孤独の賭け〜愛しき人よ〜 <TV> (2007)

         

この作品、原作を読んであれこれ想像するところから楽しみました。そんな 今までのお喋りを転記して、それに続けて↓Coment↓を書きます。

ドラマはいい意味で原作と比べることもあるかもしれませんが、でも 原作を引きずらないで別モノとして楽しみたいとも思っています。

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 第1話 「愛と金と欲望」  
 第2話 「復讐劇の幕は開く」  
 第3話 「醜聞」  
 第4話 「お行儀の悪い奴ら」  
 第5話 「離れれば恋しく・・・」  
 第6話 「牙を抜かれた野獣」  
 第7話 「愛する為の裏切り」  
 第8話 「過去に蘇える愛憎」  
 第9話 「告白!陰謀と転落」  
第10話 「引き裂かれる愛」  
第11話 「さらば愛しき人」  




























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1月29日より一部転記
4月期ドラマ『孤独の賭け』(原作 五味川純平)に主演、8月放送の『輪違屋糸里 -女達の新撰組-』(原作 浅田次郎)に出演ということで、とっても楽しみ!
『孤独の賭け』は、待ちに待った 伊藤英明 本格的な大人の魅力に満ち溢れた作品になりそう!! しかも原作のあらすじによると前半と後半で状況の変化があるようで、そのあたり伊藤英明の演技の醍醐味を味わえそう!!かな〜っと思っています。

2月9日より一部転記
『孤独の賭け』原作本を図書館で借りて読み始めました。
三十を越したばかりの青年実業家 千種梯二郎、借金で資金を動かしつつ巨大娯楽施設をオープンさせ更に発展させようとしている野心家で、妻との関係は冷え切っていて何人もの女性と関係を持つが、女をただの飾り物として扱わずその能力を引き出し援助する、そういう大人の男です。自信家ではあるけれど、大物実業家らから見ればまだ小僧扱い、気持ちを抑えて振舞うのも計算のうえ。どん底の環境から這い上がり のし上がってきたという過去を持つけど、卑屈になってないところが男らしくて素敵。過去とは別世界の上流階級で成功を収めることへの執念を持ちながら、そういう階級の人間を冷ややかな目で見ているのもクール。そんな梯二郎を読みながら 想像する姿や声は伊藤さんですからね〜・・・、もうドッキドキ〜〜〜☆
今ちょうど半分ほど読みましたが、登場する女性たちがシタタカで 彼女らとの駆け引きも見所だし、駆け引きのあまりない秘書の女性も含めて 彼女らに対する悌二郎の心情もこの先どうなっていくのか、また そんな順風満帆な梯二郎が 終盤は政府の金融引締によって挫折していくそうで、その辺りの梯二郎がどう描かれているのかも興味深いです。
この原作をドラマの脚本ではどんな部分を深く描いてくれるのかが、作品的には重要って気がします。時代設定はそのままかそれとも現代に持ってくるのか、共演者は?と、今はまだ分からないことだらけですが、とにかく伊藤英明のつくる梯二郎が、楽しみで堪りません〜♪ 今までになかったね、こんなキャラ! また新しい姿を観せてもらえそう!!

2月15日より一部転記
『孤独の賭け』最後100ページほどを読み終えました。470ページ程の本でしたが、一旦読み始めると どんどんページが進む 読みやすい文章なので、数回で読み終えました。
以下↓↓ラストシーンを含みネタバレしています。
この作品、前半は梯二郎がたっぷり描かれていて、実業家や金融関係の人物とのやり取りに加え 女性との絡み(こちらが中心かな〜)も多いです。ドラマの時間帯は〜?って読みながら思ってしまう大人のシーンもありますが、興味本位な変な意味でなくそういうのもひっくるめて、意地もあれば本音もあり葛藤するわけで、ドラマではそんな心情の深いところを絡めてそれぞれの生きざまを描く脚本であってほしいです。そして、なんか女性それぞれのキャスティングもかなり大切って気がします。
後半はどちらかというと梯二郎の援助によって成功を収めていく乾百子を中心に展開していたので、もっと梯二郎を登場させてよ〜って思いながら読んでいました。でも終盤は梯二郎にとって自分が思い描いていた人生から急激に大きく外れていくという状況、ドラマではこのあたりの彼もたっぷり観せてほしいと思いました。
本のラストは、”何もかも失った梯二郎が 百子にたった150万の工面を頼み(それは家族の生活を一人で支えているという彼の献身的な秘書で関係する女性の一人でもある中川京子のためだったんだけど)、百子に断られて去っていく”ということになっていました。
この作品は、1965年に天知茂さんが梯二郎を演じてドラマ化されたことがあるそうで、その時のラストは、 ”百子が落ち目の千種に借金を返そうとしたが千種はそれを拒み、影のようにつきそう秘書京子を連れて淋しそうに去っていく”ということになっていたそうです。本よりこちらの方が、少し救いがあるかな〜。。。
「この胸いっぱい〜」でも(ノベライズ?)本と映画で結末が違っていて、本の方が救いがある感じだと思いましたが、あれは厳しいんだけど映画の方が好きでした。でも「孤独の賭け」上のふたつでは、なんとなく救いのある方がいいな〜。今度のドラマでは、どんな結末になるかしら。。。

2月19日より転記
やっと『孤独の賭け〜愛しき人よ〜』(TBS系)の制作発表があったようです。”貴島誠一郎プロデューサーは「伊藤君は今まで熱血な役が多かったが、今回はあざとくのし上がっていくワル、悪役を演じて欲しかった」と伊藤の起用理由を語った。”(サンスポ)そうで、おぉ〜〜〜いい感じや!! 貴島さんって、「弁護士のくず」のプロデューサーさんですよね。なんか 嬉しいわ〜♪ 百子は言われていたように長谷川京子さん。どちらかというと秘書役の方が・・・なんて思ったりもしていましたが、今回は設定を現代に移すそうなので、なんかいいかも〜って気がしてきました。
でも原作読んだ時は、百子って中盤から特に後半 UKIUKIとしては腹が立ってくるほどの したたかさだったし、だから”あざとくのし上がって”きた梯二郎と強気の百子が 孤独に生きる者どうし心の奥では惹かれ合いながらも寄り添えないというか、その辺りの葛藤が より深く響いてくる感じだったのに、・・・今度のドラマでは 百子の人物像をどんなふうに描くのか興味深いです。それによって、梯二郎の百子への想いや感情 また他の女性への気持ちも違ってくるような気がします。
”〜愛しき人よ〜”ってことは、原作と比べ 実業界・金融業界での二人それぞれの駆け引きを描いていく部分とのバランスとしては、よりラブストーリー重視なのかな〜。。。まあ、そんなところもラストも原作は原作と割り切って、ドラマは独立した作品として その世界を楽しみたいとは思っています。

2月22日より転記
TBSのサイトに 『孤独の賭け〜愛しき人よ〜』のページができてるって 英友さんに教えていただいて見てきました。”みどころ”や”植田博樹プロデューサーのコメント”ってとこを読んでいると ワクワクしてきます〜!!
出演者のところを見ると、掲示板で話題になっていた”氷室”の役がありませんね。原作では あんなに存在感のある人物なのに・・・。その代わりと言ってはなんですけど、UKIUKIは わりとさら〜っと流して読んでいた人物の”蒔田”が重要人物になっているのでしょうか。なんか ふと思ったんですけど、ちょっと表現が合ってないかもわかりませんが、奇抜な生き方をしている千種梯次郎(伊藤英明)と常識的で真面目な生き方をしている蒔田二郎(堺雅人)って構図が思い浮かび、それって織田信長と明智光秀みたいやわ〜。。。でも蒔田は、原作では光秀と違って 確か途中ですんなり去っていきましたけどね。梯次郎の相手になるほどの人物でもなかったというか、乾百子(長谷川京子)にとって求める存在ではなくなっていったというか(この辺ちょっと記憶が曖昧ですが・・)、蒔田の方がサジを投げたというか・・・。ドラマでは、どんな人物像になるのか、あるいは氷室と融合したような存在になるのでしょうか。な〜んて、また勝手な想像をしてしまいます。

3月13日より一部転記
掲示板で 『孤独の賭け〜愛しき人よ〜』の公式ページができてるって 英友さんに教えていただいて見てきました。
原作の時代からは経済や社会の状況がずいぶん違ってきていることを考えれば、設定を現代にもってきたことに納得のこのドラマですが、トップページの梯二郎と百子を眺めていると、なんとなく原作に近い雰囲気を感じます。この二人に動きや声が加わったのを想像すると、重い感情の深い部分で魂を探り合うような愛と金の駆け引きをする感じが出せそうな、出していただけそうに思えてきます。
ところで英友さんに振っていただいたトップページのデザインですが、輝かしい表世界にのし上がった孤独な男と女、でもそんなキラキラな人生 或いは二人の関係がどうなっていくのか、パラパラと落ちていくキラキラ星が象徴しているように見えてしまうのは、なんでも都合よく解釈してしまう性分のUKIUKIが感じた印象です。

掲示板 投稿者:UKIUKI 投稿日: 3月14日(水)02時17分45秒 より一部転記
・・・
それにしても、男の色気っていうのはこういうのだ☆と思わせてくれて、 何度も眺めに行っては、見れば見るほどに梯二郎やわ〜っと、そのハマリ具合に感動しています。 ファンになる前のUKIUKIだったら、例えば大輔や武ちゃんと同一人物だとは絶対気づかずに見てるでしょうね。
UKIUKIが伊藤さんに対して ちょっと勇気を出して初めて”セクシー”という言葉を使ったのは、ジャンゴの写真を見たときですが、もうすっかりセクシーな大人の男ですよね☆
・・・UKIUKIったら、なんか胸の奥にズッキンズッキンきちゃってヤバイです(笑)

3月20日より転記
「孤独の賭け」公式サイトで、植田博樹プロデューサーが 『ウエダ 40ガケップチ』に”日記・レポート・雑感”などを書いていらっしゃいます。プロデューサー視点のお話、楽しいです。ちょっと日が経ってしまいましたが、#003 (2007.3.12)に伊藤さんのこと書いてくださってますね。伊藤さんのこと とってもよく見てくださっていて、嬉しいお言葉・お話なんですもの、何度でも読みに行っちゃいます。さすがプロデューサーさん、その内容はもちろん語彙や表現力が豊かでいらっしゃるので、伊藤さんのお人柄の一端や伊藤英明の 役や撮影への取り組み方などがよくわかって、すごく嬉しいです♪
ただひとつ、伊藤さんが言ったという言葉のなかにあった”シャア・アズナブル”というのが理解できなかったよ〜。。。検索で調べたら・・・「機動戦士ガンダム」のキャラクターなんだ! 「(伊藤さんは)この作品(孤独の賭け)の世界観を、すごく的確につかんでいる」って〜、イマイチ解んないのが悔しいゾ★(笑)

3月21日より転記
昨夜 英友さんとこで、UKIUKIがシャアの話題にチンプンなことをお喋りしちゃったら、と〜っても解りやすくシャアのお話をレスしてくださいました。(ありがとうございました〜♪)
シャア・アズナブルがどういうキャラクターなのか、検索で調べたときは もひとつワケわかんなかったけど、なんとなくだけどイメージが描けてきました。うん!確かに悌二郎と重なるぅ〜〜〜!!
伊藤さんの言葉を、受け止めてくださった植田Pさん、パチパチパチ〜☆ 「孤独の賭け」の世界観と共通するものがあるっていうの、わかるような気がしてきました。
伊藤さんはジャンルとかって枠組みを取っ払った世界で、感じたことを具現化して人物を作り上げていく。そんなところにも気づいてくださって、 伊藤英明は”すごく「広い」俳優さん”って・・・、植田Pさん ありがとうございま〜す♪

掲示板 投稿者:UKIUKI 投稿日: 3月23日(金)00時04分49秒 より一部転記
さっき録画した『孤独の賭け』番宣、見ましたぁ〜〜〜!!
ワタシ今、溶けてますったらぁ・・溶けてますぅ〜うぅ〜〜。。。。。
あの視線、鋭いですね〜☆ すごい目ヂカラ!!しかも セクシー♪ ググゥ〜〜〜ッと、ハイ〜。。。
でもなんだか お声はやわらかだったような。。。
バックに流れていた お歌って・・・『孤独のカケラ』なのかしら??
なんか いい感じでしたが。。。
もうとにかく今 ふにゃふにゃで・・・(笑)

3月26日より転記
この2,3日、ちょっぴり浦島花子状態・・・。なので情報収集もできてないし、この前録画した『孤独の賭け』番宣もその時以来リピートできずにいました。今ごろですが・・・
あの梯二郎と百子でストレート勝負っていうのがとってもいいって思うんです。(カーチスのCMも伊藤さんでストレート勝負っていうのがお気に入りでした。)梯二郎の 全てを手に入れた男の自信と野心で迫ってくるような目ヂカラの奥にある どん底を経験した過去の記憶、そして破滅への影、そんなのをググゥ〜ッと感じさせてくれる あの視線☆に見とれるばかりです。そして プライドは捨てていないけど無くすものなどなく、チャンスを手に入れて成り上がろうとする女に 過去の自分を重ねたのか・・・、百子に惹かれて 彼女の ”賭け”に乗る梯二郎。そんな二人の物語に期待をふくらませています。
原作では、それぞれに孤独な男と女の間に芽生えた 強く求める気持ちは それはそれで”愛”なのでしょうけど これって”愛”なの!?という危険な雰囲気のなか、プライド,意地,それぞれの夢と損得勘定 などが邪魔をして・・・という展開でした。今回のドラマは『俺たちは、金と欲でつながっている。』というキャッチフレーズでありながら、『〜愛しき人よ〜』なんてサブタイトル(UKIUKIの感じでは原作はそういう雰囲気ではなかった)がついているし、植田Pさんのお話からは、原作そのままではなく けっこうアレンジされている(それも 彼らの気持ち的に もっとラブストーリー?)らしい印象ですし、いったいどうなっていくのか楽しみです。

ところで、「〜40ガケップチ」#007 (2007.3.24)で ”伊藤英明座長”のお話 読んで、心の中が熱くなっています。カッコイイね!! そういえば「この胸いっぱい〜」の塩田監督も伊藤さんの座長意識についてお話されていたし、「海猿」シリーズでも伊藤さんが現場の雰囲気を作っているというようなお話があったような・・・。でも「〜くず」の現場やインタビューで垣間見た伊藤さんは その位置というか自分の出し方が全く違ってて、それがまた雰囲気を作っていたような・・・。そんなふうにして役に入っているときもいないときも、伊藤さんが思い描く作品の世界を 周りを包み込むようにして作っていってみえるような気がします。(もちろん、スタッフやキャストの皆さんとの共同作業で作っていく世界ではありますが。。。)

3月27日 出版物のコーナーより転記
『TVnavi』2007年 3月24日発売
 新ドラマのガイドのところで「孤独の賭け〜愛しき人よ〜」が1ページと、伊藤英明インタビュー&お写真で2ページ、いよいよ来たぁ〜〜〜って感じです。
 梯二郎が転落していく部分に興味を持ったのが出演動機だという伊藤さん、そのあたりをじっくり観たいと思っていたUKIUKIはワクワクしちゃいます。伊藤さんの梯二郎って男のとらえ方やどんなふうに演じていくかなどのお話が、すっごく いい感じです。「悪い奴になりきれたら・・・」という伊藤さんに、大いに期待しちゃいます。しかもただの悪い奴ではなく カッコイイ男が身動き取れなくなっていく状況、それに絡む何人もの女性との駆け引きや愛憎劇がありそうで、「人間としての感情を出しつつ」というのがまた いいですね。
 新境地に挑戦する伊藤さん、確かに梯二郎は奥深い人物だと思うし いきなり思いっきりこれまでにない大人の雰囲気、でもその決断はけっして早いとは思いません。十分キャリアも積んできたと思うし・・・、それよりなによりUKIUKI個人的に、「〜くず」の前から そろそろガツンと大人の男を観たい!って思ってたんですもの。。。
 伊藤さん自身にとっての”孤独”のお話、「寂しいのが嫌いで、暇が怖い(笑)。・・・子どもの時のトラウマがあるからかも・・・あの頃一人だった感覚を二度と味わいたくないと思っちゃうから。」には、「ID4」や「この胸〜Photo Book」や何かのインタビューで話してみえた伊藤さんの言葉が思い出されて 胸がキュ〜ンとしてしまい、ギュ〜ッと抱きしめてあげたいような、母のような心境になります。もちろん役者としての孤独には、しっかり立ち向かってみえるから、これからもいいお仕事をしていかれるのを楽しみにしています。

3月28日 出版物のコーナーより転記
『TV LIFE』2007年 3月28日発売
 「孤独の賭け」1話目撮影時の伊藤さんと長谷川京子さんの様子やはじめて見る写真もあって、3分の2ページほどのスペースだけど中身は濃いです。この時は自信たっぷりの梯二郎って感じでしょうか、カッコイイ!!そしてセクシーな雰囲気も!! 内容はシリアスでも普段は伊藤さんが中心になって和やかな雰囲気で撮影されている様子、そしてケジメと集中力も伊藤さん中心に凄い☆ようで、ますます俳優 伊藤英明に惚れちゃいます♪
 また別に2ページ分、伊藤さんと長谷川さん一緒にインタビューされていて、(←と↑)どちらの記事を見ても、なんかお二人の相性が思っていた以上にとってもいい感じ。こういう絶妙な距離感でお互いに演じやすい関係を築いてきたのも、成り行きとか好き嫌いというより、伊藤さんのお人柄とか現場の作り方っていうのが大きいようで、そしてお二人の心遣いや努力があったのだと思います。お互いに相手を理解しあってるというか、長谷川さんも伊藤さんのことをよく理解して言葉にしてくださっているのが嬉しいです。
 そして、伊藤さんが梯二郎って人物について語ってみえます。特に「単純なワルではなく、彼が背負う悲しみとか歪みのようなものも描いていきたい」って、わぁ〜い!それを観たいんです〜♪ あと 梯二郎と百子の関係についてのお話も、ウンウンと頷いてしまいました。

3月30日より転記
『孤独の賭け』公式サイトがリニューアルされてますね。なんか前のは評判が良くなかったとか・・・(笑) 内容も増えてきました。これから益々充実していくのでしょうね。
あっ、音楽に反応して振り返ったら(22:45頃) TVスポットに遭遇! 前に見たのと違う〜と思っている間に終わってしまって、ちゃんと見てません。なんだか落ち着かない日々ね(笑)

3月31日より一部転記
「オールスター感謝祭'07春〜」で、『孤独の賭け』紹介映像が流れました。女たちと次々関係していく梯二郎、というイメージでしょうか。彼は何もかも手に入れたかった!?・・・そんな単純なことではないのでしょう。。。それぞれの女に何を与え、そして何を求めたのか、そんなところを観たいと思いました。

4月4日より転記
『超豪華!オールスターハプニング大賞2007春』見ました〜。相変わらず(?) 面白いです〜〜伊藤さん。笑顔が素敵♪ でもって、役名(千種梯二郎)がすぐに出てこないなんて★ 眠たくなりそうだなんて★ アハハなインタビューなんだけど、何気に座り方が梯二郎っぽい!? そしてNGシーンの梯二郎、NGはともかく、話し方とか雰囲気とかに見入ってしまった。原作の年齢のわりにオジサンっぽい言い回しの梯二郎イメージが、年齢相応に上書きされました。上手く言えないけど話し方の落ち着きぐあいというか・・・、あんな感じは今までになかったな〜。。。

4月7日 (4月9日追記)より転記
今日は『王様のブランチ』に 伊藤さん 長谷川さん生出演、『晴れ・どきドキ晴れ』(CBC)には青田典子さん(レギュラーかな?)で、「孤独の賭け」が紹介されていました。
(「王様〜」での)伊藤さんは、いきなり司会の谷原章介さんに”ヒデアキ”ではなく「伊藤さん」て呼ばれてオドオドしちゃうし、その後は ちょっぴりふざけちゃったりするとこなんか見ていてヒヤヒヤ、最後まで大人気ないちょっかい出したりもして、相変わらず(?)って感じで でも楽しかったです。なんか無防備に言っちゃうのを、谷原さんは 親しいからよくわかってて 何気にホローしてくれてる!のが嬉しかったな〜。
(どちらの番組でも)お話の中心はラブシーンが多いってこと。映像も流れてラブシーンも・・・、ぅわっ すごぉ〜〜〜い! 梯二郎、恐いほどの大人の色気が充満しています☆
谷原さんに「こんな英明 見たことないね」って言われてました。伊藤さんは「親に見せられないですよね これは・・」って、冗談っぽくでもこういう言葉がスッと口から出てくるのよね〜♪ セレブで遠い世界にいる伊藤さんを ふと(その感覚を)身近に感じてホッとしちゃいます。
っで ラブシーン、胸にズッキン☆と衝撃が・・ ワクワクしちゃう。UKIUKIみたいに やったぁ〜!!って喜んでるファンばかりではないでしょうね(笑) 長谷川さんとは息もピッタリ!を通り越して、きょうだいのよう・・・それも長谷川さんが 「お姉ちゃんって感じ」ですって。(うん、そうね! 笑)年下の女性にそんなぁ・・・ですよね普通は、でも横で微笑んでる長谷川さん、いい雰囲気に受け入れちゃってました。 なので、ラブシーンでは 照れがあるそうですが・・・、ウソ! 全くそんな気配ナシですったら〜。なんとも伊藤さんの、「わりと作り込んでやっている」というクールな大人の梯二郎とのギャップぶりが可愛げでした♪
(ほか、いろんなお喋りやYesNoクイズなんかもあったけど、省略しちゃいます。)

4月11日より転記
昨日、『孤独の賭け』制作発表があったそうです。今ごろなんですね! 公式サイトにUPされたレポートでは、プロデューサー、脚本、演出、キャストの皆さんが、それぞれの立場でお話されてて その雰囲気の違いみたいなのがおもしろいし、でもそれぞれに この作品に ”賭ける”思いの深さを感じて、それに楽しんで撮影されている様子で、改めてワクワクしちゃいました。






















































































































































































































