて・・・

 第1シリーズ 回想へ・・・
 進藤先生と妻の物語、その気持ちは素敵なんですけどね。進藤の頭痛、視力障害、・・脳下垂体腫瘍が見つかります。「大丈夫だ」っていう態度や、「植物状態の妻が目覚める時にいてやりたいから、今は手術はしない」というのなど、彼のような医師でもそうなの!?あんなに具合悪いのに!って、また周りの対応などその後の展開も、やっぱりドラマやわ〜ちょっと現実感が薄いって思いました。ここは感動で盛り上がるところでしょうが、UKIUKIはちょっと冷めてしまいました。まっいいんですけど〜。

 このあと、その後の進藤先生の様子を語り合っています。回想シーンや今の進藤先生が国際人道支援医師団の医師として活動しているシーンも織り交ぜながら・・・。番組的には第3シリーズに向けて、この辺りが重要だったんじゃないかな。
 そして朝になって 患者を送り出し、それぞれ自分の職場に出勤することに・・・、矢部は小島を送り出すのでした。「どこにいるんだろな〜、進藤先生。。。」と呟いた矢部先生。大変な当直だったけど、進藤先生のことや研修医だった頃 救命医になることを決心したときの気持ちなどを思い出し、とてもいい時間を過ごせたな〜って思っているような感じに見えました。