救命病棟24時 新春スペシャル <TV> (2001)


 ドラマから3ヶ月後のクリスマスイブ、研修医 矢部淳平(伊藤英明)ったら見学医学生の案内係やってます。ちょっと偉そぶって、でも髪の毛さっぱりしてるし新米っぽさも抜けてきた感じ、かっこいいよ〜♪
 それなのに、Dr.ビーンこと神林医局長代理(小日向文世)のTV出演を見て神林がモデルさん相手にマウストゥーマウスしようとすると「いいな〜いいな〜」、臨時ニュースで中断されると「ん〜だよ、いいとこだったのにも〜」って・・・、ノリノリで壊れちゃってる(笑)

 会社員と少年 稲本遼太(神木隆之介)に暴行を働きライフルを盗んで逃亡中の犯人 鷹取茂(押尾学)が、豪華クルーズのクリスマスパーティーに乱入し乗客全員を人質にして立てこもった。ところがそこにはシカゴから帰って来た香坂たまき(松雪泰子)も乗り合わせていた。
 進藤一生(江口洋介)が乗船して負傷者を治療し、海上保安庁特殊警備隊の強行突入で事件は解決したかのようだったが、・・・二人が死亡したのに犯人は生き残り、進藤の言うように「(解放された)被害者の闘いはこれから」なのでした。

 海上保安庁の船やらヘリやら特殊警備隊にはつい見入ってしまったけど(笑)・・・強行突入モタモタし過ぎ、時間かかり過ぎやん。でもまあ急所を外して撃たれた犯人は命を取り留めたわけです。

 「犯人なんかほっといて、被害者を助ければよかったのに。」と女学生。「それはできないよ。だって、ここは救命だよ。」と矢部。何科に行くかは、学生が選ぶんですね、彼女は救命を出ていきました。
 「最近の学生は根性なくて理屈ばっかですよ。」「矢部くんが、えらそうにするからでしょ。」「先輩だろ俺は」って〜。あとの二人も出ていったら、来年も矢部と太田川が下っ端!?

 救命センターに戻ってきた香坂が恐怖を引きずっていることに気づく進藤。心に受けた傷を治さないとPTSTになってしまう。そして小児科に入院した遼太くんも、言葉を失い暗闇を怖がった。「ひとりで苦しまないで」って自分に言い聞かせるよう遼太に話しかける香坂。二人は同じ心の痛みを共有することで救われたようです。
 また怪我をして入院した今どきの反抗娘 花沢美奈子(ともさかりえ)と父 花沢三郎(田山涼成)の物語も絡みます。

 鷹取の弁護士が言うには、ごく普通の大学生だった鷹取がキレて犯行に走ったのは、家庭や学校や社会の責任で、いわば彼も被害者ですって。。。
 犯人の気持ちが分かる、被害者には同情するけどって言った学生に、 「同情・・・君も他の科に移ったほうがいいよ。救命医には向いてないと思う。」 「ていうか、おまえ医者になる資格ないよ!」と矢部は静かに真剣に怒るのでした。このときの矢部は今の伊藤英明に近い顔つきですね。つまりしっかりした一人前の医者の顔です☆ 亡くなった二人の命を同情ですませてしまうってことは、命を軽く見ているってこと、そんな人間には人の命を必死になって救うことはできないと思ったのではないでしょうか。犯人のしたことは許せないことだとしっかり捉えて、でも患者としての犯人の命を救うことに全力を注ぐのが医者なんですよね。その辺が曖昧だと、感情に流された医療行為をしてしまうってことではないでしょうか。
 直接鷹取の命を救った進藤も「被害者ですか?鷹取は、理由もなく傷つけられた被害者と同じではない。銃を撃ったのは社会ではなく鷹取本人です。私は彼を許せない。」と言ってました。

 神林千春(小日向文世)さゆり夫妻の新しい命の誕生に喜ぶみんなのなかで、矢部の笑顔も思いっきり素敵でした♪ そして花沢親子もこの感動のなか生まれ直したみたいで、めでたく2002年の初日の出を迎えたのでした。

 刺激的で個性的な結婚式をしたいと考えてる城島俊(谷原章介)と山城紗江子(木村多江)に、 矢部は「スカイダイビングで、空中結婚式 」はどうかって提案してたけど、結局6月、クルーズ結婚式になりました。でも、矢部と太田川はお留守番。やっぱり下っ端のままなのでした〜★

 シカゴから帰ってきた香坂は、またシカゴに行っちゃうことになり、オシマイ!