千種梯二郎 31歳 (伊藤英明) :年商270億の凄腕実業家、千種インターナショナル社長。父親が借金を苦に自殺、極貧の環境から のし上がってきた男。
乾 百子 26歳 (長谷川京子) :フェリーネの雇われデザイナー。梯二郎と出会い、父亡き後財産を全て騙し取られた叔父への復讐のため ”賭け”に出る。
中川京子 29歳 (井川 遥) :梯二郎の秘書。公私共に梯二郎を支え、彼を純粋に愛している。
千種寿都子 33歳 (高岡早紀) :梯二郎の妻。梯二郎の成功のため協力してきたが 二人の愛はもう冷め切っていて、宮田サムエルと愛人関係にある。
大垣田鶴子 42歳 :(古手川祐子) :大垣信吾の妻。千種夫妻に恩を売り、見返りを要求する。
倉沢時枝 35歳 (青田典子) :BAR LEGIAN のオーナーマダム。梯二郎と愛人関係になり、彼の経営する超高級クラブを任されるようになるが・・・。
東野順造 72歳 (笹野高史) :巨大投資ファイナンス社長。梯二郎の手腕を認め多額の高利融資をしつつ、彼が貧乏人上がりで資産を持たないことを軽蔑している。
氷室健二 39歳 (田宮五郎) :東野恒産常務、東野の右腕となっているほどの男で、野心家。
高木俊彦 31歳 (中原裕也) :梯二郎の元で働く 秘書兼課長。しだいに東野側に寄っていく。
蒔田二郎 32歳 (堺 雅人) :自殺した百子の兄の親友で、兄との約束を守って 百子を見守ってきた。心から彼女を心配している。
東野隆子 24歳 (河本麻希) :東野順造の次女。彼女との政略結婚を狙う者たちがいる。
宮田サムエル 41歳 (羽賀研二) :寿都子の愛人。セレブ女性に取り入り、情報を餌に自らも甘い汁を吸おうとする。
大垣信吾 62歳 (石田太郎) :梯二郎が取り入ろうとする政財界の大物(新民党の副総裁)。梯二郎を冷たい目で見ている。
森 信子 27歳 (田畑智子) :百子の仕事仲間。
乾 美香 18歳 (渡辺夏菜) :百子が復讐することになる叔父の娘。かつての百子と同じ立場になり、百子のところに転がり込む。
澄田香織 39歳 (濱田マリ) :百子が勤めるフェリーネのオーナー。


1話完結ではないので 1話ずつの感想は書きにくいな〜。
でも初めて観たときの印象も残したいし。。。リピートして分かってくることもあるかもしれないし。。。
思いついたままに書いていこうと思います。そして観ていきながら追記しつつ、書き直しもアリ(一応 次回O.Aまで)ってことにしちゃいます。
どこまでも自分のための鑑賞日記なので、想像で書いてしまうことが実は違ってたりとか、登場人物に対する好き嫌いもあるし、
それは違うでしょ!ってことがあっても、申し訳ありませんがサラッと流しておいてください。




◆第1話 「愛と金と欲望」(2007.4.12 O.A)を観て・・・

 伊藤さんがね、いろんな番組への番宣出演してて、内心ヒヤヒヤ良し悪しじゃん!って思うほど、悌二郎とのギャップを見せつけられ、まあその飾らないところがファンとしては嬉しいんだけど 世間の人がね・・・、悌二郎がわざとらしく見えちゃったらどうするんダ〜って心の中でちょっぴり突っ込んでたんですよ。。。そしたら・・・

 もうずっと何をしていてもドッキドキ☆が収まりません。 いえ、ラブシーンがっていうのではなく、梯二郎の全てに。。。そこに何時間前かに番宣で見た伊藤さんはいなかった!!声も話し方も視線も仕草も”梯二郎”・・・彼の実業家としての能力や自信の後ろに影のようにある悲しさや寂しさ。。。”梯二郎”に心を支配されています〜♪
 伊藤英明は悌二郎そのものでした!!成り上がりの凄腕若手実業家がそこにいました。とっても自然に・・・。原作で感じたように年齢以上のオジさんふうでもなく、外見だけで中身のない若造ってふうでもなく、実業界とは別世界・・というかその底辺のどぶ川のような環境から のし上がってきたという今までの人生の影と、人のあしらいも含めて 身につけてきた能力と自信相応の中身が詰まった悌二郎を、観せてくれました。
 ずぅ〜っと悌二郎に見とれるばかりで、彼の声や話し方、視線や手の仕草から立ったり座ったりまで・・・、表情があって なんてセクシーで素敵なんでしょう☆ 他の男がやったら感じ悪そうってことも、彼のやってることが人を傷つけてるとしても、なんか彼の雰囲気に包み込まれてしまうような、また反対に彼の悲しみや寂しさにそっと寄り添ってあげたいような♪ そう・・・中川京子に近い感情で悌二郎を見てしまっているような気がします。金にモノを言わせてみたいな嫌なヤツでも、きちんと調べは怠らない出来るヤツ、計算で動くのは実業家として当然とも思わせてくれる説得力があります。彼が人の話を聞くとき、何を言われてもいったん吸収して瞬時にその価値を判断してから 振り回されることなく冷静に 相手によって態度も含めて効果的に対処する。蒔田二郎との会話シーン、よかったわ〜!!『ご存知なんでしょ?』とかって言葉遣いは丁寧なんだけど、バリバリ社長の態度で『はい?』とか『そうはいかない!』とかって言い方がドキン☆とツボです。そして百子に対して、東野会長に、妻に、ネモトって男性に、氷室に、ほか・・・それぞれとのやり取りで態度が違うんですけど、そのどれもが悌二郎らしいんです。相手を自分の理屈に引っ張り込む感じ いえねじ伏せる感じも魅力です。とにかく観終わった時 思ったんです、悌二郎って 強引な買収やら何やらいろいろやっていて、会社でも個人でも相手にとっては 彼は腹の煮えくり返るような”悪人”なのかもわからないけど、観ているUKIUKIには あんなこんな強引で偉そうな態度の悪人的な部分も魅力で、そのうえ ただの悪人じゃない〜!って部分が垣間見られるところが堪らなく魅力なんです。

 オープニングのプライベートジェットはインパクトありましたね。悌二郎が、いきなり疲れきった様子で登場したのは予想外でしたけど、そうっか〜・・・BGMにも助けられて いいテンポで悌二郎と百子の情報が伝わるよう、上手い具合に現代風にアレンジされてました。
(あのBGMを聞いたとたん、心の中が踊り始めました。こんなところで何ですが、Xファイルのトライアングル(S7)でかかっていたBGMと雰囲気が似てるんですよね〜。一瞬、同じ曲?って思ったけど違ってました。あの軽やかに次へ次へって感じ、好きです。)
(戻ります・・現代風に・・・)でもね、百子に渡す小切手を京子に持っていかせるでしょ〜。あのシーンを観た時、あっけっこう原作通りなんだって思いました。今のところ・・かもしれないけど、設定はいろいろ現代的になっているけど内容は原作に思ってたより忠実で解りやすかったです。プライベートジェットとか、千草に金を返せず自殺してしまうネモトって男性とか・・・、加わってるシーンもあるけど、千草の理解を助けるシーンだと思いました。今後の展開は、どうなんでしょうね〜。。。

 悌二郎は 人が欲しがるものは全て手に入れた男でしょ。でも何か満足していない、何かを求めている・・・。ふつうなら自分名義の店を何軒か持ったら、借金を返して全部自分の物にして贅沢に暮らせるようになれば成功じゃないかと思うんです。でも彼は、もっともっと上をめざし、でも年商よりはるかに多い借金をかかえているわけで、それが増えていくわけで、何一つ自分のものにはなっていない。差し引きすれば彼は常に赤字だと、原作でも東野会長に散々言われていました。めざしているのは、さらなる事業の成功と、そして東野みたいな存在に取って代わることなのか。それはやっぱりどん底から見上げた世界への下克上なのか!? 百子に「じゃあ あなたはどこに向かっているの? 千種梯二郎の行き着く先はどこなの?」と問われて、自問しているような表情が印象に残りました。ネモトって男に「水商売あがりのチンピラ」って言われ笑い飛ばして追い帰したあとの、笑いとは裏腹の本心を覗かせたような表情もそうでしたが、悌二郎があちこちで見せる繊細な表情が目に浸み込んできます。

 そんな彼の計算ずくの人生に割り込んできた百子ったら・・・。まあ割り込もうとした女性は、今までにもいたでしょうけど、彼女には自分と同じ臭いを感じたのかもしれない。っていうと、実業家 悌二郎に失礼ですね。彼女の持ってきたフェリーネの話は、冷静に計算してビジネスになるって判断したのでしょう。でも、彼も一番初めには誰かの金を利用したんでしょうし、それは妻の実家だったようなことどこかに書いてあったような・・・。まぁお互い似た者どうしなのかもしれないっていうのが分かってきて、惹かれあう気持ちは生まれたってことでしょうか。ただ、そんな気持ちを素直に出し合う二人ではないのです。
 出会った夜に百子は初めから金目当てだし、ズケズケと話をするし、”いけ好かない”のは百子の方やわ〜ってUKIUKIは ”ムカツク ”のですが、悌二郎だって気に障ったはずでしょ!ってときにも、真正面から不機嫌そうにせず上手く逸らすね〜。大人です!そんな姿にまたUKIUKIはゾクゾク♪しちゃうのです。百子は、この一生に一度のチャンスで叔父夫婦に復讐したらそれでおしまい、ってこの時は思っているけど、そうはならないんですよね。。。

 悌二郎は女との関係を他の女に隠さないというか、あえて言わないけど女も分かっている。ふつうはね、大変でしょ、そんな状況。そのあたりが、これからどうなっていくのかな。人数が多くて複雑。。。(笑)
 そして妻(寿都子)との関係が冷え切っているっていうけど、二人の会話シーンがなんか好き。悌二郎の話し方がなんですけど、他の女を相手にしているときとは全然違ってた。愛は消えてしまったかもしれないけど、冷たくて鬱陶しそうかもしれないけど身内の話し方だって思いました。助け合ってきた(利用し合ってきたかな・・)歴史があるし、今もこれからもお互い相手が必要な存在で、そのために夫婦であることを崩壊させるほどの攻撃はしないけど、でもキツイ!っていうその感じがね♪
 そうそう、悌二郎と時枝が目でやりとりしてるの、素敵だったな〜♪ 大人の男女っていうのを一番感じたの、ここだったような気がします。

 っで、話題になっていたラブシーン。大人の男をアピールする悌二郎としては、よく分からないけど10時台のTVドラマとしてはギリギリの演出がされていたのではないでしょうか。とっても美しく撮られていると思いました♪ そこに至るまでの お互いの求める気持ちも感じることができたし、・・・原作を読んであるからかな。

 その前に、『担保、今使う気なのか?』とか、蒔田の話を無視せずに百子に念を押しに行ったというか、(2000万に)500万上乗せして、担保や利息はいらない、その代わり(その分で)『君は僕に体を売る。たった今だ!』と試した?のか 単純に迫りたくなった?のか、”賭けのルール”って あんなふうに迫られたらコワイ★ とにかくどちらもドッキン☆な悌二郎でしたが、でも百子の反応を見て思いとどまったりっていうのがあったのがよかったです。あのとき百子が乗ってきたら、おもしろくもなんともなかったですもん。
 そして百子に散々成り上がり者であること言い放たれても気持ちを抑えていたけど、「金にモノをいわせなきゃ、女にさわることもできない」と そこまで言われた瞬間だけ怒りが出てしまいましたね。百子を平手打ちして、そのあとの表情は自分に向けていたと思いました。悌二郎は心の奥では ”金を憎んでいるんだ”って思いました。

 京子とのラブシーンはいきなりでしたよね。それにしても、オシャレなオフィス。磨りガラス越しの映像になっていって、じかに見せないぶん京子の気持ちも綺麗に表現できていたと思います。その前に『担保、今・・・』って百子を帰してしまったけど、そのあとですよね、正直やっぱり満たされない気持ちはあったと思います、悌二郎ってキャラクターとしては。。。でもドラマでは描かれてないけど、今までの京子との年月がどんなふうにかあるわけで・・・。悌二郎にとっての京子は・・・? 彼女からはお金は作り出せないけど、ビジネスには欠かせない存在だし、自分から何かを取り上げようなどとしない彼女の純粋な愛情は感じているのでしょうね、たぶん・・・。ある意味、自分の素顔に近いものを知られている女性、安心できる存在・・・なんだと思います。

 それまでお互いに踏み止まっていたのに、ラストで悌二郎と百子はお互いを求め合いました。一夜を共にしたのはこの時だけでしたね、原作では。どうしてそうなったのか、ドラマでの展開がとっても良かったです。
 その前の車中のシーンで『今日は君の部屋に寄っていくよ。』 『疲れたんだ。少しだけ、休ませてくれないか。。。』と言った時、悌二郎は鎧を脱いだというかシールドを消したというか・・・、あの悌二郎にはこちらのシールドも溶かされてしまいます♪
 そして彼をそうさせたのは、ネモトって男性の自殺。ネモトの物件が悌二郎の会社の物になったとき、悌二郎が『・・・そういう契約を交わしたから、そうなった』と言い捨てたのは正論ではあります。でもその理論で、かつて自分の父親も自殺した。。。《金は目に見える全能の神 金が人間にさせないことなど なにもない》という遺書を残して。。。
 今、悌二郎は父親を殺した側にいる!! これこそ、シャア・アズナブルと重なる世界!! 自分の現実を思い知らされた夜だったんですね。自分が自分に傷つけられたような、堪らなく切ない夜だったと思います。


 ところで・・・
 思いつくままのComentもだいたい書いたので、しばらくぶりに公式サイトほかいくつかのサイトのBBSを覗いたら、皆さま受け止め方がいろいろで興味深いです。そのなかで BGMについての意見がいくつかありました。
 まずオープニングの段階でUKIUKIのイメージしたのが皆さんと違ったようですし、何人かの方がよく似た(同じ?)音楽が使われていたと言ってみえる番組を見たことがないので 印象が違ったのかなと思います。
 UKIUKIはBGMは全然気にならなかったのですが、邪魔になったという意見もあり、改めてBGMを意識してリピートしてみました。以下、なんでも受け入れちゃう傾向のあるUKIUKI個人的な解釈です。

 シーンごとに内容に合わせて BGMもずいぶん雰囲気が違っていました。オープニングとほかよく似た音色のBGMを使っているところが、気になっていらっしゃるところでしょうか。セリフが聞き取りにくかったのは、悌二郎と妻の会話後半部分ぐらいだったと思います。
 オープニングなど(妻とのシーンもそうですが)、悌二郎にとっては、華やかなセレブの世界にはいるけど 本質的には違和感のある世界で生きている感じ(あっ、それで悌二郎を さっそうと登場させなかったんだ・・・)、でも彼の今の勢いというか上昇志向や野心がある感じも表わしているけど、それは印象のいい上品な雰囲気のあるBGMでは似合わないのだと思います。また人は彼を好奇な目で見ている感じ、彼の成功への羨望と強引な仕事ぶりへの軽蔑と何かあったら足元をすくってやろうっていうのもある、そういう感じのするBGMだったと思います。だからUKIUKIはあのBGMに抵抗感がないんです。あと途中のも含めて、百子が悌二郎との出会いをきっかけにしてチャンスを掴もうとするのや 彼女の腹の中のドロドロした感じとか、女性同士が心の中で火花を散らしている感じのときに、あのようなBGMが使われていたと思います。
 終盤からラストにかけては、BGMの音量が大きくなっていきましたがセリフには影響なく、悌二郎の堪らない心の痛みに重なっているんだって思いました。
 挿入歌「Love Story」は、歌詞を入れてしまうと あのシーンでは合わない気がしました。素敵な曲なので、今後上手く使って欲しいと思いました。
 主題歌の「孤独のカケラ」は いい曲だな〜って思います。原作のラストは 悲しすぎてこの曲とは大違い。この曲と重なるような余韻を味わえるラストになってくれるかな〜。。。

 UKIUKIの勝手な印象が、作った方々の意図と合っているかどうかは分かりませんし、BGMでも何でも どんな印象を持つかは人それぞれでいいと思っています。



◆第2話 「復讐劇の幕は開く」(2007.4.19 O.A)を観て・・・

 1話でギュッと掴まれたUKIUKIの心は、今回更にグイッっと引っ張り込まれました。ひと言でいうと、すごく良かったです!! でもちゃんと言葉にしようとすると難しいです。結局UKIUKIはやっぱり 悌二郎の何もかもに心を動かされているんでしょうね〜。だから彼中心にあれこれ・・・、それでもなんかちゃんと言い尽くせないような気がするんですけど、良かったって思う作品ほど、いつもそんなふうなんです。
 いよいよ動き始めた物語は、愛憎劇と金勘定が絡んだ駆け引きへと入っていきます。悌二郎と彼を取り巻く女たち、百子にしても妻にしても愛人にしてもまだそこまではって女にしても、惚れたの嫉妬したのといった感情だけでは動かないところが おもしろい。また筋金入りの金勘定に長けた男や女が絡みます。

 テンポのいい展開で、原作で印象的だったり読み覚えのあるセリフもあちこちにあったし、内容は ほとんど原作通り(ただ百子とその周りの環境が、現代的で ずいぶん違った感じ・・)でした。でも文章で読んだのよりスッキリしていて、盛り沢山の内容でしたが それでいて登場人物それぞれがよく描かれていたと思います。特に悌二郎って人物を、いろんな角度から描いていたと思います。だから どのシーンも見どころ!!

 なんといっても、悌二郎が ものすごぉ〜〜〜く素敵でした☆ それというのも、それぞれのシーンで、悌二郎が見せる表情や態度が全然違うんです。相手によって、状況によって、話してる内容によって・・・。植田Pさんが、伊藤さんは 《若いのに、すごく、「広い」俳優さん》 だとか 《「ブン」って一回一回組み立てて、いく感じもすごくいい。煮詰めていくと、幅が小さくなっていくんですよ。そうではなくて、贅沢に、組んでは壊し組んでは壊していく》 とかって書いてみえたのは こういうことなのか!って思いましたが どうなんでしょう。そしてその悌二郎のどれもが、というか・・・全部合わせて悌二郎って人物なんですよね〜。

 百子のベッドで見せる顔と、時枝へのちょっと野生的な顔はまた違っていました。ラブシーンは、シルエットにしたり また全体を見せないで思いっきり寄る撮り方だったりでいいなって思いました。
 百子に妻(寿都子)とのことを尋ねられ、平然と答えた後の でもふと記憶の中にいるようなお顔がいいな〜。悌二郎のさり気なく添える手や瞳が美しい♪ また 百子がわざと「ね、今度は何時来てくれるの?」って言ってみたときに、思わず『えっ!?』の言い方が絶妙だと思いました。
 時枝とは駆け引きも含んだ大人の会話そしてラブシーンで、妖しくセクシーだったわ♪ 『男だって、女を抱きながら、金勘定くらいできるさ。やってみせようか。』と 百子のことをどう思っているかって時枝に話していたのもまた、男の本心なんでしょうね。

 京子の「昨夜はどちらにいらしたんですか?」には笑ってしまいました。百子は言いたくないって言葉。悌二郎も笑ってたけど、『(なんて答えた)〜の?』って言い方や、笑顔も そしてシーンの最後に彼女に向けた表情もとっても優しげでした♪ ここ すご〜くお気に入り!! 二人ともいつもと違ったやわらかい雰囲気で、素敵でした。悌二郎が京子に『彼女(百子)の印象を聞かれたら、はっきりムカツイタって、言えばいいじゃないか』って言うでしょ。言いにくい言葉だけど1話のところで↑↑”ムカツク ”って言っちまっていたUKIUKIは、ちょっと嬉しかった(笑)

 悌二郎が実業家として人と交渉したり駆け引きをしているときの静かな貫禄、そして皮肉を言ったり冷酷なところも見せたりするところが、けっこうツボ☆なんです!! 宮田サムエルを相手にして、相手のペースにはけっして入らない、また『はい?』が出ましたね、そして寿都子との関係にも皮肉たっぷり。百子とフェリーネのオーナー澄田の言い合いに口出ししたときもですね。そんなときに彼の目の奥にある自信、なんともクールでカッコいい☆ ところがそんな彼の目がほかのシーンなんかでふと優しくなったり、寂しそうになったりすることがあるものだから、そんなの見てはキュ〜〜〜ン♪としてしまうのです。
 口出しして澄田を切り捨てた後、百子の話を聞いたり励ましたりしてるんだけど、でも悌二郎の方がもっと落ち込んでるんでしょうね。”金の忠実な部下になれ”ということを口では肯定しておきながら なんとも悲しげで、「あなたや東野さんのように、お金の亡者になり下がるつもりなんてないから!」と言われても ひと言も言い返すわけでもなく、もう堪らなく繊細な表情をしています♪ UKIUKIは、このときの悌二郎も すご〜く すご〜くお気に入りです!!
 ところで 大垣婦人や東野会長には、彼らを利用しないと仕事が進まないと割り切って、何を言われても ぐっとこらえて逆らわずに適当にかわしています。強く出ても 引いて相手を立てても、どちらにしても 頭の切れる男って感じ。まあ、大垣婦人のご忠告(最後のとこ)は UKIUKIも同感だったりして(苦笑) それにしても、寿都子には冷たいな〜・・・、なんか可哀相にもなってきます。でも時には寿都子とも一緒になって、見せかけの姿を演じている。考えてみれば、そうでなくても彼は自分を演じて生きているとも思えます。

 東野会長が 実業家としての才覚がある悌二郎や氷室ではなく 親譲りの財産(恒産)を持つ高木を欲しいというところ、「君という人間を今ここで締め切ってみろ、何が残る? 何百億という膨大な借金だけだ。」っていうのは、原作で読んだ瞬間から 悌二郎のことを言い当てていると思いました。常に崖っぷちにいるような、危険な人生。京子も、そういうの解ってるんですよね〜。またこのとき、ほか散々見下げたことを言われながら、卑屈になるのではなく まぁ言わせておいて 何気に今に見てろみたいな悌二郎のきつい表情もまたいいな。

 悌二郎は百子とかかわるようになって、暗黙のうちに出来あがっていたんじゃないかって思える女性関係のバランスが崩れそうで、また表向きだけでも認められていた東野会長や大垣婦人からはあからさまに見下され、危険な空気が漂い始めた気配です。

 悌二郎は、自分と重なる過去を持つ百子に同情したからといって、彼女の復讐のために援助するわけにはいかないでしょう、悌二郎の生き方としては。むしろ本心では、復讐を止めさせたいとも思っている。でも、金勘定で儲けに持っていける段取りでなら、百子の怨念が晴れるようにさせてあげたい、それも本心。そのへんの複雑な心境があると思います。
 悌二郎が『叔父さんを野ざらしにしたって、それで復讐は終わりにはならない。ひとつ終われば、その続きが繰り返されていくだけだ。』と百子に、『復讐は、永遠に終わらない。』と独りごとを言いますが、それって今 自分の置かれている状況を言っているような気がします。では悌二郎は誰に何に復讐しているのか・・・、なんか”金”に復讐しているような気がするのです。。。東野会長の言う”金の忠実な僕(しもべ)になれ!”という行き着く先をひっくり返したい、金を支配したいのかな。だから今は、”金は全能の神”である憎むべき世界で、”金が自分にやらせること”をしていった先に、何があるのかを傷つきながら必死になって確かめようとしているように思えます。悌二郎が永遠に終わらない(と今は感じている)復讐から解放される日が、いつかやって来るんですよね。そこに救いや安らぎや、できれば愛や希望がありますように。。。
 ところで、百子には 他の女にはない自由にならない手強さっていうのがあって、そこに惹かれるっていうのもあるんでしょうね。ビジネスパートナーとして、店を任せてみたくなってきたようです。

 百子にとっての優先順位は、叔父を野ざらしにしてやりたいってこと。だからそのために、悌二郎からは ビジネスを学ぼうと、彼とは一夜の関係以上に進まないようにとするのですが、心の中にはどうしようもなく割り切れない彼への気持ちもある。でも”賭け”を始めてしまったら、もう降りることはできないんですよね。半月先に手に入るフェリーネを担保に、今度は他人の手に渡った叔父の家を買い戻す3000万を悌二郎から借りることになっていきました。

 悌二郎が次々と女に手を出すのも、彼なりには必然とかタイミングがあってのことみたい。時枝とは、宮田との駆け引きが絡んできますが、彼女にとっても人生を変えるチャンスという思いが生まれ ここでも駆け引きが始まります。彼らの割り切った大人の雰囲気は、意外と嫌な感じに見えませんでした。

 都内最大級複合商業ビルのニューセンチュリービル、オープニングパーティーを主催する悌二郎。その華やかさったら!! そこに集まる人それぞれに、なんとまあ思惑があれこれ渦巻いていそう。蒔田まで来てるとは・・・、蒔田が百子に言った言葉の意味は・・・?

 蒔田って自分の気持ちのまま誠実に正直に生きてるって感じで、百子のこと とっても心配してくれてるし、いい人なんでしょうけど・・・、UKIUKIはなぜか それほどの好印象ではないんです。どうしてかな〜。。。立派なことを言っても、百子の兄との熱い友情に支えられてのことで、百子の心の奥にある痛みや怒りには寄り添えてないような距離感、兄の代わりのような存在で男女の関係を求めているのではないからか(それはいいんですけど)包み込む温かさのような雰囲気を感じない、などと考えていたのですが、今ごろになって、気づいたことがあります。UKIUKIは、百子のことを好きになれないんです。綺麗だし、はっきりしててプライドを持ってるところや、梯二郎とふと気持ちを重ね合わせられるところ、素敵な存在だと思うこともあるけど、いつだって結局は自分の都合ばかりの人だって思えるんです。だからそんな百子のことなんか、ほっとけばいいのに!っていう気持ちで蒔田を見てる気がします。蒔田って、パーティーでの言葉の意味や 百子の過去との関わりも含めて まだちょと分かんない。これからどんな存在になっていくのでしょうか。。。

 さ〜て、そろそろこれから ちゃあんとドロドロしてきそう(笑) TV情報誌の今後の簡単なあらすじを読むと、いよいよ原作にはなかったドラマオリジナルのストーリーに入っていくようです。早くも悌二郎が窮地に立たされる状況になっていくようで、UKIUKIのツボを刺激する険しいお顔にも出会えそうで、ますますおもしろくなっていく予感!!



◆第3話 「醜聞」(2007.4.26 O.A)を観て・・・

 ありました〜! ”窮地に立たされる状況”は次回以降のようですが、早くも期待どおりの梯二郎の険しいお顔☆が いっぱいでした!! いらだつお顔、怒ったお顔にドッキドキ☆ 迫力と緊張感のある鋭い視線が冴え渡っていて、もう観ていて体が熱くなってきました。

 『・・・そして何より、”格差”を破壊したいのです。』という言葉でオープニングパーティーの挨拶を締めくくった梯二郎から、3話はスタートしました。彼の野望は、格差の頂点に立つことと同時に、彼のような人物が頂点に立つということで証明される格差の破壊、そんなことをあれこれ考えてしまいます。今これを書きながら横のテレビでやってるニュース(28日)では”格差社会が”どうこうと誰かが話しています。フィクションの世界で作り込まれた人物の梯二郎や周りの人々からふと、ふだん存在していても見えてなかった現実の危ない一面を見ているのかな〜って気がしてきます。

 ってそんなことはともかく、お客を迎えたり挨拶や大垣副総裁を迎えての鏡開きなど表の顔と、副総裁が遅れている時の厳しい表情で指示を出す裏の顔、また東野会長に助けられてしまったことで頭を下げるしかない苦汁を押し殺す顔、その段階でまた幅の広がった梯二郎に見入ってしまうのでした。そしてその先、さらに渋い梯二郎がいっぱいで、観終わった瞬間の感想は、すごかった〜〜〜っ!!!ひと言でした。

 戻ってパーティーで、そんな梯二郎を見つめる百子の視線がきついです。自分なんて相手にしてくれない梯二郎への嫉妬? それとも、信子に「今日中にちゃんと詰めておきたいの。」と3000万円の話が目的で来たようなこと言ってたから、話ができない不満? どちらにしても、自分の気持ちが中心で、彼に”おめでとう”って気持ちは感じないな〜。でも、彼を馬鹿にした雑誌記者に我慢が出来ずに、激しすぎるほどに突っかかってしまった。実はそれほど梯二郎への想いはふくらんでいるって、UKIUKIは認めないといけないのでしょうね。百子自身、自分の気持ちが分からなくなってしまったようです。
 今回、あちこちで百子と京子の女の闘いが表に出てきました。京子が 百子のしてしまったことで「どれだけのマイナスが”あの人に”・・」と言うとムキになって言い返した「・・・心からおめでとうって、伝えてくれる、”あの人に”」は、百子の梯二郎への想いから出てきたのでしょうけど、どちらかというと京子と競う自分の気持ちが大きくて、やっぱり”心からのおめでとう”ではない気がしました。
 中途半端な百子は嫌なんです。だって梯二郎の足を引っぱるし迷惑。梯二郎を想う自分の気持ちに正直になれないのなら、復讐が一番大事で そのために梯二郎への気持ちが どうしてか理解できないけど邪魔になるのなら、そうね 彼女賢いから自分でも分かるのね ”全部お金”の付き合い、いいんじゃない。それでも、今後もまだ揺れ動くんでしょうね〜、たぶん。。。

 話はドッキドキ☆の梯二郎に戻ります。
 今回は京子に『君は気を利かせて先回りしたつもりだろうけど、そういう話は僕に相談してからにしてほしいね。』とか『出すぎたマネは、しないでくれ。』とか、百子絡みで怒ります。京子も今回は百子に頑張って言い返しもするのですが、梯二郎にあんなふうに冷たく言われるなんて、すご〜くかわいそうで 一緒になってウルウルしてしまいます。
 また、パーティー後の寿都子との言い争いでは、パーティーでのイライラを彼女にぶつけているって感じ。寿都子の気持ちには、かなり共感して観ちゃいました。(本当の気持ちを出していたと、信じたいです。)彼女って、ドラマを観る前は、セレブの立場や贅沢な暮らしを失いたくないためだけで、梯二郎とつながっているってイメージだったんです。寿都子はサムとなんともないことはないって思うけど、でも、梯二郎との夢を追うために自分を捨ててきたってところもあるような、お金目当てだけではない愛情も確かに残っているって思えてしかたありません。寿都子も京子も百子も、梯二郎に「おめでとう」を言うけど(百子は直接じゃないけど・・)、UKIUKIは、寿都子がいちばん心からの言葉だったと思いました。
 梯二郎の寿都子への、当り散らすような酷い言い方、鬱陶しそうな視線ったら。。。京子にも、きつい口調で厳しい顔してたし。。。それなのに・・・、どうしてなんでしょう、そんな梯二郎が素敵で堪らなく☆ 魅せられているんです♪

 ところで、氷室とは出来る男どうし駆け引きをしますね。自分の立場をわきまえて、利用したい相手にどう金を掴ませるか。取り分と 東野恒産の後継者問題で揺さぶって、氷室を味方につけます。また 大垣副総裁には賄賂渡しながらスキャンダルを持ち出します。あの写真は誰かが持ち込んだのではなく自前なのでは、女の子も仕込んだのではと想像しています。そんな実業家としての ”あくどさ” を ちらつかせる梯二郎も、どうしてなんでしょう、なんだかカッコイイ!!

 話はあちこち とびますが・・・
 パーティーを終えた夜 オフィスで、さっきは携帯で きついことを言った京子に、『 ”僕ら”の会社は・・』って将来への野望を語り、そして今の心境を語ります。京子は”僕ら”に入っていると思いました。だから、京子が百子の伝言を思い出したもののそれは伝えず、「アタシ、うっかりしていてまだ申し上げていませんでした。おめでとうございます。」って、内々なんだから うっかりしたわけではないとは思いますが、素直な気持ちだけというのでもなく百子を意識した女心を覗かせたと思います。
『でも今夜は、おかしな気分だよ。昼間は、あんなに怖いものがなかったのに、今はなんだか、どこにも行き場がないような気がする。・・どうしてかなぁ。』京子にはこういう本音も話せるのねって、なんだかしっとりとして いい雰囲気♪ でも梯二郎はとっても寂しげで、目の前でこんなふうに言われたら、京子が「今夜は私が、私ではいけませんか。」と言ってしまうのも自然なことのように思いました。それなのに、『君まで、そんなことを言うつもりか。』って、ショックでした。このときも京子がかわいそうで・・・、梯二郎は自分に何かを求める人にウンザリしているから、京子にだけは何も求めない存在でいて欲しかったのか、純粋な愛情に寄り添えない梯二郎も悲しくて・・・、ウルウルしちゃいました。

 ”特別な日”の晩に、一緒に(彼女の言うところの)”夢を追いかけていた”はずの寿都子のもとに帰るのではなく、京子のところで安らぐのでもなく、百子に会いに行くなんて・・・。こんな日だからこそ、思い出してしまう泥水の中の自分、苦悩する姿が堪りません、そんな自分と重なる過去をもつ百子だけは周りの人間と違って自分と同類、そんな彼女に”行き場”を求めたのでしょうか。
 百子に語る心の内、同類の人間でありながら、自分の気持ちのままを表に出せる百子を 『・・・羨ましいと思った。それに俺は・・・』って何を言いかけたのかな? でも伝言の話でおかしくなってしまいます。梯二郎はふと現実に戻ってしまい、百子も周りの人間と同じなんだって・・・、悲しいです。
 じゃあ百子の方は? 「おめでとう」って言いたかったのに、梯二郎にお金の話をしに行ったと勘違いされて、素直になれずにそういうことにした・・ってシーンみたいだけど、もともと信子に 3000万円の話を今日中にちゃんと詰めたいって言ってたじゃない。梯二郎への想いはあるにしても、天秤にかけてお金(復讐)を取った、パーティーに行った元の目的に戻ったってことでしょう。モノは言いようで、どちらもの気持ちもあることを素直に話せばいいのに。
 二人とも、人との寄り添い方が分からないみたいで・・・。人を信用できなかったり、気持ちだけで繋がれる自信がないのかな。そんなことしたら、弱い人間になってしまって、しようとすることの意志が貫けないと思ってしまうのか、無くすと怖いものを はじめから持たないようにしてしまうのか。そして結局お金を通してしか関係を築けないことを思い知った梯二郎が、なんとも寂しそうで痛々しいです。

 百子に部屋から追い帰されて、上着を投げつけて落ち込んだ梯二郎なのに、何事もなかったかのように百子を埋立地に連れて行った梯二郎は、もう一度、本音で百子と向き合おうとしたのだと思いました。ここに造ろうとしているカジノを目玉に集客を狙う巨大娯楽施設の話をしつつ・・・
『・・・俺は親に捨てられて、泥水の中から這い上がった人間でね、この埋立地のように、ゴミために盛り土をしてごまかすみたいに 金を稼いで取り繕ってはいるが、 いくら稼いでも、満足できないんだ。』
  「お金が嫌いなのね。貧乏を憎んでるくせに。」
『君もそうなる。叔父さんを破滅させる3000万を、君は好きになれると思うか。』
  「そんなことを言うために・・・」
『さあね、正直 君に投資すべきかどうか、迷ってる。たった3000万が君に何をさせるかを知ってしまったからね。さすがに痛むんだなぁ、俺の良心も。。。』表情から口調まで穏やかで、彼ってほんとうはこんな人なんでしょうね♪
  「良心?」に頷く笑顔。
ここまでの梯二郎は、彼本来の心のままの気持ちと笑顔だったと思います♪
  「・・・全部お金のことだけで考えて欲しい。3000万投資する価値があるかどうか、それだけよ。」
その言葉を聞いて振り返った梯二郎の顔は、それまでとは全く違う実業家の顔でした!!
3000万の振り込みを指示して、『これで賭けは成立した!』 百子を見つめる表情が、クーーール☆

 梯二郎は大垣副総裁との駆け引きに・・・、百子は叔父のところへ乗り込みます。
 梯二郎「こうして、俺たちは始めたのだ。孤独の賭けを!」 ナレーションの お声も 渋い!!



◆第4話 「お行儀の悪い奴ら」(2007.5.3 O.A)を観て・・・

 オープニングの梯二郎が 百子と握手をした手をじっと見てるところと、大垣との駆け引きに使った写真を燃やすところ、自分がしていることに梯二郎本来の気持ちは いっぱいいっぱいなのでは・・・、でも始めてしまった”賭け”に突き進むしかないという決意が入り混じっているような感じがしました。
 今回も、梯二郎の一瞬一瞬の表情に魅せられて、心の内を想像しては胸がキュ〜♪っとしたりドキドキ☆したりする感覚に陥るのです。実業家としての策を練り、それを通していこうとする梯二郎が素敵!! 強く主張したり 時には引いたり でも屈したワケではない。冷たさを見せるシーンがツボ☆だったりします(笑) それでも、孤独感に襲われ どうしようもない気持ちを癒したくなるときがある梯二郎が、彼という人物や作品に深みを出しているのだと思います。
 そして何より、”懸け”は成立したはずだったけど、復讐を終えて気持ちの行き場を見失っていた百子を”懸け”の現場に押し出した梯二郎が、今回の見所だったと思います。そしてそんな百子の存在が、梯二郎の立場を危うくさせる気配。。。
 今後 百子はのしあがっていくけど、梯二郎は複雑な駆け引きの結果 百子を押し上げて自分は ”(京子が言うところの)夢を失って” 堕ちていく・・・という展開を想像しては(見当違いかもですが・・)、切なくて堪りません。そんな梯二郎にとって 特別な存在である百子への ある意味愛情の形に百子が気づいたとき(気づくかな・・)、百子は蒔田が包み込んであげてほしい。梯二郎は誰かと寄り添って或いは一人で去っていくにしても、表向きは金を産む女だという計算が働き利用したふうでも、敵につけ入られて結果的に自分を犠牲にしてまでも 百子から手を引かずに彼女を押し上げた気持ちを無駄にしないでほしい! な〜んて、勝手なことを考えてしまうのです。

 百子が復讐を遂げたシーンは強烈でした。従姉妹の美香は、「・・・でもね、アタシも姉ちゃんのこと許さない。絶対に許さない!」って・・・。百子は、後味が悪くてスッキリしないし、梯二郎が言ったように”復讐は終わらない”ということを実感し始めます。そしてフェリーネを自分のものにして、デザイナーとしての成功が自分の道とコレクションの計画をたてていても、復讐の記憶がよみがえって落ち込んでしまうようです。
 百子が復讐のことに話を向けても、梯二郎は『・・・君の復讐がどうなろうが、悪いけど僕には何の興味もないんでね。』と素っ気無い。百子の作ったフェリーネのリニューアルプランにも『ひと言でいえば、なってないね。それより・・・』と”提案”を持ち出す、実業家バリバリの梯二郎。 全て梯二郎の借金で百子が手に入れた 叔父家族を追い出すためだった土地家屋とフェリーネ。百子にその3000万の土地と家をプレゼントするかわりにフェリーネは梯二郎のものとし フェリーネを超一流ブランドに一気に押し上げる、百子にはチーフデザイナーとして腕を振るってもらうことだけでなく『君が経営を一から勉強するには、ちょうどいいサイズの店だ・・・』とバーの経営も含めた提案、百子にも損をさせない提案、これって百子を押し上げていこうとしていることでしょ。梯二郎は共にのし上がってそれぞれの夢を掴む(賭けに勝つ)ことのために 動き始めたんだと思います。でも百子に伝わらない。彼女は「・・・私はあなたの愛人なんかじゃない。アタシに中川さんみたいになれっていうの。」と 抵抗感を持つのでした。

 ところで、梯二郎にとって京子がどんなに 彼を受け止めてくれる かけがえのない存在でも、それを彼も分かっているんだろうけど、彼にとって百子は自分と重なる過去の痛みを持つばかりか 人に媚びることなく道を切り開いていこうとするところに惹かれる特別な存在になってしまったのでしょうけど、UKIUKIは 百子の何もかも自分の気持ちのままなところが好きになれません。人の気持ちを思いやることのない言動が多くて その性格どうにかなんないの!?って思って見てしまいます。分かってるんです、彼女は過去の境遇から”人を信じてはいけない!”とつくづく思い知らされてきたことは。。。だからそれはたとえ梯二郎に対してでも揺るがない、言いなりにはならないんだって態度をとってしまうのでしょう。そして彼に要求だけはする。なんとも梯二郎にとって迷惑な存在やわ〜とも思ってしまいます。
 そしたら京子が百子のところに出かけて行って、「・・・あなたの方から身を引いていただきたいんです。・・・あなたはあの人にお金を払わせるだけで、ご自分の力で何かひとつでもなさったことがあるんですか。アタシのことを愛人だというなら、あなたは愛人以下よ。このままではあの人は、自分の夢を失うことになるかもしれない。でも私は、絶対そんなことはさせない。今ならまだ、誰も傷つかずにすみます。どうか、お願いします。」って言うでしょ。もうパチパチパチ 思っていたことを言ってくれたぁ〜!って感じでした。 ただ、京子は”夢”って言うけど(そういえば寿都子も言ってた・・)、梯二郎にとってそれが ”夢”って思っていることなのかどうか、なんか合わない言葉のような気もするんですけどね。(←わっ、予告で梯二郎が”夢”って言ってる!苦笑)それにしても、京子も芯がしっかりしてるし、すごく一途な感じが素敵です。

 叔父が死んだという 美香からの電話を受け、百子は自分のしたことに胸が悪くなったようで、ふらふらと街を歩き回っていると、二人が出会った場所で 梯二郎がそんな百子をつかまえるのでした。
 復讐を遂げて叔父が死んでしまっても、ただ空しいだけ。自分の中の憎しみをどこに向ければいいか分からなくなったようで、「・・・あのときアタシも死んでたらよかったのに。」って言う百子に、それまでは自分の気持ちと重ねるかのようにじっと聞いていた梯二郎が『だったら、死ねばよかったんだ。そう思うくらいなら、死んでしまえばよかったんだ。』って笑い顔さえ浮かべて、更に『俺は君に投資した。でも時には、金銭以外の配当を求めたくなる時だってある。』と、一見こんな言い方ないよねって感じ。でも、彼女が喜んで”配当”を払うのではなく、いえ心の中ですっごく迷いはあった感じはするんだけど、結局「あたしは、あなたに会いたかった。でも、そんなこと言うあなたに会いたくなかった。」って、こういう答えを返すことを、彼女が反発してくるに違いないと思ってそれを期待して言ったんじゃないかな。そして それを聞いてすかさず『返事を聞かせてもらおうか。(百子「えぇ?」)提案しただろ、これからのこと。』と、彼女の意地とプライドに迫ります。「中川さんに言われたわ、あなたから、身を引いて欲しいって。・・・でもアタシは、アタシの道を行く。あなたがどうなろうと、知ったことじゃない。あなたの望むとおり、やってやるわ。バーだってフェリーネだって、そのかわり、経営権は全て私に任せてもらう。」彼女を振り返るキラキラの鋭い目にドッキン☆ 「あなたに借りたお金は、事業を成功させて全額返すわ。だからこれ以上、あなたの援助は受けない。後ろ盾もいっさいいらない。デザイナーは私の夢なの。」百子は復讐から離れたところに、気持ちの行き場所を見つけたね!「自分の夢は、自分の力で掴み取ってみせる。」そういう君が見たかったんだって目が最高です☆ 百子と反対向きに去っていく直前の 一瞬の表情を見て、これが梯二郎の百子への ”愛”の表わし方なんだと思いました。
 ここを何度もリピートして、梯二郎の思いを汲んで観ていると、今まで百子のこと”いけ好かない感”をもって観ちゃってたUKIUKIだけど、 少なくとも迷いを吹っ切って中途半端でなくなった(かな?)百子を もう受け入れられそうな気がしてきました。まっ 今後の二人の間には ますます駆け引きも繰り広げられていって、またイライラさせられちゃうかもしれないけど・・・(笑)

 話は戻りますが・・・
 大垣夫人がやって来て、梯二郎が5000万で買うつもりだったレギャンを7000万で買えって・・・。寿都子の紹介で5500万で手に入れたとか。まったくもって、見た目に似合わず凄いふてぶてしさ! 大垣が怒っているとかって梯二郎の足元を見て、言いたい放題ね。なのに、なぁ〜んかステキなんですけど〜。こんなときの冷静な梯二郎がまたクール☆ 誰がどうしてこうなったかをちゃあんと把握しますよね。向かい合って座りながらの梯二郎の態度とか手の仕草に いまいましさが出てるわ〜。箱を開けたら自分が大垣に食べさせたのとそっくりな大福が入ってて、その瞬間”こんなことか〜”って感じが微妙〜に出てるのよね〜。でまぁここは大福を食べておくことにして、上手いこと してやられたみたいだけど、彼女を見送った後の皮肉笑いが・・・いいわぁ〜!

 寿都子は梯二郎がレギャンを5000万で買おうとしていること知ってたのね。けっこう情報が伝わっています(笑) 寿都子との会話で見せる梯二郎の笑いや余裕がいいわ〜! 寿都子が利用されたこと、怒らないですね。梯二郎がそれを7000万で買わされたと聞いて、寿都子が大垣夫人に文句を言いに行こうとすると、『よせよ、お前が太刀打ちできる相手じゃない。どうしても、恥の上塗りをしたいのなら、俺と別れてからにしてくれ。(←このひと言で、拒否権行使って感じですね!)倉沢時枝はおまえなんかより、ずっと場数を踏んでる。宮田を使って大垣夫人に話を持ちかけるように、おまえをそそのかした。1500万の大福、安いものだ。』 これって、寿都子に呆れてというか バカにしてってことのなのか・・・。
 梯二郎はこの話の前に高木に聞かされる宮田絡みの話は、相手にしようとしてなかったな。そして東野にまた5000万の融資を・・と指示をする。躊躇する高木に『だから?!』って、同い年なのに貫禄あるわ☆ 話が逸れたけど、なのに寿都子はまんまと宮田絡みの話に乗せられた。「私をバカだと言うなら、あなたはなんなの。私はあなたに、あの店をやらせたくなかった。なのに、どうしてそこまでして買おうとするの。誰にあの店をやらせようとしてるのよ。」あの店を手に入れて女に・・・と思うと我慢できなかったんですね。なんか、その気持ち分かる!

 っで 時枝のところ(レギャン)に・・・、「・・・必要だったのよ500万が、宮田と切れるために。」なるほど〜・・”時枝5500万で売って内500万で宮田と手を切りたい→寿都子→宮田500万取り分→大垣婦人5500万で買う→梯二郎5000万のはずが7000万で買わされる”って構図ね。そして時枝は 梯二郎に手を重ねてくるのよね。「変だわ、こんなことしといて、まだあなたのために役に立ちたいと思ってる。あたしにはもう、用はないの?」と言われ、時枝を見つめる梯二郎の冷たい視線がク〜〜ル☆『あの晩のアンタは、とってもよかったよ。』と言いつつ、手を指で圧し離して去っていく。このときの 時枝を冷たくあしらう梯二郎が、ツボ☆なのよ〜。

 そうそう、東野会長にも呼ばれましたね。「無駄な金を使って、女にかまけよって・・・」と お叱り。『それは誤解・・・、1円にもならない埋立地から数千億の利益をあげる。(と同様に)彼女には使いようがあります。どうか、私なりの策があってのことと、ご承知おきいただけないでしょうか。』 わっ 口答えしちゃったよ。「あの女から手を引かなければ、おまえから全額引き上げる。話はそれだけだ。」あぁ〜あ〜〜。。。そして梯二郎が帰ってから、「・・・これだから貧乏人は困る。なあ氷室。」って 皮肉たっぷりの笑い、東野のイヤラシイ 一面をのぞかせましたね。
 でも東野は大垣に、「千種という男、いずれアンタの役に立つ男だ。考えてみてくれんかねえ、あの男の使いようを。」って言ってましたよね。今後、梯二郎をどう扱っていくつもりなんでしょうか。。。

 今回 梯二郎は、百子に「身を引いていただきたい」なんて言いに行った京子には『・・・君らしくていいじゃないか。』って 怒りませんでしたね。そして東野のことに話を向けられると『あの女が、これから何十億もの金を産み続けることを、あのジジイが分かってないだけさ。』と なんとも大きなことを、見る目があった!ってことになりそうだけど、とにかく東野に対しては怒りとも困窮感ともとれる口調で言い放つのでした。
 なんか百子とかかわることで、ますます孤独感を深めていくのではないかって梯二郎。。。そんな彼のどうしようもない気持ちを受け止めてくれるのは、京子なんですよね。。。梯二郎と京子が交わるシーンの撮り方が綺麗です。京子と見つめ合う梯二郎の、長髪がはらりと落ちる間に見える表情が素敵でした♪



◆第5話 「離れれば恋しく・・・」(2007.5.10 O.A)を観て・・・

 東野会長は大垣副総裁を料亭に接待して梯二郎との間を取り成し、手打ちにしてやった。といっても総裁選に向けてヤミ献金を要求ってこと。まあそれもカジノ事業を進めるために、梯二郎の方から誘ったようにも見えました、計算の内なんでしょうね。思いっきり何度も頭を畳にすり寄せるくらいに下げながらも、鋭い視線が光ってて渋〜い☆
 今回は緊張感のある駆け引きや腹の探り合いがいっぱいで、厳しい表情の梯二郎が渋〜〜〜い☆ また今後の根回しもあるだろうし、あちこちで見せる実業家の顔。。。またまたメロメロのUKIUKIなのでした♪

 ところで、UKIUKIとしては(↑↑のように)梯二郎が各キャラクターと繰り広げる駆け引きや腹の探り合いにドッキドキ☆で、百子とのシーンよりお気に入りだったりしていますが、作品的には中心となるべき梯二郎と百子の物語の、今回の百子の描き方は個人的に納得できませんでした。
 ますます梯二郎のあくどい部分も表に出てきたし、口汚く威圧的な態度だったり、いきなりまた時枝とベッドの中にいたり など・・・他の誰かだったら受け入れられるはずのない嫌な人物でしょうに、百子とのやり取りも含めて、彼には一本筋が通っているから不思議に受け入れられるし、それどころか表の顔も裏の姿も強さも弱さも何もかもに魅せられてしまいます。
 でも、前回せっかくいろんな迷いを抱えつつも気持ちを割り切って前に進んだはずの百子が、もう早くもあやふやでガッカリ★ とくにラストのドア越しのシーンの百子は受け入れられません。これでは説得力なさすぎ!! 百子も一本の筋を通して描いて欲しいです。

 百子は捨てられなかった復讐心のために梯二郎を利用して”賭け”に出た。梯二郎への想いに戸惑いながらも、信じることを恐れ、無くすことを恐れて関係が進むことを拒絶した。意地とプライドで愛人にはなりたくなかった。復讐を終えても満たされない気持ちの行き先を、彼女自身の夢に向けた。
 百子の人生が 自分の過去と重なること、人に媚びることなく道を切り開こうとするそんな彼女の姿に惹かれた梯二郎。でも百子は、二人が寄り添うことを拒絶する。彼女の気持ちを大切にすることが梯二郎の愛の形、ビジネスパートナーとして、彼女を押し上げていこうと決意したのだと思います。しかし彼女の存在は、梯二郎の人生を狂わせていく。。。

 4話のラストでは、これでもういいだろう!! 百子はこれから 梯二郎を想う気持ちを心の奥に押し込んで、憎たらしいほどしたたかに梯二郎を蹴落としてでものし上がっていく。。。って思ったんですよ。そんな百子でなきゃ、敵を作ってまでリスクを抱えてまで百子を押し上げて・・・そしてこの先彼女が成功を収めるのを見届けつつ堕ちていく梯二郎が、あまりに惨めじゃないですか。(まあ そういう展開にならない可能性もあるし、ラストがどうなるかも分かりませんが・・・)また、梯二郎の想いをどうすることもできずに押し込めて心の中が疼いているという彼女自身の切なさも UKIUKIはたっぷり感じたいのに、今回のように感情のまま説得力のない我がまま言いたい放題の百子では、そんなの無理! そもそも梯二郎が惹かれた百子らしさがないと思うな〜。。。


 さて、今回の大きな出来事といえば ドラマオリジナルの地震発生ですが、その影響で問題発生! 埋立地が陥没し大規模崩壊の恐れがあるというので、開発計画に逆風が吹き始めるのです。改めて地盤工事も必要になり、東野は ただでさえ難航していた埋立地のカジノ計画に否定的になります。
 しかしあくまでも強気の梯二郎☆ オフィスで高木に、『東野のオヤジが何と言ってこようと、打つ手はいくらでもある。』 『・・・一流の場所に、一流のカジノを作る。・・・そうでなければ、俺たちがやる意味は何もない。そういうことだ。』とね。

 『こういう時のために用意してあるんだ。』と、”東野恒産の献金リストと湾岸の都有地取得の際の大垣副総裁が関与した念書” を出してきたところは、前の大福と同様 梯二郎のあざといやり口が表に出てくる感じでドキドキしました。しかも 『刺し違えるつもりでなければ、東野への脅しにはならないさ!!』とはク〜〜〜ル☆ 梯二郎はこんなふうに相手の弱みにつけ込みながら自らも危ない橋を渡って のし上がって来たのでしょうね。しかも今回は ”刺し違える”覚悟!!

 東野会長との駆け引きで見せる 梯二郎の東野に面と向かった真剣な表情が、ク〜〜〜ル☆ 百子を愛人だと言われ、彼女は愛人ではなく『私の大事なビジネスパートナー』だと言いますね。それでも「乾百子と手を切れ」と、さらに「あくまで、カジノの場所を湾岸地区にこだわるつもりなら・・、」に『つもりなら・・』、そして「ワシとお前も、これきりかもしれん。」と言われて、東野に向かい合いつつ ふんぞり返ったところは、もう最高にク〜〜〜ル☆ そして『そうですか。会長がそこまでおっしゃるのなら・・』と、刺し違える覚悟で切り札を出すか、という最高の緊張感!! ココ、今回いちばんのお気に入りかもです。でもすかさず大垣夫人に助け舟を出されちゃいましたけどね。

 オフィスに戻り、大垣夫人のおかげでほんとうに助かったと緊張感を無くして言う高木に 『おまえはバカか! どうして俺が、あんな強欲ババアに尽くしてきたのか、お前何も分かってないのか。事を構えずにすんだだと。バカにもほどがある。東野のオヤジが、融資をやめないと一言でも言ったのか?!』 なるほど!と思いましたね、言ってない。『だったら、東野との闘いはこれからじゃないか!』そして 東野会長を敵にまわして何の得があるのかと言う高木に 『お前は犬か!東野の犬か。東野の番犬になったつもりか。東野に尻尾を振って娘に近づいて、お前の狙いはなんだ。(「私はただ、会社のためを考えて」と高木)会社のために。娘婿の座を狙って、俺の寝首を掻こうとでも言うのか。東野はただの金貸しにすぎない。金貸しの論理に振り回されてどうする。金持ってるだけのやつに、頭を下げる必要はどこにある。俺たちには、夢があるじゃないか!』って、”バカか!”とか”犬か!”とか口汚くなじりつつも、今後の ”東野との闘い” に賭ける梯二郎がその思いを高木にぶつけているんですよね。とことん言われて高木はどう感じたのでしょう。自分の東野への意識と ”俺たち”の夢・・・。今後の高木の動きに対して 梯二郎がどう扱うのか、氷室との駆け引きと絡んで それぞれが潰すか潰されるか、男同士の駆け引きがどうなっていくのか興味深いです。


 改めて はじめに戻ります・・・まとめるのが ちょっとしんどいので、あらすじを追います・・・
 百子が街をブラブラ・・・京子を見つけて皮肉を言うよ、っであの喋り方、UKIUKIは嫌やわ〜感じ悪いです。でも京子はそうだからというのでなく、「・・・(東野会長に見られたら)正直あなたがいらっしゃると社長の立場がありませんから、お引取り願えませんでしょうか!」ということで、秘書の立場を使って冷静に対応しますね、・・しかもそれ事実だし。

 あっ百子は梯二郎と待ち合わせしてたのか。梯二郎は開店間近なバーで百子に仕事の内容(心構えかな)を教えるんですね。流石!水商売から身を起こした人物なんだ〜って、客の分析そして百子の魅力を客観的な感じに語るところ、ちょっとドキドキしました。
『・・・そんなつまらない話は、けっしてしない。理屈っぽいくせにセクシーだ。それに好奇心だらけだから、誰の話でも面白そうに聞く。その目つきでね。そして時々ビンタを食らわせるようなことを、平気で言う。客は、だんだんおもしろくなってくる。』 でもこれって、梯二郎の感情から出てきた百子って人物ですよね。「あなたみたいに?」 『そうだ。つまりそれが君の仕事だ。君は君らしく、のびのびと振舞えばいい。他の誰にも真似できない。それが君の才能だ。』ですって〜。百子への願いかな期待かな・・応援する気持ちなんだと思います。そして女性の個性を商売に生かすのが上手い、梯二郎の才能だ!ってことの片鱗を見た気がします。出来る経営者は適材適所に人を使うのが上手いのだ!
 さっきはあの料亭で大垣と東野に頭を下げてたって話になり、『夢を実現するためには、前に進むしかない。誰に何を言われようと、がむしゃらにね。』 百子の「前に進むしかないか〜」って呟きに振り返る表情が ”そうだよ♪” って言ってるようでした。

 ”バー ラ・フェリーネ”の開店。信子が一人目のお客で、その後誰も来なくて、二人目が社長の代理で花を届けに来た京子でした。「どうして本人が来ないの?」と ここでも甘えたような拗ねたような皮肉っぽい言い方、これって百子らしいのかなあ。だいいち、その 来ないことへの不満 が百子らしくないと思います。”ふぅ〜〜〜ん、本人は来ないんだ。自分の思うようにできないからって、拗ねてんのね。”ってぐらい言えばいいのに。。。
 ところで 蒔田って人物は人気が高いようですが、UKIUKIは言うことが変わっていくところに説得力を感じなかったので、いい人かもわからないけど好きになれない感じ。今回開店直前にバーテンダーに収まっちゃう都合よさはあんまりだと思いましたが、百子はあれこれ口うるさい彼がより近くに来るっていう状況を拒絶しないんですよね。だったら。。。

 そのころ梯二郎は、カジノ計画をアピールするため代議士夫人らを招いてパーティーを開いていました。大垣夫人の相手をする梯二郎、『・・・ファッショナブルなエンターテイメントとして、幅広く女性層にアピールしていかなくてはなりません。』 「ギャンブルってなんだか怖いもの。こういう洗練された社交場のイメージも必要ね。」 『その通りです。奥さまのように本物を知る方に、これからも、アドバイスとお力をいただきたいんです。』と すごい持ち上げ方。「まあ、ずいぶんお上手になったのね。」と言いながら、大垣夫人のような女性の心もくすぐられてるのよね。『厳しいご指導のおかげです。』って、なんだか笑えちゃうようないい雰囲気に持っていってます。こんなふうに言葉を尽くしておくっていうのも、 ”あんな強欲ババアに尽くしてきた”ことの一環で、いつかどこかで役に立つ女だから。東野との駆け引きでの彼女の働きは、梯二郎の計算通りだったのでしょうか。。。そこに寿都子が、「いつまで田鶴子さんを独り占めにしてるつもり?」って けっこうタイミンてグよく梯二郎の助け舟に登場したんじゃない。彼女なりに、自分の役割果たしているよ。だって、二人ともほんとうは大垣夫人の相手を必要以上にするのは鬱陶しいんでしょ。
 そしてここでも氷室に接触、高木は大事な部下だって言いながら『それでも、彼女に取り入るつもりなら、部下を潰すようなことはしたくはないが、けして難しいことではありません。氷室さんと、私の利益のためなら。』 利益のためなら何だってする!梯二郎の怖さにドキッ☆としちゃいます。「貧乏人上がりどうしの結束!というわけですか。」と言いながら氷室も野心家ですからね〜。。。
 そのとき地震発生! それぞれの男性がどの女性を庇ったかっていうところは見逃せませんね。寿都子は梯二郎が大垣夫人を庇ったことにショックだったようだけど、彼女は位置的にも遠かったし、氷柱のオブジェが倒れてきそうな位置に大垣夫人がいたんだから これはラッキーだったくらいなもんだけどな。大垣夫人はほんとうに怯えてたふうだから、梯二郎が守ってくれて嬉しかったでしょうね。ポイントアップ! これが決定的に働いて助け舟に繋がったのかも、いえ そうに違いないわ(笑) でも揺れが収まって、梯二郎が寿都子にひと言も声をかけてあげなかったのは冷たいよ〜★ このときの方がショックでした。

 埋立地が地震の影響を受けて不安感を募らせる高木に対し、変わりなくカジノ計画に意欲を見せる梯二郎、緊張感高まるオフィスに百子がやって来ました。この忙しいときに・・・ってUKIUKIは思ったけど、梯二郎は冷静やわ。こうして百子がやって来たのは、開店日の様子は京子から話に聞いていたでしょうし、それ以降も店が上手くいってないのだろうと梯二郎は読みましたね。でも、百子が泣きつくわけもなく、梯二郎のことを心配して来たっていうのもほんとうでしょうね。でもそんなことを喜ぶより、『俺のことより自分のことを心配しろよ。(でしょうね、やっぱり!) ”アリガタ迷惑”って言葉があるんだけど。(な〜んて余分なひと言だけど・・)』 梯二郎なりに設定した百子との距離感での彼女を心配しての言葉なんでしょう。そしてやっぱり百子も意地を張るし、軽くちょっと咬みあわないけど こんなもんかな。
 そこで梯二郎は氷室に電話するんですよね。彼から隆子にって声をかけるチャンスをお駄賃に、店の紹介を頼んだのね。ほっとかないね。こまめな行動が、成功してきた秘訣でもあるんじゃないかな。お返しに氷室から、カジノの融資から東野恒産は手を引くことになったと聞かされる。おっ、梯二郎のお顔が厳しくなった☆

 百子と蒔田がレストランで食事をしていて、百子の「なんかデートみたい」に じんわり嬉しそうに反応する蒔田には、初めていい感じを受けました。なんかカワイイ〜♪ 過去もそうだったように、この地震でも彼は百子を必死に庇ってくれました。百子には蒔田も信子もいるじゃない。戻るところがあるんだ〜。梯二郎の邪魔をしてないで、二郎さん(蒔田)と幸せになればいいのにって思うけど、百子の幸せはそんなものじゃないのよね。夢を追いたいのか〜・・・それが百子の魅力なんでしょうけど。
 シェフが有名って話を聞き、若い女性20人貸切パーティーの予約が入ると、そのシェフを引っ張ってくるあたり、百子もやっと自分で動き出したのね。

 突然 梯二郎が時枝とベッドの中に。「(タバコを)取ったげる」って、百子とは違うタイプの女という細かい演出。前回との つじつまは・・・? なぁんだ、男を武器に(?)仕事絡みに持っていくってやり方か。梯二郎らしい! 時枝を従業員教育のマネージャーとして雇うらしい。適材適所、梯二郎の才能!でしたね。しかし時枝も、5000万の運用を持ちかけるあたり、計算に強くて したたかな女。「上手くいってないんでしょ。・・・私から取り上げた店。」って、あれっ?自分が売ったくせに。『誰も、君みたいには上手くいかないよ。』これはお世辞ではないし、「心配なんでしょ。・・・」『俺が心配してるのは、店のことだけだ。』これもある意味、嘘はいってないと思いました。店が上手くいけば、百子は前に前に進んでいくのでしょうから。

 時枝と百子が、火花をバチバチって感じのやり取り。でも百子がお金のために土下座だってしちゃうものだから、時枝は彼女のこと気に入っちゃった。二人が手を取り合えば、店の経営でもかなりのパワーを発揮するでしょうね。

 ラ・フェリーネの貸切パーティーは盛り上がって、そこに来た隆子がこの店は氷室からの紹介だったと言い、そして梯二郎、京子、高木が来て百子は悟ったんですね。「あなただったの、予約 裏で手を回したの。」 『君のセンスで仕上げたこの店を見たとき、俺は女性客を狙うべきだな〜と思ってね。』 見る目があるんだ梯二郎。出来る経営者の視線で見ると、客は掴めるんですね。
 『ふ〜ん、(高級酒の)本物を出してるとはね。・・・経営はどがえしというわけですか。』 ずるいけど、なんか説得力感じてしまうな〜。。。蒔田も けっこう皮肉言うけど、梯二郎は『僕は金の亡者ですから。』と開き直るね。そこに、東野会長、氷室、そして大垣夫人までも登場。

 そこで東野と梯二郎そして大垣夫人も加わっての↑ドッキドキ☆駆け引き↑が始まったんですね。
 高木が慌てふためき、いよいよ脅しのネタが出るか!刺し違えか!!と緊張感のピークに達した時、口を挟んだ大垣夫人が、思いっきり梯二郎の味方をしていました。物静かで上品にソフトな雰囲気で話すのに すっごい貫禄で、とどめに 夫を引き合いに出して 東野会長に向かって威圧的に微笑むんですよね。彼女って 確かに”強欲ババア”かもしれないけど、なぜか素敵に見えちゃって お気に入りです。それこそ今までのところ、一本筋が通っているじゃない。
 百子はずっと聞いてたのよね。自分のために苦しい立場にいる梯二郎のこと、梯二郎が自分のことを『私の大事なビジネスパートナーです。』と言ってくれたことを、どう思ったのでしょう。その辺の感情が感じられなくて、残念でした。こんなにしてくれているのに、後の↓↓ドア越しのシーンで「ビジネスなんて、どうだっていい。」なんて、UKIUKIはとても許せない気分です。

 そのドア越しのシーン・・・
 梯二郎には 気持ちを寄せて観ていられます。『手を回したのは君のためじゃない。店の経営を考えただけのことさ。』とか『君らしくないじゃないか。利用できるものは、何でも利用する、それが君のやり方だろ。』とかって、百子に感じる魅力を大切にして、彼女が望むように彼女の背中を押しつつ お互いにそれぞれのめざすところに のし上がって行こう!という、なんか芯の通った梯二郎なりの愛の形を感じます。だから、百子へのこだわりも、突き放すようなところも、『すまなかった・・・。』も ふと見せる弱さも、納得できます。梯二郎は、ほんとうは彼女ともっと寄り添いながら前に進みたかったんじゃないかな〜。彼女とだったら心の痛みを共有し合える、癒し合い、より”がむしゃらに”強くなれると・・・。でもそれを望まない彼女らしさを大切にしている感じ。。。それがあの『悪かった。君を傷つけたりして。。。』だったと思いました。
 でも百子は、梯二郎から何度も気持ちを確かめられたのに自分で”賭け”を始めて、本心はどうであれ自分から梯二郎を遠ざけて、愛人にはならない!って言って・・・、それであのドア越しの百子は、どうしても納得できません。
 前に進むしかない賭けを始めてしまったのも復讐も 全部自分の蒔いた種、そうなるように自分で決めてきたんじゃない。前回のラストからは、もう甘えを捨てたはずではないの!? 心の中では時に寂しく辛く堪らない気持ちになることはあるでしょうけど、それをあんなふうに甘えた口調で梯二郎に訴えるのは百子らしくないと思います。
 それも、ビジネスで梯二郎の力を借りたくないのに、して欲しいことって、側にいて欲しいときにどうしていてくれないのって、それじゃ”愛人になりたい”ってことじゃない!!って思ってしまうんです。(開店のお祝いには梯二郎本人に来てほしかったし、)地震があったときにどうして来てくれないのとか(二郎さんもいたのに・・・)、そもそも堪らない気持ちになるようなことでもない。なんか我がまま言っているようにしか見えません。
 『それでも俺たちは、前に進むしかないんだ。。。』ってシールドを外した梯二郎に、 「あなたも何かを憎んでるの?あなたも何かに追われてるの? 私に側にいてほしいって、そう思ったの?」って、今ごろ気づいたのは百歩譲っても、「でもここ開けないから。今日は絶対に開けないから。」とは、自分が側にいてほしい時にはいてほしいけど、彼がいてほしいって思っている時にはいてあげないという 我がままさ。
 百子のセリフ(脚本)が不満で、演技的(演出的)には特に甘えた感じの百子の口調が好きになれないこのシーン、でも梯二郎の感情に気持ちを寄せると、彼の微妙な表情の変化は何度観ても飽きません。

 梯二郎が外に出ると土砂降りで、百子の部屋を見上げてそして最後にそっと笑みを見せると、なんと・・・京子がそっと傘を差しかけます。京子が心配そうに梯二郎を見つめ、梯二郎も彼女をじっと見つめて そして気持ちを吹っ切ったって感じにそっと微笑みました。とっても 素敵〜〜〜♪ UKIUKIはなんだかホッとしたような感覚で、出来すぎだけどドラマだからいいもんね♪って思いました。
 でもリピートしながらまたいろいろ考えちゃって、はじめは京子が不意に現れたと思ったんですけど、なんだか梯二郎は車と彼女を待たせていたんじゃないかって気がしてきました。そもそも梯二郎が百子の所に寄ったのは彼女に何かを求めて行った(今夜は側にいてほしかった・・)のではなくて、その辺り彼はもう気持ちの整理をつけて、パーティーでは彼のしたことに不満げな様子だった百子に、ビジネスに関してお互いの気持ちを理解しあうために出かけて行ったような気がしました。もちろんそれが梯二郎の百子への愛の形だと、UKIUKIは思っていますから。。。そして百子の反応に、梯二郎なりに心を痛めて・・・『悪かった。君を傷つけたりして。。。』 も 『それでも俺たちは、前に進むしかないんだ。。。』も、彼が必死に愛の気持ちを伝える言葉だったと思います。
 まあ、京子がどうしてそこにいたのかはともかく、傘の下のシーンは素敵だったし、それでも重い気持ちで車の座席で揺られる梯二郎が切なくて堪りません。



◆第6話 「牙を抜かれた野獣」(2007.5.17 O.A)を観て・・・

 前回は 梯二郎の気持ちの強いところを存分に見せてくれたけど、状況が厳しいのは理解している梯二郎、今回は 今までとずいぶん違った雰囲気で 梯二郎の気持ちの内にある部分が映し出されるように、また百子への気持ちが透けて見えるように描いてくれていたと思います。苦しげで寂しげな梯二郎を存分に見せてくれて、がむしゃらな彼も哀愁漂う彼も 切なくて堪らなかったです。伊藤英明上手い〜☆ って繊細な演技に感動しています!!

 それでも梯二郎は、いつか自分も奈落の底に落ちるという予感を感じているふうでありながら、”賭け”に対しても百子に対しても 今まで通してきた筋を曲げたりはしなかったです。「あなたは賭けを降りる気なの?・・・」という百子の問いに、『降りてはいない。俺の”復讐”はまだ終わってない。』と。。。やっぱり彼の”夢”の本質は”復讐”だったんですね。
 大垣夫人の仕切りで、なりふり構わないふうに東野会長や大垣副総裁に謝罪して、海江田幹事長の言いなりに身辺整理を約束するけど、それは がむしゃらに前に進むために あそこまでやってのけるかという苦渋の姿。東野の奴隷に成り下がったふうで彼自身も落ち込んではいるでしょうが、それは”賭けを降りてない”からこそなんですね。
 ところで梯二郎は31歳の設定で、伊藤英明もその年齢だから、あんなふうに頭を下げていても格好悪いんだけど 格好がついているって思います。「TV Japan」(2007.5.15発売)に、いろいろ経験して40歳手前くらいで演じたかったような伊藤さんのインタビュー記事が載っていたけど、それだと謝罪する姿も 東野への挑戦も 百子のことも ほか・・・梯二郎 何やってんだ〜って受け入れにくいような気がするな〜。UKIUKIとしては、今がグッドタイミングだったと思うし、今の伊藤英明演じる梯二郎に大満足しています♪


 東野から5500万入金されてないと知る前から、百子に呼ばれてラ・フェリーネにやって来たときにはもう、梯二郎はいつもと違いました。
 百子の「私に側にいて欲しいって、そう思ったの?」という言葉を思い出し、リニューアルプランを聞きながらも心の中が揺れている感じ、PCを覗き込むため間近に迫った顔と顔・・・、二人とも相手の気持ちを探るようで自分からは求めない。。。「これ以上、あなたの援助は受けない。」って言ってたのに、1500万の追加融資を切り出す百子に、『そのために僕をここへ呼んだんだろ。』と表情が変わりますね。笑顔で吹っ切る感じ。
 なんか今回、百子に向ける表情が、笑顔なんかも表向きに見せるものと違って、梯二郎としての素に近いような。本来の自分に戻れる下町の食堂に連れて行ったりするし、そこで見せる”自分”もね。百子には弱さを見せるけど、弱さを差し出してそれを支えてもらおうと求めることはしない。はじめにフェリーネに来た時も、食堂で『ここに通っていた頃、君と出会っていたら、・・・』の時も、結局寄り添いたい気持ちは押し殺しています。

 高木が変わりないふうにいるけど・・・、そろそろ何か裏でしてるのでは?という目で観てしまいます。
 大垣夫人が、あの”脅しのネタ”で脅しに来る。ガセ情報とかって言いながら、本物なんでしょう。彼女ますます凄い! 梯二郎の目ヂカラに負けない彼女の目ヂカラ。ヒステリックになることなく、あんなふうに・・・怖〜〜〜い★ 大垣夫人と梯二郎のシーンはいつも見応えあってお気に入りです。梯二郎の平静を装いながら クソ忌々しいんだけど してやられたってふうの一瞬一瞬の表情の微妙さが、あまりに見事で見とれてしまいます。
 彼女に情報を持ち込んだのは宮田らしいけど、そもそも梯二郎がそれを手に入れたことを知っているのは、(京子は信じるとして)高木と、リストを作成することができた人物と、それを梯二郎に売った人物。つくづく 誰のことも信用できない世界で生きているんだなぁと思い知らされるわけです。

 信子に問われて 梯二郎が百子のことをビジネスパートナーだと答えても、なお「・・・あなたは百子のこと、どういうふうに考えてるんですか。」と たたみ掛ける信子の”不安”は常識的ですよね。でも、梯二郎に出会ってから百子は変わってしまったと言われても、百子が勝手に自分の思うように変わったんじゃない!ってUKIUKIは思うんです。でも、とっても真剣に信子の話を聞いていた梯二郎自身は、信子の不安と問いに 心の内が立ち止まったような感じ。。。。

 その後ですよね、繰り返しになりますが、 梯二郎が百子を呼び出して『飯でもどお』って、あっ このときの梯二郎が彼にしては爽やか〜って感じで とってもかっこいいんですけど☆ ”タイトルバック”で振り返る梯二郎のように、素の梯二郎はこんなのかな〜って感じ♪ っで、連れて行ったのが下町の食堂。このシーン、好きなんです。オヤジさんとの会話にキュ〜ンとしちゃうなぁ。『こんちは〜』って声から、いつもの梯二郎と違うよ。「おぉ〜なんだよ、ずいぶん来ないと思ったら、立派な格好してさ〜」『分かんなかっただろ〜、俺だって』「分かるに決まってんだろ、なんも変わってねえよ。いつもので いいんだろ。」ってね〜・・・梯二郎に ひと時ホッと出来るこういう場所があったなんて、そう思うだけで、ウルウルってしちゃいます。ずいぶん長い間、ここにはけっして戻っては来ないと誓って 過ごしてきたような気がします。でも今、そんな生き方にふと疲れているような梯二郎。。。そして、元々こういう場所にいたはずの自分と百子。貧しくて屈辱的だったかもしれないけど(それよりは も少し後かな・・)、もっと気持ちが柔らかだったような。。。だから二人の会話もいつになく駆け引き抜きで自然な感じ、いつもこんなふうだったらよかったのにって思ってしまいます。
 百子から、奥さんのおかげで・・の話。そして東野に気に入られ、借金が始まった話。そして『今では、東野の奴隷さ。。。』っていうのが、ズシンと重く響きました。 『もしあの頃、この店に通ってた頃、君と出会っていたら、どうなっていたのかなあ。』って。。。もしあの頃出会っていたら、二人は寄り添いながら前に進むことができたのかな〜。。。それより何より、復讐など忘れてしまえたでしょうか。。。まぁこう言うのもなんですが、百子はその頃の梯二郎には興味を持たなかったような気がするんですけどね。

 そして続く歩道橋のシーン。『東野に言わせれば、金にはふたつの色がある。白い金と、黒い金。黒い金を手にした人間は、いつか落ちるんだろうな、奈落の底に。』黒い金を上手く使えなければ成功してはいけない。でも梯二郎は、そんな東野の金を手にしてのし上がってきたものの、歯車が狂い始めているのを感じているのでしょう。状況的にもそうだけど、自分自身の意識の中にもかみ合わない歯車のようなものを感じているような気がします。そんな自分の行き着く先には・・・、悪い予感が忍び寄ってくるのでしょう。
 でも、百子は”夢”に向かって前に進み始めている。「私はあなたのお金を 白いお金にしてみせる。あなたのおかげで、私は世に出られるのよ。貧乏のどん底だった頃から、私はずっと夢に見てた。」”あなたのお金を 白いお金に・・・”っていうの、とっても胸にジーンと響く言葉なんだけど、ウルッとしかけて・・でもまた百子はこんなこと言ったなんて あっさり忘れてしまうんじゃないの〜って疑ってしまうUKIUKIは ひねくれ者ですね。でも”あなたのおかげで・・・”は、はじめて百子から梯二郎に対してのマトモな言葉を聞いた気がしたわ。
 そんな百子の 世に出て夢を掴むんだっていう気持ちを聞いて、『夢か。。。』と去っていく梯二郎の背中に、「私コレクションを絶対成功してみせる!」という百子の言葉が追いかける。はじめてココを観たときには、梯二郎は 彼女と自分の”夢”がもう全く異質のものになってしまったことを心に刻んで去っていくんだな〜って思いました。さりげなく手を振って行くんだけど寂しそうで、またしても孤独感に包まれるんだろうな〜って感じ。でもリピートして、それもあったでしょうけど それだけではなく、彼女の夢がそうなら、自分の”夢”は・・・と、自分も前に進むしかないと改めて決意して歩き始めたような気がしてきました。

 それから梯二郎は 大垣夫人の仕切りを受け入れて、手に入れてあった”献金リスト等”を持参して東野と大垣に謝罪に行くと、そこに海江田も来ていたんですよね。また繰り返しになりますが、あの梯二郎を見るのは辛い★ 見たくないけど見てる・・・胸が痛いよぉ、泣けてきちゃいます。土下座の仕方が半端じゃない。伊藤英明の演技、凄過ぎ!! 格好だけならどうってことないけど、あんなに東野らへの罪悪感や海江田への崇拝的感情を思いっきり滲み出して、おまけに身辺整理の約束までせざるを得ず、ひれ伏す梯二郎の気持ちを思うと、どれだけ惨めで・・悔しさと怒りで胸の内を掻きむしられていたでしょう。でも梯二郎は、それをやってのけた!! がむしゃらに 前に進むために。。。 そのあと どうしようもなくヤケ酒でも飲んだのでしょうか・・・、ボロボロの気持ちを受け止めてくれる温かい場所が見つからないように 夜の街を一人でフラフラと彷徨う姿が、堪らなく切ないです。
 あんな謝罪をさせるだけのことをしでかす梯二郎のことを、東野らは”切れる刃物”って評価したわけで、これからも彼を利用していくつもりなんですね。梯二郎はこのまま黙って奴隷になっているつもりはないのでしょうが、なんたって相手は妖怪と巨大権力。。。

 百子としては、1500万が入金されず梯二郎とも連絡が取れない状況に動き始めます。京子に自分の存在で東野会長が融資を止めるという話を聞いて、百子は東野と交渉しに行きます。
 このときの百子は いい感じでした。東野を相手にして、ほんとうは内心怖くてドキドキなんだけど、横柄な態度で怒らせるほどではないけど、でも自分をバカにさせることもなく ジィちゃん心理をほどよく読んで 言いたいことを言ってました。なんといっても、いつものような変に甘え過ぎた口調でなかったのが良かったです。また東野の方だって、ジッチャンテイストで思うように百子に喋らせて 一見参りましたってふうでも、なかなか腹の中では百子の力量を値踏みしてる。結局何が収穫だったのか・・・、東野は 梯二郎との”お金だけの関係”を邪魔しないと約束したわけでもなく、「・・・千種さんへの考えを改めてくださらない?」に「考えておこう。」って微妙な答え。なんか百子はそんなつもりはなかったにしても、百子自身のセールスにはなったみたい。
 でもこのシーン、作品的には 百子が梯二郎への想いを、甘えて優しさを求めるのではなく 自分が彼のために出来ることをするという”愛”を見せたものとして捉えるべきなんだろうな〜とは思っています。前に、地震の後 オフィスに訪ねて行ったのも、梯二郎を心配して・・ってところをもっと感じてあげるべきなのかもとか。。。

 ところが百子は1500万が必要で、東野が貸そう!と言っても断って出てきたけれど、梯二郎からの入金はあてにならないし、そこでなんと 氷室に目をつけます。梯二郎との出会いの時を思い出させるような、金目当てで男に言い寄るときのあの物言いはやっぱり嫌やわ。
 氷室が持ってきた 1500万とその契約書は、東野恒産のものでした。氷室のお金が借りたいのだという百子に、氷室は「僕には僕のレートがありましてね」と”授業料”を要求します。・・・とそこにやって来た梯二郎。
 この後の梯二郎と百子のやり取りは、なんだかどう受け止めていいのか?ってところのある自分が悔しいんだけど、何度もリピートしては 梯二郎を眺めて満足♪っていうのが正直なところです。
 『東野のオヤジが、君と手を切れと煩くてね。その意味が やっとわかったよ。』って、”足の綺麗な・・”つまり美しい女は信用できない、女を武器に裏で何をやり出すか分からないってことなのか、それとも東野が自分で百子を利用しようと思ったのか〜ってことなのか。梯二郎は氷室に反応したのでしょうか、1500万とその契約書に反応したのでしょうか。とにかくその場は”授業料”に こだわった百子にため息ついて、出て行こうとするのですが。。。
 「私は、あなたにお金を早く返したかった。私はあなたのために・・・」聞き終わらないうちに、梯二郎が何時になく感情を百子にぶつけましたね。百子の肩を掴んで責めかけて、でも途中で手を離して『・・・東野に金を借りるくらいなら、君に貸した金 全部くれてやる!!』って今度はテーブルに感情を叩きつける。ドッキドキ☆のお気に入りです。それは嫉妬とかそういうのではなくて、梯二郎は、百子には東野の金に手を出させたくなかったんだと思います。東野の金を手にした者は、・・・自分のように東野の奴隷に成り下がる。。。ところが百子が「いらないわよ。自分のお金なんか、持ってないくせに。私たちは、お金だけで繋がってる。違う?」っていうものだから、『そうだ。俺たちは金と欲で繋がってる。それのどこが悪い。金はただの金だ。君が誰から金を借りようが、俺の知ったことじゃない。』って・・・、なんかお互いに気持ちが跳ね返ってるっていうより、すり抜けていってる感じ。金と欲だけではなく繋がりたいのに、そうは言えない梯二郎が切ないな〜。。。百子だってそうなのに〜ってことなんでしょうけど・・・、今まで散々お金以外で繋がることを拒否してきたのは彼女なんだから、それが百子らしさなんでしょう。だから、ラストで泣き崩れる百子を見て、正直な気持ちを言えばいいのに・・なんて今さら思わない。甘えた声で我がまま並び立てる彼女よりずっといいよ!って思って見てしまうUKIUKIは、冷たい人間なのかもね。梯二郎はいつだって 自分からそんなこと言い出したりしないけど、百子の言うことをそのまま受け止めて、自分の気持ちを押し込めて 彼女の望む関係でいようとするのよね。・・とUKIUKIは勝手に考えちゃってます。
 そして何故か「あなたは賭けを降りる気なの?・・・」これじゃ、”俺の知ったことじゃない”と言う梯二郎に、二人が一緒に闘っていかないと言うのなら”賭けを降りる”ってことじゃない!って言ってるようなんですけど・・・、あれ〜・・百子は自分のすることに口出ししてほしくなかったんでしょ。どうも百子のことが捉えきれないUKIUKIなのです。でもまあ、梯二郎が返した言葉でスッキリ!!それぞれの賭けなんですもの。ねっ、梯二郎♪ 『降りてはいない。俺の”復讐”はまだ終わってない。』ク〜〜〜ル☆ そして胸がズキンズキンするのです。切な〜〜〜い。。。去っていく梯二郎・・・、彼の後ろ姿って、いつだって なんとも絵になります♪

 百子の描き方に違和感を感じつつ、特に5話のラストでは受け入れられない不満を感じたし、今回もまた自分の言ってきたこととチグハグな言葉を口にする百子に彼女の本心を感じましょう・・ってのに心地良さを感じなくて ここまできましたが、それでも今回 東野会長のところに乗り込んで行ったのや、7話のタイトルや予告から想像すると、今後の展開では百子の描き方が変化していきそうだし、梯二郎との関係では”百子らしい愛の形”を観せてくれるのではないかな〜と期待しています。


 以上 なんとかラストまできましたが、今回は 京子に心臓に障害をもつ妹がいるってことも 分かりました。京子には、妹が海外で手術を受ける費用がほんとうは必要なんですね。原作でも、家族の生活を一人で支えているという設定ではありました。でも京子は、梯二郎にそのお金を要求(お願い)してる様子はないな〜。それをしてしまえば、もう梯二郎には愛されないって思うのかな。。。病院でのシーンは、京子もその妹も明るくって温かい雰囲気でした。
 偶然居合わせた二郎が京子に向ける目は、ただ意外な京子の姿だったから? まるで彼女にひと目惚れしたようにも見えたし、バーでふとそんな京子を思い出したりもしていたのですが、寿都子がやって来て、百子のことが好きならどんな手を使っても梯二郎と別れさせて自分のものにしなきゃって言われた時の反応が、照れるように百子への想いを肯定しているようで、どうなんでしょう。。。
 バーにやって来た寿都子は、百子が言うほどつまらない女の姿だとは思わなかったというか、梯二郎が利用価値を認めるだけの働きはしているんだし、あんなふうに言う百子の方が醜く見えました。寿都子は酔ってて挑発的で感じが良くはなかったけど、妻としてあれくらい言っても当然って気もする、でも、とっても寂しそう〜とは思いました。

 あっ、百子のところに転がり込んだ美香は、なかなか鬱陶しい存在になっていきそうです。そういえば、信子も原作では百子のお荷物になっていましたが、ドラマでは良き理解者ですね。次回予告では、何かトラブル発生!?



◆第7話 「愛する為の裏切り」(2007.5.24 O.A)を観て・・・

 今回は、梯二郎,百子それぞれに新展開が見られました。
 梯二郎は、百子と完全に手を切ってとにかく今は東野の奴隷のまま話を進めればカジノ事業を進めることができるのに、海江田や大垣(夫人)には”誠意”を示しつつ、彼らのバックアップを切り札にして外資導入に向けて動き始めます。つまり東野恒産を排除して、この事業を成功させるつもりなのです。梯二郎は、将来ではなく”今”、東野からの自由を手に入れたくて賭けに出たのです。百子の存在がそうさせたのだと思います。
 百子は東野に金を突き返して フェリーネのコレクションに向けて張り切ってたものの、前のオーナー澄田の妨害でトラブルが出てきて、コレクション間近になっても会場が見つからず困り果てます。そんななか、いつになく百子の気持ちがUKIUKIにも掴みやすかったような気はするのですが、相変わらず共感することは出来なくて、そして百子の”愛”を通そうとすると、梯二郎の”愛”には重なり合えないような気がしてしまいました。
 また今回は、物語終盤に向けての伏線がいくつも張られいたんじゃないかな。キャラクターどうしの関係などに新しい事実や状況が見えてきて、それがどう絡んで進んでいくのでしょう。それにしても、次回予告にあった 梯二郎と百子の意外な関係の方に気持ちが持っていかれてます。梯二郎はいつ知ったのかなあ。百子に出会って2000万貸してと言われて間もなく、彼女のことを調査した時点で知ったのか、それとも もっと後なのか。それが彼の百子への想いにどう影響しているのか。どうしても、復讐の対象とは思えないけど。。。 この設定は、撮影し始めたときから あったのでしょうか。。。 まあそれは次回ってことで・・・


 カジノ事業を成功させるために動き出した梯二郎。どんな形で成功させるのか、・・・彼は賭けに出ます!
 これまで相手にしてなかった宮田を通して外資からの融資を依頼しようと、寿都子に宮田への連絡を頼みます。彼が寿都子の肩にそっと触れる手や微笑みは、見ているUKIUKIもちょっぴり女心を擽られる思いがしますが、シーンの最後に見せる彼の表情が、心にもなかった作り笑いだったことを意味していました。彼の冷め切った愛情と共に熱い野望が混在して感じられて複雑な思いにさせられるUKIUKIは、こういう素敵に怖い男の罠に嵌りやすい女なのかしら。まっ、嵌めたくなるほどの女じゃないけど(苦笑)

 梯二郎は、寿都子がまだ彼の役に立てることに前向きなのを感じ取っているようで、彼女に同席させて宮田と交渉します。それは図星でしたね。次期総理大臣のバックアップという切り札があることを条件にと梯二郎が話すのを、さらに彼女も 梯二郎は海江田幹事長と懇意にされていて大垣副総裁と総理が計画の中心に・・などと言葉を加えて後押しし、一緒になって宮田にあなたの力が必要だと言うのです。寿都子の愛人に対して・・・梯二郎と寿都子のこのエネルギーはそれぞれに、ただ者ではない! 宮田ほどの曲者にも、あなた方夫婦はとてもタフだと言わせましたね。そして梯二郎のリスクは、外資導入に反対する者は それが東野恒産であっても計画から外すということですが、梯二郎としては それこそ外資導入で狙っていることなのでしょう。

 梯二郎は、NYに一緒に行くつもりだった寿都子に、君が来る必要はないと言います。『だいたいなんでここに居るんだ。今夜は宮田のとこに行けよ。それが君の仕事だろ。』これは 酷いよぉ! 寿都子は、慰謝料30億で別れてあげてもいいと言います。 そしたら笑って『30億払ってまで別れる気はないよ。浮気を認めて、機嫌を取ってやる方が安上がりだ。』って返事で軽くあしらう。なんか、唖然としました。「あなたが最後に私を抱いたのはいつ。あなたは覚えてないかもしれないけど、私は覚えてる。私がバカな事をしたのは、あなたのせいなのよ。別れてよ。私を抱けないなら、別れてよ。」それを聞いて 後ろからそっと彼女の肩を抱く梯二郎・・・その瞬間、背中がすぅ〜っと冷やかくなって、悲しくて・・・泣けてきちゃった〜。同時に寿都子は梯二郎の腕からすり抜けていきました。それを見送る梯二郎の どうでもいいって感じに、もう堪らなく胸が苦しくなってしまいました。これって素敵なはずのハグなのに・・・堪らなく素敵なハグだった堀田航冶や沢村裕史のときと同じように見えて、真逆な空気を醸し出す伊藤英明にゾクゾクしちゃいます♪ ”バカな事”って”あなたのせい”ってどんな経緯があったのかとも思うけど、それよりも梯二郎が寿都子の想いに形だけは返したふうでいて 心は動かされていないというのにハッとして、気持ちが込もってないどころか 冷たすぎて怖さまで感じてしまうよぉ〜〜〜って観てたら、寿都子にだって 分かったのよね。ここ、UKIUKIとしては かなり印象に残って胸がシクシク痛む、切なくて堪らないシーンです。

 そして梯二郎は、部外者はもちろん高木にも行き先を言わずにNYへ、プレゼンやら交渉やら・・・、堂々としていて実業家の顔を見せてくれてます。かっこいいよ〜☆


 一方 百子は東野をフェリーネに呼びつけて金を突き返し、自分がしていることは愛人に片手間にやらせられることではなく、梯二郎にとってブランドへの投資は正当なビジネスであることを主張します。なるほど彼女の確かな才能や自信を見せることは、梯二郎の投資が私的な感情でされているのではないという証拠にはなります。だったらコレクションも 成功させなければなりませんよね。でも モデル代などの費用はどうするのでしょう。
 そんな百子のことを 二郎は心配していて、病院で会った京子にも「・・・このままだと、取り返しのつかない失敗をするんじゃないのか」と 話すんですね。ところが京子は梯二郎のことだと勘違いして、「心配いりません、社長は、必ず成功します!」って、京子の思考の中心は梯二郎なんですね。そして「社長は孤独な人です。人を信じたり愛したりするには孤独すぎる人です。だから・・・」って言うんです。京子は梯二郎を愛しているし、人には愛人と言われたりするけど、彼の孤独な心の中には自分も入れてもらえてないと感じているのかな。彼女も日々、寂しくて堪らないのでしょうね。。。「孤独ですか。信じあえないものどうし、共鳴しあっているのかもしれませんね。認めたくないことだけど。」二郎もまた、百子に気持ちが届かないもどかしさを感じているのかな。

 バーで寿都子に送らせて宮田を帰した後、百子に話をする梯二郎 『忘れてもらっては困るけど、フェリーネのオーナーは僕だ。トラブルの報告はきちんとしてもらいたいものだね。で、解決したのか?・・・しかし対抗する手立てなら、いろいろある。たとえば・・・』おぉ〜貫禄ね、落ち着いててね、かっこいい! 渋〜〜〜い☆ ところが百子は、やっぱり梯二郎の力を借りることを拒否するんですね。アドバイスくらい聞いてもいいような気がするんですけど。いえ、話だけは聞くべきだと思います。二郎は、言いたいことがあるなら、そして夢を叶えるためには、千種への借金を返し終えるのが先だと言います。今回 彼の言うことが、納得できるようになってきました。

 そして もうすぐコレクションだというのに、会場側からキャンセルされるという非常事態になってきました。澄田がなんと氷室と手を組んで手回ししたせいなんですね。もちろんこれ、東野が後ろで操っているのでしょう。
 百子はどうしようもなくなって、梯二郎にニューセンチュリービルのホールを借りようかどうかと迷っていたところ、梯二郎が百子に何も言わずにどこかに行ってしまったことが不満みたいだけど、二郎は「しょうがないだろ、千種がいちいち行き先や目的をおまえに話してく理由もないよ。千種の力を借りない!って決めたのは百子だろ。」とまた納得発言をしてくれました。でも「なんとかなるよ」ってのはどうかな〜。

 百子はしかたなしにでも美香の面倒をみることにして、フェリーネの仕事を手伝わせているんだけど、お金がなくなったことで信子と美香が言い争います。美香は信子が澄田に会っているところを見たという話も持ち出すのですが、ほんと信子もなんで隠してたのかな。でもお金は・・・、百子は調べもせずに、自分も疑われた経験があることから美香の味方をするのです。信子はどれだけ 今後の展開に影響していくのでしょうか。

 バーに百子が帰ってくると寿都子が来ていて、まあ彼女の気持ちには共感できたりするUKIUKIですが、それでも挑発的なことを皮肉たっぷりに百子に言ったりするのなんかは感じ悪いですよね。百子だって負けてなくて、お互い相手を見下げて言いたい放題なんですけど。
 そして寿都子が「女が生きていく道は二つしかないの。男に養分を与えてその実りを収穫するか、それとも、男を飼って食い尽くすか。」って言うの、凄いセリフだと思ったわ! でも同時に、これは彼女の気持ちの全てを表現してはいないと思いました。寿都子の本心は、共生することを望んでいると思います。京子もやって来ると「あなたも中川さんのように、きちんと分をわきまえて、千種を支えていくって約束してくれるなら、私あなたを応援したっていいのよ。私のコネクションを使って、会場を探してあげたってかまわないの。」コレクションの成功は梯二郎の成功にもなるってこと、悔しさと同時にそのへんの理解は出来ていると思います。彼女は梯二郎を潰そうとは思ってないですよね。
 そしたら百子は「惨めだと思わない? お金は愛情の道具なんかじゃない。・・・男からお金を与えられた見返りに、女は愛情を返さないといけないの? そんなの割りに合わないと思わない? 私は嫌。そんなの絶対・・・」はじめて百子が”愛”について言葉にしたと思います。”お金は愛情の道具なんかじゃない。” なんてピュアな気持ちでしょう・・・と一瞬 思ったのですが、でも同時に、今までの彼女を振り返ると どうもスッキリしません。それよりも、百子の思考の基準は、やっぱり自分なんですよね。愛情って、そんなこと言って真っ先に百子が担保にした体に込めることもあれば、思いやりとか共感だったり支えだったり・・・そういう気持ちに込めるものでもあるでしょう。それを返すのは割りに合わない? それ以前に、お金を与えられた男に対しては、そんなのが全て”見返り”でしかないの? お金だって ”金はただの金だ”と梯二郎は自分に無理矢理 言い聞かせるように言ってたりするけど、彼のお金にだって隠された気持ちが込もっている場合があるから、辛そうだったんでしょう。。。
 今回は あちこちで、百子の気持ちが掴みやすかったような気がするけど、相変わらず 共感できなくて・・・。この何回か なんとなく思っていたのですが、・・・UKIUKIはこの作品を理屈で観たいわけではないんです。上手く言えないけど、感じて楽しみたいんです。梯二郎は、孤独な彼の 自信や野望や寂しさや悲しみ そして冷たさや怖さやふと見せる素顔の優しさ・・・いろんな面を感じて大満足なんです。そして、だいたいが いい人っていうわけではなくても 他のキャラクターそれぞれの心情も感じて、それぞれに絡み合う駆け引きにドキドキしています。でも、百子は感じたいのに感じさせてくれない。百子の描き方は筋が通らないよ〜って、百子の理屈がどうも納得できない、スルーできなくなっちゃうんですよね。それで余分なこと いっぱい書いてしまう。まあ ここを読んでる方はほとんどいらっしゃらないとは思いますが 申し訳ないような、感想と言っても人さまに読んでいただくにはまとまりがなくて、ほとんどUKIUKIの独り言です。
 戻ります・・・
 寿都子の反撃もキツかったけど、その後 京子は百子に「・・・後ろ盾を失うというのは、そういうことなんです。思い知りましたか。あなたには、何の力もないってこと。」って、感情出さずに客観的に言うものだからゾクッとしました。見事だったわ!

 何の力もない百子は、とうとう東野の所に行きました。ニューセンチュリーホールの予約を譲ってもらうための東野の条件は、「千種とスッパリと縁を切って、ワシの傘下企業になれ。千種は君のためにビジネスチャンスを失おうとしておる。公私混同!と世間はそう見る。・・・」
 「私は千種さんと、対等になりたいの。」と言う百子。そうなんだ〜! これこそ、UKIUKIがやっと百子を掴んだ瞬間だと思いました。そしたら東野会長「・・・ワシと君とは利害が一致しておるじゃないか。ワシは君たちを別れさせたい。君は、千種と対等になりたい。ならば、ワシの金を取れ。ワシの金で、千種を出し抜いてみろ。千種の成功、君の成功、どちらも手に入れたいなら、いったい何を躊躇することがある。」流石だね〜!! 凄い説得力がある!!!


 NYから戻った梯二郎は、まっ先に百子に連絡してきたのですね。彼は早く話したそうでした。百子も一緒に喜んでほしいと、何より百子にとってもいい話なんだからと思っていたのでしょう。外資導入ってまだ秘密事項でしょうに、百子に詳しく話してます。梯二郎は時たま 百子の前では無防備になりますよね。そんな時、彼は百子にちゃんと本心を伝えているんです。『・・・食うか食われるかの、賭けにはなるだろうがね。・・・俺がNYで何をやってきたか、分からないのか。外資と手を組んで、東野を外す。これでもう東野の顔色を伺うことなく、君にも投資することができる。俺は、自由を手に入れて来たんだ。』 この言葉を聞いて、UKIUKIは痺れたよ〜〜〜☆
 でも百子は「自由?私を縛り付けるための自由を?」って反応。そして、梯二郎に借りた5500万を全部返すと言うのです。『・・・説明してくれないか。この5500万は誰からどうやって手に入れた?』東野から借り入れたと聞いて、梯二郎は深いため息とともに『それがどういうことか、君はちゃんと分かってるのか。』と肩を落とすのでした。
 梯二郎は百子と完全に手を切って東野の奴隷のまま話を進めればカジノ事業は進んでいくのに、本心で愛があるから圧力に逆らってでも融資をしたいと思い、”金と愛を両立させよう”と外資導入の道に一か八か打って出たのだと思います。百子が金と愛は絶対に両立できないというのなら、金と欲だけで繋がるか、金を排除して愛だけになるかですよね。出会いの瞬間に愛があったのか・・・、金から始まった百子が、愛する気持ちより叔父への復讐を優先させてできた関係でしょ。でもそんな彼女だから梯二郎は興味を持ち、まもなく彼女が自分と重なるところに愛を感じた。金を排除して、二人の愛はあり得るのでしょうか。。。
 戻ります・・・
 東野の金を取ることで、梯二郎との関係からお金を排除しようとした百子。それは百子の方から手を切ったということで、梯二郎のお荷物ではなくなるということでもあり、『俺のために身を引く。そういうことか。』と受け止めた梯二郎。そうして”対等”になって 二人の関係は”愛だけ”になれるはずなのに。百子ったら「私たちは金と欲だけで繋がってるんじゃなかったの。」と言い出すからワケが解りません。それでまた梯二郎は『俺が間抜けだった。そういうことか。』と、気持ちのすれ違い。だいいち百子のために、今この時に自由を手に入れようとした梯二郎の想いは全く感じていないのね。UKIUKIは、それがとっても悲しくて悔しいです。
 でも、愛だけの百子なんて、彼女らしくない! きっとワガママなだけの女だわ!と気を取り直すことにして、ここで突然”夢”から”復讐”に方向転換した百子は、『君は何に復讐する気だ。』と問われると「あなたと同じ、お金よ。」なのか〜。。。
 街の中で振り返る梯二郎。正直言ってUKIUKIは、このとき梯二郎が何を想ったのか、いろいろ想像はするものの きっと〜とは読めません。ただ、またしても煮え切らない思いをしてしまい、気持ちを無にして梯二郎を眺めることで 静めたいって心境です。


 いよいよ終盤、次回以降 あれやこれやと大きく揺れて展開していきそうな気配です。ラストが全く読めません。梯二郎の結末は・・・?? 本当の愛に気づき 孤独から開放されるのでしょうか。。。
 京子はね、労働への対価以外は梯二郎に要求しないし、お金を求めない愛でしょ。梯二郎も 彼女からお金を生み出そうとか利用しようとはしていない。梯二郎が復讐の場から堕とされたとき、傷ついた彼の心を温かく抱きしめてくれるのは 彼女がいいなあ♪ 彼女とだったら、今とは違う世界で生きていけそうな気がします。
 寿都子は、不倫もするし けっして感じのいい女性ではないけど、その心情を想うと受け入れちゃうんです、彼女のこと。冷め切った二人の関係は もう絶対修復不可能なのかしら〜・・って、諦められないUKIUKIです。復讐にかわる夢を見つけて、愛で支えあいながら彼女と一から頑張って欲しいような気もします。
 百子とは、お互いの復讐をやり遂げるか、共に転げ落ちるか、どちらにしても傷を舐め合う感じが嫌だし、ん〜〜一方がっていうのは 今更 対等ではないところで愛し合えるのか。。。だったら、孤独を抱いたまま梯二郎は去っていくという 原作に戻る方がいいな〜。あっ、主題歌の余韻と違いすぎる〜。そのへん、巧みな技で二人がお金なんてあっても無くても関係ない本当の愛で結ばれるってところに持ち込むのが、作品的には狙いなのか。
 さあ、どんな結末を用意してくれるのか、考えもしなかった意外な結末か・・・。どうなっても、そこに行き着くまでの梯二郎をたっぷり感じながら見届けたいと思います。



◆第8話 「過去に蘇える愛憎」(2007.5.31 O.A)を観て・・・

 今回の梯二郎は、今後にやってくるであろう事への心配は しばし忘れることにして、とにかくやたらに かっこよかった〜〜〜☆
と、ひと言ですませておいて・・・(笑)

 梯二郎と百子の関係、梯二郎の父親が百子の父親に会社を乗っ取られ 全財産を奪われ 地獄の底まで追い込まれたために自殺したという新事実についての展開は、次回に持ち越されました。引っぱるね〜。 でも次回予告で、梯二郎が百子に『出会った日からずっと、君が好きだった。』ですって〜!! ・・・本当? 言葉の通りだったら、ふつうに解りやすい恋愛ドラマに方向転換って感じ? 今回の梯二郎を観てたら、彼の言葉は何が本当なのか・・・分かりません。。。また次回予告で『俺が賭けたのは金なんかじゃない。俺は、人生を賭けたんだ!』とも・・・。幸せになるために!??

 梯二郎以外で いちばん印象に残ったのは、京子が「あの人は、そんなに甘くはないと思います。」と言ったところでした。。。彼女の言葉としては、少し意外な感じがしましたが、考えてみれば京子は本当に梯二郎のことをよく理解しているのかもしれません。そして彼女はどうしようとするのでしょう。ただ待つだけの 全てを受け入れるだけの愛情では なくなるのでしょうか。次回予告の、彼女の言葉がショックです。。。このまま去ってしまうなんて、嫌です〜♪

 ところで、梯二郎に限らず大垣どころか東野の娘婿の海江田も、東野外しに手を組むという 東野への裏切り。高木や氷室の思惑。京子だって、信子だって、心の奥が疼きだした感じ。もちろん梯二郎と百子も、このままストレートにハッピーエンドってことはないでしょうし。。。物語がどう動いていくのか、誰が何を企むのか分からない というのが、この作品の解りにくいところであり、この作品らしさでもあるのでしょう。(以上、鑑賞直後の独り言でした。5/31)

 戻ります・・・
 梯二郎は、京子の妹 咲子の病気のこと知っていたんですね。ニューヨークで臓器移植のコーディネーターと会ってきたそうで、緊迫した状況で なんだかホッとするようなお話。穏やかな表情の梯二郎です♪ 宮田の紹介なんだそうで、コロンビア大の移植チームへのルートを見つけてきたようです。宮田にこんな人脈もあるというのを利用した梯二郎、京子にとっての咲子の存在をちゃんと心にしまってあったからですね。でも京子は、「咲子のために、本当にありがとうございます。」と言いながら、海外での手術に不安があるのか、咲子の体力や手術そのものだけでなく まあお金も時間もそしてどこまで梯二郎に頼れるものか・・とか、単純に大喜びはできないのでしょうね。
 そして、こんな時になの〜・・って思っちゃいましたが、『宮田のことだけど、交渉が上手くいってることは、けっして誰にも口外しないで欲しい。高木にもだ。』って、梯二郎の表情が引き締まってます。これまた、素敵なんですけどね♪ 京子もそのあたりは理解して、納得したようです。そして『俺は今まで、東野のオヤジに散々煮え湯を飲まされてきた。俺はこれが最後の賭けだと思ってる。東野のオヤジを裏切る、最初で最後のチャンスだと思ってる。』 と胸の内を明かします。梯二郎は 京子を信頼してるんですね。けっして、口封じや京子が裏切れなくするために 心臓手術の話を持ってきたのではないと信じたいです。

 それから梯二郎は、呼び出されて東野の屋敷に行きました。東野は、百子を引き受けたという話に続けて、梯二郎と初めて会った日のこと、彼を拾って息子のように思ってきたことを話し、「ワシとお前のほんとうの敵は、海江田だ。」って、なんと娘婿のことを! 「海江田のように、何もかも持って生まれた、そういう人間どもを ひれ伏させるには、金しかない。金の力で、この日本という国を、手玉にとってやれ。ワシは裏方だ。お前は、表舞台に立つ人間だ。だからこそ、海江田のような奴らに、足元をすくわれるようなことは、けっしてするな。それがワシの、親心だ。」とっても人情的なホロッとするような話をしながら・・・。
 梯二郎だって、オヤジの話をなんとも神妙に聞き、心底思っているように言葉を返し、座布団から降りて態度でも示します。『会長の信を失えば、私という人間はおしまいです。泥水の中を這いつくばっていた私を、拾ってここまで育てていただいて、その恩義を忘れるようなことは、けっしてありません。私も、会長を父親のように思っております。』 裏切りの賭けに出ているのに、そんな本心と真逆の姿を見せる梯二郎。ふつうに考えて、むちゃくちゃ腹黒い★ なのにUKIUKIは、このときの梯二郎にドッキドキ☆ すごいお気に入りなんです♪
 そして さらにオヤジだって、思いっきり梯二郎に親愛の情を示しておきながら、「お前、ワシに何か言うことはないのか。何も、ないのか?」と、梯二郎の腹を探っている。もちろん梯二郎は 『はい!』渋い!! 「それならいい。」と、最高の緊張感に包まれた駆け引きでした。
 このシーンに限らず、今回は、最初で最後のチャンスに賭けている梯二郎が たとえどんなに悪い奴でも、UKIUKIには堪らなく かっこよかったです☆

 コレクション準備に慌しい会場にやって来た梯二郎が、「来てくれたんだ。」と言う百子に、『ちょっと立ち寄っただけだよ、ここはウチの会社のものだからね。』とか、東野がフェリーネだけでなくバーも買い取りたいようだという話をしていて「私はバーを売ってほしくない。」と言うと『何を言ってるんだよ。君が選んだんだろ。東野に金を付け替えたのは、君だ。』そして「どう言えば解ってくれるの。私はあなたのために、東野さんからお金を借りたのよ。あなたと対等になって・・」には最後まで言わせず『もう終わったことだ。』とか、「コレクション、あなたに来て欲しい。」には『どうして俺が行かなきゃならないんだ。』とかって、何気によそよそしいふうにしているのが ク〜〜〜ル☆ でも、「見て欲しいの。あなたが叶えさせてくれようとしたこと。私が ず〜っと夢だったこと。私コレクションを絶対成功させてみせる。だからあなたも、成功を祈ってる。」と言う百子を見つめる梯二郎の視線は・・・愛?!
 それにしても、ここでまたUKIUKIは ”あなたのために”と言う百子がひっかかる。”〜のために”って自分が犠牲になったような言い方で、確かに自分から梯二郎と手を切ったということだけど、コレクションを実現するために、また「より多くの出資が見込めるし・・」と 東野の金を取ったわけでもあるでしょ。そんなこと言わずに、「私はただ あなたと対等になって・・・したかったの。」とは言えないのかしら。

 オフィスで 高木が京子に 梯二郎の動向について探りを入れてます。彼は日常的に東野の屋敷に出入りしてる様子で、東野に 東野恒産の後継者になりたければ「千種の動向を逐一ワシに伝えろ。」と指示されていましたからね。百子が現れてから社長の行動が分かりにくくなったというので「まったく、女のこととなると、困ったものだな。」なんて言ってる。そこに『何が困ったって?・・・』と言いながらフフッ・・颯爽と入ってきた梯二郎も グッド☆ あれこれ聞き出そうとする高木に『それは君には言えないなあ。』てのも、なかなかいい! そして『中川君のプライバシーに関わる話だからだ。』そうきたか! 京子が慌てて説明すると、「咲子ちゃんの?」『会合の合間をぬって、医療コーディネーターに会ってきた。』「そうだったんですか。よかったな、中川君。」って、一見 意外にアットホーム♪ なんか笑えてきちゃった。
 今度は梯二郎が、『高木、最近、東野会長はどうだ?』 『東野会長にも報告があるから、旨い飯でも食いながら打ち合わせでもしよう。どう報告するか、君の意見を聞きたい。』 梯二郎の方が 一枚も二枚も上! この和やかな笑顔に裏があるんだから〜・・・ツボです☆

 内閣官房参事官の菊池が、「・・・大丈夫ですか、東野さんの説得は。」と言うのに対し、『説得はしません。ラスベガスのカジノ資本の力は、東野恒産などものともしない。力には力で対抗する、そういうことです!』と言ってのけるのも、かっこいい☆

 梯二郎は コレクションには顔を出さず、海江田や大垣らと密会。そこに向かう車の座席の梯二郎、かっこいいんだな〜、これだけでも!

 ベッドにもたれて床に敷いたカーペットに座り込み、疲れきって眠ってしまったのか、孤独感漂う梯二郎・・絵になるぅ〜〜〜♪ 百子から、呼び出しの電話。電話を受けてる蔭りのある表情も・・・♪ 車中、海を見つめているのも・・・♪

 乾水産工場跡に呼び出された梯二郎。二人の父親どうしの関係を知ってしまった百子に、「・・・あなた知ってたんでしょ。どうして隠してたの。」 そして 「親の敵の私に、どうしてお金を貸そうと思ったの。あなたの目的は、いったいなんなの。自分の復讐のために、私を利用しようとしたの?」 と詰め寄られて、・・憂いのある梯二郎♪ でもなにか、揺るがない気持ちでいるような・・・『君に話すことは、なにもない。』 と ひと言だけ。まあ今のところはね。「話してよ。私に復讐がしたかったの?」
 ラストはやっぱり、梯二郎の後ろ姿でした〜。。。以上、梯二郎にのめり込んでしまっているUKIUKIで〜す。気を取り直して・・・

 また戻ります・・・
 美香の母親が、通りかかった梯二郎に「梯二郎さん」って声をかけましたね。三年前に何があったのか・・・? 知りたい!
 で、百子に 彼女の父親が梯二郎の父親を自殺に追いやったということを明かしたのは 美香でした。
 そして、梯二郎のオフィスには あの記者までやってきて、梯二郎と百子の過去には抜き差しならない因縁があったことがわかったとか、梯二郎が東野順造を潰すために乾百子を利用したのと違うのかとかって、京子に聞かせるものだから、蒔田に尋ねるようだけど、・・・蒔田も知っていたのかなあ。。。そうだとしたら、今までの彼が また違って見えるかも。思い出すんですよ・・・、1話で蒔田が梯二郎のオフィスを訪ねたときのやり取りを。百子が叔父夫婦への復讐に取り憑かれている話に梯二郎が、『それはそうでしょうねぇ。』と言い、蒔田が「僕はそうは思わない。・・・」と返し、復讐したって何にもならないって話に梯二郎が、『さあ、そんなことを僕に聞かれても分かりません。』と答える。そのときから、ほんとうは分かっているのにね! とは思ったけど。そして”歴史の必然”の話。このとき二人とも”因縁”のことを知っていたとなると、なんともまた異質な重さを感じてしまいます。

 ところで寿都子が宮田に、自分は蚊帳の外に置かれてると言いながら、けっこう状況を把握していて、「・・・今度は私が切り札になるかもしれないわよ。」って、意味深なことを言ってました。

 さて、二郎が京子に、アメリカでの手術を優秀なスタッフでやってもらえるところを探してきた梯二郎のことを「彼のこと、ちょっと誤解してたかもしれないな〜。なかなかいいとこ、あるじゃないですか。」と言うと、京子が「あの人は、そんなに甘くはないと思います。」って返したところは、かなりビクッとしてしまいました。なるほど、その前に、高木とのやり取りに利用したようでもあり、前に寿都子が言ってたように梯二郎は甘い顔して女という女を利用する男だとしたら、京子のことだって利用するのかもしれない。京子は それを敏感に感じ取っているのかな。UKIUKIは、梯二郎が救いようのない悪い奴かどうかの 最後の砦は京子のような気がしてたんですけど。。。そうだとしたら、病院の庭での冒頭シーンも 捉え方が変わってきます。

 百子のコレクションは 結局成功を収めます。コレクションの最後に挨拶する百子は、輝いていました。でも、それを見つめる信子の気持ちは複雑そうでした。百子の成功に対して単純に嫉妬もあるような気がしましたが、また 大垣夫人が口出ししてくるなど 費用も仕切りも東野側からの介入があったことで、百子がそれを受け入れたことに対して 信子は抵抗感をつのらせるのでした。百子が信子への感謝を言葉にして、ミットヒルズに出店の話が出てきて、信子にそこの店長になってほしいと言うのに、信子はフェリーネを辞めようと思ってるという返事。追いかけて止めに行ったのは二郎で、信子は複雑な思いを彼に打ち明けるのでした。

 密会での梯二郎は、『カジノは民間の資金で、民間が直接経営する方法を取るべきです。それには、海外資本との提携が、不可欠です。』と、堂々としていました。海江田側も、事務方の菊池がほかの選択肢はないと言い、大垣と共に 東野を外すことに話が進んでいきます。二人して大笑い・・それも海江田は東野の息子婿なのに・・ ビジネスに公私混同をしないのはいいとしても、出し抜いて大笑いなんて醜い姿です。梯二郎は笑いませんね。彼は真剣です!! そこに宮田が 外資側の代表を連れて登場しました。自分ではなく梯二郎と握手させるあたり、海江田は如才ないです。

 最後になりましたが、今回の一大事。東野が倒れました。
 日本カジノ協会の第一回設立準備懇談会が行われたと ニュースが流れて、「同時に発表された、カジノ合法化法案によりますと、カジノ施設は、民間による直営方式と明記されており、海外のカジノ企業の進出もありえると専門家はみています。」と、ついにここまで・・・。「賭博事業は紙幣発行と同じ国策だ。海外企業の進出は、決して認めるわけにはいかん。」という考えの東野は、外資の参入に激怒。「なぜワシを外しおった。いったい、どういうことだ。」そして気づくのです。「千種・・・許さん、絶対に許さん!」・・・東野が倒れて、高木がすぐに救急車を呼ぼうとするのを、氷室は止めるのでした。

 あれやこれやの出来事も、あの人この人の思惑も、もちろん梯二郎と女性たちの関係も・・・今後どうなっていくのでしょうか。。。
 もうこの物語、登場人物の誰をとっても 表の言動からは隠された 内に秘めた思いを持っていて、それらが複雑に絡み合って人間関係を織りなしているという世界です。


↑Coment(感想)↑には書けなかったけど、今あれこれ考えたりしてることを 掲示板でお喋りしました。
鑑賞日記の一部として、ここに転記しておこうと思います。(編集・抜粋しています)

掲示板 投稿者:UKIUKI 投稿日:2007年 6月 6日(水)17時05分39秒
・・・・・
8話を観終わったとたんに、もう8話の内容すっ飛ばして次回予告に気を取られてしまったのは、ひょっとしてUKIUKIだけではなかった!?(笑)
『出会った日からずっと、君が好きだった。』 おまけに、
『君は覚えてないだろうけど、俺は君のことをよく覚えている。』 とそこまで 逆上るのか〜!!ってね。

・・・・・
何故か惹かれてしまう梯二郎の魅力♪
あくどく野望を果たそうとしようが、冷たく人をあしらおうが、梯二郎って人物を愛して止まない気持ちにさせられるところの背景を、・・・・・

・・・・・
UKIUKIも、百子の描き方への不満は なかなかスッキリとは修復が難しい感になってきました。
大好きな梯二郎が愛する女性なのに・・・、だからとってもそこんところで傷ついてるんですよ。内心・・・
大袈裟なようだけど、受け入れられない自分が悲しくて辛いっていうか・・・笑い飛ばせない気分。。。

ところでUKIUKIは、役から離れた長谷川さんには好印象を持っています。
でも、それとこれとは別っていうか・・・。客観的な評価をするつもりは全くありません。
UKIUKIの気持ち的に百子の描き方がしっくりこない多くの部分は、セリフ(脚本)によるものだと思っていますが、
それをどれだけ演出されてのことかは分かりませんが演技を通して観ているわけで 特に前半部分で受け入れにくかったのが尾を引いています。
それに対する感想やこの掲示板に書いてしまうことって、梯二郎はもちろんですが、やっぱり危なっかしい緊張感に溢れる人間関係を描くなかで
それぞれの登場人物の深いところにある感情を味わうというこの作品を思いっきり愛しているから・・なんですけど。。。
植田Pさんが”ガケップチ”で、長谷川さんへの激励の文章のなかで・・・
≫戦う人の詩を
≫戦わない人たちが笑うだろう
って書かれてて、植田Pさんに限らず関係者の方がこのサイトを見ることなんて皆無っていうのはわかっているけど、
・・・感想とかが、誤解をされて空中を漂っていったら悲しいな〜〜〜って思います。

伊藤さんが この前の「TVnavi」で『人と自分を比べないこと、そして人のせいにしないこと、それがこの仕事をする上で大切なことだと思っています。』って言ってみえて、観ているUKIUKIもそんな気持ちで、人がなんと言おうとまた不満な部分はあっても 素敵なところを感じて楽しまなくっちゃ〜って思うけど、
一方で これだけの凄い演技をしている伊藤さんを 多くの人や評価を仕事にしている方にも認めて欲しいって思ってしまいます。

そうそう、UKIUKIの違和感の始まりは、”〜愛しき人よ〜”ってサブタイトルでした。
この物語はヒューマンドラマだって捉えてたのに、ラブストーリーなの!?って。。。
もちろん、ラブストーリーはヒューマンドラマの大切な要素だけど、
この物語が表現するラブストーリーは”〜愛しき人よ〜”って言葉で表現されるものなのか・・・感覚的に違うような感じがしたんです。
そして O.Aが始まって、やっぱり違和感を感じつつ でも梯二郎の魅力にはすっかり嵌り込んじゃったから いいんだぁ〜〜〜♪
作品的にも駆け引きたっぷりで観れば観るほど味わい深いし・・・って気分だったのですが・・・

あひゃ〜〜〜!『出会った日からずっと、君が好きだった。』あんなサブタイトルつけるから、こんなセリフを言わせるはめになるのよ!!って思ったわ。
でもって、梯二郎が百子になぜ惹かれるのか分からないって意見がちょこちょこ目や耳に入ってきてたけど、
そういうのってプロデューサーさんとかも意識してか(?)、
なので子供の頃二人はちょっとした(百子が覚えていない程度の)幼なじみなのか?・・梯二郎は何らかの感情をもって百子を眺めていた。
目の前に飛び出してきた女には、百子の面影が残っていたとみるのが自然。
さらに、過去の自分を見るような彼女の言動。・・・そういう設定にしたんじゃないのかと思いました。
でもこれは勝手な想像だから、最初っからあった設定だったらゴメンナサイって話ですけど。。。

これまでUKIUKIは世間知らずだったのかもしれないけど、連ドラの初めから終わりまでの展開は、撮影に入る前に出来上がってると思ってたんですよ。
たしか「〜くず」の時(?)に、脚本がだいぶ先まで出来上がってるのは珍しいって話が出ていたと思うのですが、
まっあれは一話完結のようなお話ですからそうなのか〜って感じで気にも留めず、でも「孤独〜」で はっきり・・・
O.Aしながら続く展開を議論してるって話やら、最終話の撮影に入っても、まだ決定稿が出来てないなんて、そんなものなのか〜!って驚きました。

展開が流動的だというのが分かって思うのに、・・・途中まで展開してきた続きが変更になったり新しい出来事が加わるのはともかく、
過去がこうだったという設定が後付けで加わるのはどうなのかしら。。。
心を込めて観ている方としては、自分の気持ち的に 今までのあれこれは何だったんだ〜?って振り返り、
違った観点で観て味わいが深まる場合もあるかもしれないけど、
どうしても そしたらなぜ??って納得できないシーンや展開には妥協しなきゃいけないことになる。
だいいち、過去そのシーンを演じていた俳優さんにその設定が心にあったかどうかで、表面的には目に見えて違わなくても・・・。
そんな作品の作り方、ずるいよ〜〜〜★って思ってしまいました。

・・・・・
気を取り直して・・・
8話にして京子の口から『あの人は、そんなに甘くはないと思います。』って言葉を聞いたときにはビクッ!としました。そして次回予告がかなりショック!!
6話で寿都子が『千種は恐ろしい人よ。お金のためなら、どんな手を使ってでも、甘〜い顔をして女という女を利用する。』って言ってたけど、
今回 梯二郎はNY行きの目的を隠すために京子の家族事情を利用したとも・・・。
それを京子は敏感に感じ取ったのかな。でも、京子に手術の話をしていた梯二郎は、穏やかな表情だったな〜。。。

回を重ねるごとに、梯二郎のあくどさや冷たさが描かれてきて、厳しいお顔ももうフツウに馴染んでしまったとはいえ、
そんな梯二郎にドッキドキ☆感をたっぷり楽しんでいるのですが、しかし最終的に梯二郎はどういう人物として描き終えられるのでしょう。
ここにきて、どうしようもなく卑劣で救いようのない悪い奴ってのも おもしろいんじゃない!?
俳優 伊藤英明的にはアリかも・・・な〜んて思ったりするのですが、
なにせタイトルバックで振り向く”素の梯二郎”が それを邪魔するんですよ♪(笑)

それはともかく、梯二郎の結末は、
できれば誰かと寄り添って愛を共有し孤独から解放されるような救いのあるものであって欲しいと ずっと思っていたのですが、
なんだかね〜・・・取って付けたようなハッピーエンドより、孤独なままどこかに行っちゃう方がいいかなって。。。あらら・・・原作のままダ〜! ショボショボ★
っで、しつこく言うと(笑)、そこで全く別の幸せを見つけるってのをチラッと感じさせてくれるよな。。。
間違っても、けっして命を絶つようなことはしないんですよ(爆)

・・・・・
最終回は、寿都子がキーパーソンだって、「TVnavi」に書いてあって、それを言っちゃうのかい!?って思いましたが・・・。
寿都子にしたって どういう立場に出るのか!?で、全く違った状況に入っていきますよね。
UKIUKI的にも、ストーリー作ってみたりしてるんだけど・・一応ね・・・でも迷うのよ〜、自分の人間性が鏡に映るようで(爆)

怒濤のように心掻き乱されつつここまで観てきてあと3話、
これから先まだどうとでも転がっていきそうで、こうだろかああだろかと何やかや言いつつ、
結局 すべて受け入れますから〜〜〜って気分で楽しまなきゃ勿体ない!!って気もしています。



◆第9話 「告白!陰謀と転落」(2007.6.7 O.A)を観て・・・

 何気なく新聞(8日)を眺めたら、まず見出しのところにあった”傘下”という文字が目に入り、お馴染みのTV会社の話らしい・・・それで内容を読んでみると、”吸収合併”とか”**法改正案の国会での成立を・・・”とか”外資系ファンドなどからの買収防衛策とする思惑”という文字が次々飛び込んでくる。なんだかドキドキしてきて、このドラマの世界は けっして絵空事ではないんだ〜って思って、鳥肌が立ってきました。

 今回は、東野会長が倒れたことが公になる前に ”もしも”の後を見越して 動き出す梯二郎と、会長周辺の者たち、カジノ事業関係者らの思惑がぶつかり合って、急激な展開が観られました。ただ、千種インターナショナルが東野恒産を吸収合併する方向で動き出したのにあたり、百子が障害になるという強引な話の展開には参りました。いくら他に相談する人がいないからって、いきなり隆子が百子のことをあんなに信頼するなんて・・・。
 それはともかく、そこに梯二郎と百子の”過去の因縁”がスキャンダルとして浮上しつつあるという状況。それとは別に 梯二郎とそのことを知った百子の二人にとっては、それがきっかけで それぞれの想いが語られていくという展開。それについてUKIUKIはもう、あれこれ言い出したらキリが無い、言っても仕方がないと開き直って 流れに任せよう〜って気分なのです。まあ、それはそうなんですが、・・・なのにやっぱり、また繰り返しになりそうだけど・・・


 梯二郎の百子への”愛”には、前にも書いたけどやっぱりちゃんと筋が通っていたと思います。あの日出会った時に『おもしろいと思ったんだ。・・・』なんて言っちゃうから誤解されるけど、『もてあそんだわけでも、利用したつもりもない』っていうのは、今までの梯二郎を振り返ったら分かることです。梯二郎はいつだって、百子の気持ちを大事にしてきたし百子を見捨てなかったじゃない。。。お金を貸してと何度も要求しておいて、その度に貸してくれて、おまけに助言を拒否してもやりたいようにさせてくれた梯二郎に、「どうして私にお金を貸そうと思ったの?!」など何かと文句を言う百子はどうなんでしょう。。。

 今までだって今回も、百子は自分の気持ちや都合だけが大切で、梯二郎を思いやる気持ちは感じられません。”梯二郎と同じ道を歩かない”というのは正しい人生の選択かもしれないけど、梯二郎の人生への思いやりは全くありません。それなのに、百子が梯二郎に認められたのが嬉しかったと言い、「・・・私は、あなたの気持ちを愛だと信じたの。」と言うのは、UKIUKIには 梯二郎の愛の形を百子のセリフで視聴者に説明したように聞こえるだけで、振り返っても、彼女が心の奥に梯二郎を想う気持ちを持ってたにしても、百子が梯二郎の愛をそんなふうに感じていたとか信じていたとは思えない。というか、そう描かれてはこなかった。そんなふうに愛を感じていたら、これまでの態度も、そして今だって「千種梯二郎はただ私を利用してただけだった」と言い切るのは、いったいどう利用されたというのか あまりに不自然です。だって、百子は信子や二郎やそれに美香にだって、温かく気持ちを通わせたり思いやりを持てたりするのだから、愛を信じてきた相手に対してなら もっと相手への思いやりのある違った感情が生まれると思うのです。

 でもまあ、もともと梯二郎と百子にイメージしていたラブストーリーは、お互い愛を感じつつも”甘えやワガママではなく”歯車が咬み合わないのを 百子が悲しいほどの”したたかさ”で無理やり回して外れていくという切ないラブストーリー・・・というかヒューマンドラマ。。。ん〜〜〜・・上手く言えてないんだけど・・・。だから百子に直接的な優しさを求めるわけではないけれど・・・。それに、だから百子にしても梯二郎にしても、言葉に出してストレートに愛の告白はいかがなものかと、つい思ってしまうのです。

 今までずっと、そのときの気持ちや都合で態度の変わる百子の描き方の、その場限りのようなところが不満だったけど、まあそれもそういう人物なんだと思って流れに任せて観ていこうと思いますが、ひとつだけ心に引っかかり見届けたいと思っていることがあります。それは、百子が「私はあなたのお金を 白いお金にしてみせる!」(6話)と言ったこと。たとえ白いお金に出来なくてもそれはそれでいいけど、ほったらかしにして物語が終わるようなら、百子の描き方(脚本)は やはりその場限りを集めたものだったとUKIUKIは捉えます。さあ、どうなることか。。。

 好きになってはいけないようなヤバイ人物でありながら そんな梯二郎を演じきっている伊藤英明に痺れて キャラクターとしては大好きな梯二郎がここにいて、内容的にも緊張感のある人間関係が繰り広げられるなかで心の奥を探り合ったり深い思いを感じたりというもので 大好きな作品なのに、・・・考えてみたら、ここ何回か UKIUKIは、このサイト中でいちばん否定的な感想を書き連ねているような気がします。悲しいけど・・・これは、心を込めて観ているUKIUKIが、誠意を込めて書いている・・・そういうつもりなんですけど。。。

 それにしても、『出会った日からずっと、君が好きだった。』と梯二郎が口に出して言ってしまったことで、もしそれが何の裏もない本心ならば・・そう見えるのですが・・言葉が心の中に入ってくるのを抵抗することなどできないような梯二郎のあの瞳、あの表情ですもの、・・・他の女性と寄り添いにくくなったようで 物語の結末の選択肢がかなり少なくなったような気がします。だけどそれより、たとえそれが本当の気持ちだとしても、あえて口にまで出したのは、百子に協力をさせるため・・・な〜んて梯二郎だったらやりかねない! 初めて百子を利用するつもりなのか! っていうのは考えすぎ?? UKIUKIはむしろそうであって欲しいと思うのです。


 話を戻します・・・
 いよいよ 一刻を争う緊急事態に対応すべく、しかもこれがチャンスだと ”がむしゃらに” そして ”人生を賭けて” 勝負に出る梯二郎。冷酷冷静に振る舞う梯二郎には、これまで以上に強引で あくどさが増しドッキドキ☆ でも百子の前では、今までになく必死な様子まで見せました。

 梯二郎が東野会長の異変に気づいたものの確かな確認がとれず、そうそう初めに氷室にはシラを切られるのですが、電話の向こうの氷室が会長の椅子にふんぞり返って座ってるのが こう言っちゃなんですがなんだか可愛げで可笑しかった〜、っで いきなり『東野会長が倒れたそうだな。』と高木にふっかけると、「なぜご存じで・・」と乗っかっちゃって 高木はまだまだですね〜・・・『おまえ 今どこにいる。今すぐ会社に来い。いいな!』 貫禄やわ梯二郎・・ク〜〜〜ル☆で かっこいい〜!! 高木が東野会長の所に出入りするのを黙認していたのも、何かの役に立つと踏んでいたのでしょう。高木としては、東野がこうなっては梯二郎の元に戻るしかないでしょう。「はい!」はその理解があったと思います。だから、東野が脳梗塞であるとか病状その他 詳しく伝わったのでしょうね。
 そこで、海江田、大垣、大垣夫人を呼び出した梯二郎が、 『・・・隆子さんさえ説得できれば、東野恒産の数千億の資産は思いのままに出来るチャンスです! 私に、お任せください、幹事長。』 と凄い自信!!
 東野の屋敷に出かけては、隆子への説得は大垣夫人に任せるものの、ここでも自信たっぷりの態度!!隆子の心の内を読んで有無を言わせず切り上げるタイミングが絶妙!!
 さらに氷室をオフィスに呼びつけて 『東野恒産の資産は、全てカジノ事業のファンドに取り入れます。外資に対抗する防衛策のために。』と ”通告”する強引さ!! 東野恒産はウチの傘下にして氷室には社長のポストを・・だから『私と一緒に頑張りましょう。』とは、優位な立場を示すんですね。 しかし、そのためには隆子から氷室への全権委任を取り付けなければならないわけで、ところが隆子は今 氷室ではなく百子を頼りにしているというのです。
 そして総裁選に向けて海江田幹事長へのシラーズグループ名義にした献金やら、大垣や支援議員らも含めてへの賄賂も 忘れません!
 以上のように、今回は強気で自信たっぷりの梯二郎がいっぱいで、人生を賭けた勝負に挑む男のギラギラとした姿を見せてくれました☆ それは本気で、真剣で、何を犠牲にしてでも、どんな手を使っても・・・という硬くて強い思いを感じると同時に、ギリギリのところで勝負をしている危なっかしさを隠しているようにも感じられました。
 そこで、梯二郎は百子を訪ねて協力を求めます。『千種インターナショナルは、東野恒産を吸収合併する。・・・東野恒産を守るために一刻を争う。それには、代表取締役の隆子さんの同意が必要なんだ。隆子さんには氷室へ、代表権委譲の委任状を書いてもらいたいと思っている。』『・・・隆子さんを説得してほしい。君の力がどうしても必要なんだ。・・・』でも、百子に「・・・私はあなたと同じ道を歩かない。そう決めたの。」と拒否をされたうえに、頭を下げて頼んでも 「そうやって、誰にでも頭を下げるのね。これはゲームなの? それとも本気?」って、彼はいつだって本気なのに・・・。それで、梯二郎は切々と訴えます。彼の真剣で必死な姿や表情には胸が痛む思いがするのに、そんな彼に同情したりしないのは、百子らしいといえばそうなんですが・・・。それでついに このセリフ『俺が賭けたのは金なんかじゃない! 俺は、人生を賭けたんだ!! 俺も君も、同じ思いを抱えてる。出会った日からずっと、君もそう思ってたって、俺も同じなんだ。君に出会って分かったんだ。泥水の中からはい上がって、俺が見たかったのは、俺たち二人の希望なんだって。出会った日からずっと、君が好きだった。』 愛の告白に感動!!なのか〜・・・梯二郎の表情には心をギュウ〜ッと掴まれてしまいますが、セリフにはどうもしっくりこなくて、今まで決して口にしなかった”本心”まで言ってしまうほどの梯二郎の心の内をあれこれ考えてしまうUKIUKIでした。

 戻ります・・・
 ところで、今回 いちばん梯二郎の冷酷さを感じたのが、京子への対応です。『・・・緊急事態なんだぞ、これは』 「咲子が、危篤なんです。」と聞いても 『だから何だ!』 とは・・・★ そして 『君はもう必要ない!』 と言ったときの梯二郎、彼が底知れない暗闇の中から言葉を吐いているようで、伊藤英明 凄い☆って思いました!! ショックなシーンだったけど梯二郎という人物を描く上ではよかったような、鬼のような目で観ているUKIUKI・・・でも、二人はまだ終わってないって気もするんだけどな〜〜〜。ダメかな〜、京子の気持ちがもう・・・。百子に『出会った日から・・・』も言っちゃったしね〜。

 蒔田がオフィスにやってきて、抗議してくれましたね。 『確かに彼女には言い過ぎたかもしれない。中川くんを辞めさせるつもりはありませんよ。しかし・・・』 梯二郎は今、何を犠牲にしてでも賭けに勝とうとしているんです!!
 また、梯二郎と百子の因縁記事が出そうなことについて、『・・・どんな記事かは知らないが、そんな記事が出たって、僕はびくともしませんよ。』まっ、そうでしょうね。「あなたはそうでしょう、百子が傷つく。どうしてそんなことが分からないんですか。あなたがどういうつもりで百子に近づいたかは知らないが、過去のことを面白おかしく書かれでもしたら、あいつはどうなります。中川さんの人生も百子の人生も、狂わせたのはあなたです。・・・経営者である前に、あなたは一人の人間なのではないですか。」”百子が傷つく”とか”中川さんの人生を狂わせた”とか”経営者である前に、あなたは一人の人間なのではないですか。”という指摘など、大体はその通りかもしれないけど、でも・・・近づいてきたのは百子の方からでもあり、百子の人生が狂ったとしたらそれは彼女の望む通りにやってきたのだから自業自得だし、もっと言えば、百子が梯二郎の人生を狂わせたのだと、UKIUKIは思っています。
 それはそうと このスキャンダル記事を持ち込まれた寿都子はもう、出るとこに出ればいい・・と梯二郎を庇う気も無くなったようで、大垣夫人がなんとかすると宥めていました。ラストに寿都子がキーパーソンになるというのですから(貴島Pさん「TVnavi」)、今後の彼女の態度に注目です!

 そして次のシーン、ねっ・・いつだって梯二郎の方から、気持ちを伝えに来るんですよ。っで、あのセリフ 「私嬉しかった。あなたが私のこと信じてくれたと思ったから。私は、生まれて初めて人に認めてもらったた思った。東野さんや、あなたの周りの人たちがなんと言おうと、あなたが私のことを認めてくれたって。私あなたに認められたかった。それだけじゃない。叔父への復讐が何の意味もないって知ったとき、あなたは私の側にいてくれた。私は、あなたの気持ちを愛だと信じたの。でも、もういい。あなたがゲームだって言うなら(←言ってないけど・・)、それでもいいわ。」 『それは、誤解なんだ。俺は君をもてあそんだわけでも、利用したつもりもない。ここへ来たのも、・・俺の本当の気持ちを聞いて欲しいんだ。』梯二郎は百子の話をちゃんと聞くけど、百子は聞こうとしないんですよね。 (梯二郎が百子に協力を求めに来たシーンはこれより後でした)

 今回、百子と信子のシーンはあったかかったですね。信子はやっぱり百子への友情も夢に対しても純粋で、これからも百子を支えてくれようとするし、また一から始めて夢を叶えようって気持ちにさせてくれます。
 信子が美香に「一緒に夢を見られるっていいもんだよ。」って言ってたのが素敵でした。美香が、信子の書いたデザイン画を見て「悪くない、これ。」って言ったら「ありがとう」って返してもらって、信子の純粋な気持ちを感じてか ふと笑みが浮かんだ美香の表情が良かったわ。そんな信子と美香に車が・・・★
 信子の存在があって、百子は「あなたと同じ道を歩かない。」と決断することができたような気がするのですが、信子の不幸の後、百子はどんな道を行くのでしょう。。。



◆第10話 「引き裂かれる愛」(2007.6.14 O.A)を観て・・・

 いきなりですが、今回のラストはインパクトがありました。百子に協力を断られた梯二郎が氷室をオフィスに呼び出して、東野恒産の合併のため 早急に隆子に了承を取らなければならない話を詰めようとしていました。氷室が「委任状でしょ。判をつかせてみせますよ。彼女を犯してでもね。」と言ったときの 梯二郎の反応が 何げに嬉しかった♪ 彼は次々女に手を出してきたけど、このような切羽詰まった状況でどんな手を使ってでも・・・というときでも、女を犯すことまではしないんだわ。あっそうか・・・甘〜い顔をして利用するんだった!? 百子以外はね。。。
 あっインパクトだった・・・そうこうしているとき、なんと 東野会長が二人の目の前に現れました! 東野が意識を取り戻したのは、ここまでのシーンで 百子の様子から分かっていたけど、車いすに座れるほど回復していたなんて。もちろん二人は、東野の意識が戻ったことを知らなかったわけで、・・・東野会長、やつれてても凄味があって怖かった〜〜〜!! 東野が現れたときの 梯二郎の表情が これまた素晴らしかった〜〜〜☆ UKIUKIとしては、伊藤英明の何気なく絶品の演技を観たぁ〜っ!!!って瞬間でした。次回予告では、まだ最後の懇願や悪あがきをするようですが、梯二郎は 東野を見たあの瞬間に心の奥では賭けの終わりを悟ったような気がしました。。。それに続けて 咲子ちゃんが遊んでいるゲームの画面に ”GAME OVER”というのを暗示的に出しましたが、これって俳優 伊藤英明さんに、もちろん笹野高史さんにだって 失礼やわ★って思いました。あんなの出さなくても、その前のシーンで解ります。

 ところで伊藤英明って、その時々で目が違うんですよ。目もそうなんだけど、なんていうか 瞳からして違う! 瞳に表情がある☆っていうのが 凄いな〜!!と改めて思いながら、魅せられています。
 ということで今回も UKIUKIの心に残る梯二郎がいっぱいで、 たとえば宮田に「あなたはもう、破滅を免れない。The END です。」と言われても、『まだ終わってない! 僕は諦めませんよ。』という時の梯二郎が好き☆ ”何か大きな力”とは・・・?
 梯二郎がどこまでも勝負を諦めないで、強気と冷たさを自分自身にも向けてプライドを捨ててでも乗り切ろうとしている姿には、彼の強さと共に 苛立ちと我慢と苦悩が満ちていて、それでもふと優しさが垣間見られるところなんかが、その優しさで人と心を通わせることもできずに ますます彼を孤独にさせていくものだから、よけいに彼を苦しめているもののようで、・・・とにかく今回の梯二郎は痛々しくて、それがまたUKIUKIの心を掴むのです。

 海江田や大垣に平伏す姿っていうか 這いつくばって謝罪をしているときのあの自分を卑下した必死な瞳☆ あれをカッコつけないで演じきる伊藤さんに見とれてしまいます。でもそれって梯二郎にしてみれば、ある意味 海江田や大垣に対して意識してそうしているって部分もあると思うのです。そうではなくて、それ以上に屈辱的だったのが 宴会の席で踊らされて遊ばれるところで、あれはもう観ているのが辛いです。そしてその後のシャワーシーンがねぇ〜、そんなことをしてきた服のまま 堪らない気持ちを流し落とそうとするようにシャワーを浴びて 崩れ落ちていく姿に、もう観てて苦しくなって泣けてきちゃいました。 彼はあの後 シャワーの音でかき消すようにして、咽び泣いていたのではないでしょうか。そして 何時間か経って、まだあの濡れ髪でしょう。まともに体や髪を拭くこともせずに黒のバスローブを羽織って、放心状態で微睡んでいたのではないでしょうか。あの濡れ髪は、きっと冷たく冷えきっていたことでしょう。そして あのファックスで、闘いに引き戻された。。。

 京子が辞表を出しに来ました。咲子ちゃんに誕生日のプレゼントを用意していたの捨てちゃったり、京子を無理に引き留めなかったのは、何の役にも立たないからと 冷たく排除したみたいだけど、そうでもないような・・・、こんな自分から去っていくのを止めないという、なんだかそれが梯二郎の優しさなんだって気がしました。
 また、結果的に利用することになったけど 前の手術のことも、今回のプレゼントを用意してたことも、なんか”素”の梯二郎がしていたことかもって希望的に想像しては、それなのに今の彼は、素の感情を押し殺して 自らそれを利用してでも無駄にしてでも前に進まざるを得ないという、そんな彼の生き方が悲しいです。
 ところが あらら〜〜〜 公式サイトの”現場ノート”には、あのプレゼントは京子が梯二郎の誕生日のために用意したものって書いてありました。でもあれって・・・”現場ノート”書いた人の勘違いではないかしら!? 梯二郎の誕生日って伏線 どこにも無かったし、視聴者があれを観て あっ梯二郎への誕生日プレゼントね な〜んて思えないじゃない!? それに京子はもう出社してなかったんだし、梯二郎と決別しなければって思っていたのだから、ずっと前から入れてあったのも変だし 何時入れることができたのかという以上に、プレゼントを用意することが不自然です。それより梯二郎のセリフの流れからすると、京子の妹へのプレゼントって気がしますもの。と、一応 抵抗しておきます。でもそれって こんな切羽詰まった状況で梯二郎らしくないかな〜。。。でも”素”の梯二郎だったら ありえるよね〜。。。でも今の彼に時間的・精神的余裕があるのか〜? まっいいか。。。
↑↑↑後日、”現場ノート”のその部分は、書き替えられていました。
 それより、京子の涙には いっつも つられて泣いちゃいます。彼女には、決別を決意した今も 梯二郎を想う気持ちは すごくあるんだと思います。

 そういえば今回梯二郎は、百子にも寿都子にも京子にも決別宣言をされたことになるんですね。
 寿都子と大垣夫人がオフィスにやって来て、百子との因縁記事についてとやかく言われてるとき アップになった梯二郎のちょっと拗ねたような表情が 何げに可愛いなぁ〜♪ でも、もう一枚の記事が出てきて 表情が変わりますね! 寿都子とのやり取りは、「あなた〜、あなたが一人で勝手に破滅するのはかまわないんだけど、だったらその前に私と別れてからにしてくれない。」『俺から逃げ出す気か。』「逃げ出すんじゃないわ。見捨てるのよ。」って かなりな言葉だけど、でも気持ちがぶつかり合うって感じでもなく、一人部屋に残った寿都子の気持ちが 今イチ掴めない。この先どうなるのか・・・。
 最終回での京子と寿都子が気になります。

 百子については、今回は時間をかけていろんな人との関わりや いろんな思いを見せていたと思います。信子のいなくなった後どう生きていこうとするか、二郎との関係、隆子からの信頼に応えて、そして梯二郎への気持ち・・・以前 俳優さんのインタビューで話してみえたように 百子はピュアなんだって、またいい人なんだって描こうとしているしているようでもありました。
 でも百子はやはり そういう人物像だと違和感があります。また、やはりセリフや言い回しの気になるところもありました。たとえば梯二郎に言った 「私はあなたのことが、もう信じることはできない。」というセリフ、どうして百子は彼にそこまで不信感を持つのか いろいろ考えてみるのですが、納得できるものが見つかりません。あとは・・・もういいです。
 百子のセリフについては つい書いてしまうものの、演技については 以前少し書いただけで控えめにしていましたが、やはりもう語るまい!って心境です。誰かが一人で勝手に脚本を書いているふうでもないし、俳優さんが勝手に演じているのでもないでしょうから、特定の誰かだけが気に入らないとか そういうつもりはないのですが、公式サイトでプロデューサーさんのお話 読んでたら、「俳優さんを守れなかった」という意味のことが書かれてて、その対極には”攻撃”があるってことでしょうし、どこでどんな話が出ていたことに対しての言葉か分からないのですが、直接ここで書いてることに向けて言っているのではなくても、残念な気持ちで書いている”感想”が ”攻撃”という感覚で受け止められるかもしれないのかな〜なんて考えたら 正直ガッカリ・・悲しいですもの。でももし・・・「俳優さんを守れなかった」というのが、”俳優さんと一緒になってちゃんとした百子像を描けなかった”という意味なら、これからのお仕事を応援したい気持ちです。

 百子に「もう信じることはできない。」とまで言われ、それでも梯二郎は、百子のことを利用するというよりは やっぱり頼み込む感じだったでしょうか。『・・・彼女を説得できなければ、俺はおしまいなんだ。頼む、一度でいい、俺を助けてくれ、頼む!』 海江田や大垣に対して頭を下げるときと違い、これはやっぱり彼の本心だと思いました。それでも拒否されて、『 ・・・わかった 』っていうのが、梯二郎らしいと思いました。百子が 隆子を説得することで梯二郎を助けることが出来ないのは、このときもう東野が意識を戻していたことを考えればそうなんだけど、こんなふうに頼まれて もっと他に言いようがなかったのか、たった一度・・・少しでも梯二郎を助けたいって気持ちは全く感じられませんでした。

 踏みしめる度にゴロゴロと小石を蹴落として登ってきた岩山の、もうすぐ頂上って所まで辿り着いたものの、よろけてズルズルと滑り落ち始める。踏みとどまろうとして ゴツゴツと出っ張った岩を掴もうとするけど、次々と手が滑って・・・、傷だらけになりながら でもまだ諦めるわけにはいかないと頑張っている。というのが、今回の梯二郎のイメージでした。次回(最終回)で彼は、一気に転げ落ちていくのでしょうね。そんな梯二郎を、堪能したいと思います。彼が落ちた所にあるのは、・・・孤独なのか?・・・孤独からの解放なのか?



◆第11話 最終回 「さらば愛しき人」(2007.6.21 O.A)を観て・・・

 前回に続くオープニングシーン、梯二郎の土下座はもう見慣れた感もあったけど、東野会長への最後のそれは なり振り構わぬ哀願という感じで、これまでとは異質な悲壮感に満ちていて、なんていうか堪らない気持ちを持ちつつ見とれてしまいました。往生際が悪いと言えばそうなんだけど、出来ることは何だってしてここまで のし上がってきた梯二郎が、賭けの終わりを悟りつつも とことんがむしゃらに最後まで諦めてはいけないと自分に鞭打ってる姿だと受け止められるのは、これまで築きあげてきた梯二郎像があるから。実際、最後の あがきではありましたが、裏ではちゃんとアジア系企業にコンタクトを取っていました。『俺は 奴ら(東野ら)の操り人形じゃない!! 俺はまだ、ここで終わるわけにはいかない!』と言うところ、そして頭を抱える梯二郎が お気に入りです。

 京子が、あまりにふつうに戻ってきたのは どうかと思ったけど、彼女は最後のけじめをつけに来たのだと思います。一緒に夢を追うことは終わりにしたけど、今 自分が梯二郎にしてあげられることだけは・・・と。彼女こそ、ほんとうに梯二郎のビジネスパートナーだったというのが、これまで以上に今回よく分かりました。かっこよかった!! そして ほんとうに梯二郎のことを理解し、想っていたことも。。。ただ、それでも 梯二郎が抱いている”孤独”の部分に入り込むことはできない、入れてくれないんだと感じて、彼女は彼の元を去ることを決意したのだと思います。梯二郎はそれを、百子に求めた。応えてくれないのに。。。
 梯二郎が京子の退職金に、”ただの金”というのではなく 京子と咲子ちゃんのこれからの人生への心遣いという”気持ち”を込めたのは嬉しかったです。梯二郎にとっても、素の部分での彼女への想いは少なからずあったのだと思います。そして、”孤独”の部分に彼女を引き込まなかったのは、それを共有できなかったというのもあるでしょうが、それが彼女への愛情でもあったような気もします。百子はすっかり忘れてしまってるけど、梯二郎は、無意識のうちにでも このお金だけは”白い金”として京子に生かしてもらうことを望んだ。でも、『それが、君に対する ”最後の” 頼みだ。』っていうの、UKIUKIは悲しかったけど。。。
 京子が梯二郎の気持ちを素直に受け取り、そして、夢の終わりをきちんと整えたところに、梯二郎への愛情を感じました。あえて冷静に「分かりました。社長、明日の会見は何時にしますか。」と言う京子に、梯二郎の『 ありがとう 』が、解り合えてるのを表していたと思います。そして「場所は、17階の会議室でよろしいでしょうか。」『あぁ』ここまでの事務的なやり取りに込められた想いを感じて、今 思い出すだけでも・・涙が溢れてきました。梯二郎がこれまでの人生を懸けて築きあげてきた全てを失うとき、いちばん辛い最後の瞬間を 共に迎えてくれる京子がいて良かった♪ どうしよう・・涙が止まらない。。。

 梯二郎夫妻は、こうなっては離婚しかないでしょうね。寿都子名義の資産もどれだけかはあったでしょうから、守れるものは守らないと。寿都子の方から手切れ金を渡すという形での離婚にしたのは、彼女の最後の愛情ですね。「手切れ金よ。・・・そのお金で、あなたと別れてあげる。」『助かるよ。』そして最後は「じゃあ・・」 『・・じゃあ』 と言って別れました。かつて心を通わせたであろう二人の別れに、憎しみのようなものが見られなかったのがかえって切なかったです。この手切れ金が、何もかも無くした梯二郎の再出発の元手(事務所を借りたりとか・・)になったのだと想像しています。彼女もまた、梯二郎の The END に 出来るかぎりの救いは差し出したのだと思います。

 東野が梯二郎を許さないのは、仕方ないでしょうね。梯二郎と手を組んだ氷室も切られ、百子と高木を取り入れた。高木は理解も出来るけど、すんなり取り入った百子がね〜。いえ、百子はそういう人物なんですよ。それでいいと思います。それなのに、純粋で心の綺麗な女性のように描こうとするからいけないんです。
 百子が大垣を国営側に動かすために、梯二郎を捨て駒にすることも厭わなかったのは、百子らしいと思いました。そうやって、のし上がっていく女性なのです。でも、最初に百子の望むようにそういうステージに押し上げてくれた梯二郎の”気持ち”を 心の奥では忘れることなく、そんな梯二郎に抱いた想いと葛藤しながら前に進んでいく・・・という女性であってほしかったけど、そうではなかったです。終盤になってから それらしきことを話してたことがあったけど、そこに至るまでにチラッとでも梯二郎の”気持ち”を受け止めたり思い遣ったりしているように描かれてこなかったのだから、自分のための言葉でしかありません。そして今回だって、東野にやってはいけないことをしたとか 東野は梯二郎の夢を叶えようとしていたのにどうして裏切るのかと責めるばかりで、それだって百子と手を切らずに援助していける方法を探ってそうしたという梯二郎の”気持ち”は 全く感じてないし、梯二郎は百子の夢を叶えようとしていたのに百子は裏切ったのでしょ。
 それにしても東野の駒になって動いている百子は、結局梯二郎と同じ道を歩いているのです。それどころか、立派なことや きれい事をたくさん喋っていたけど、言えば言うほど何もかも百子自身と矛盾します★ 何でも都合良く解釈するUKIUKIでも、彼女は無理です。百子の梯二郎への愛は、どうしても口先だけにしか感じられません。だから、海江田がやって来なくて賭けの終わりが決定的になったときの梯二郎と百子のシーンで、梯二郎の言葉はズキズキ心に響くけど、百子の言葉はUKIUKIには全然響いてきませんでした。それでも梯二郎はその言葉を受け入れたようですが・・・。 そして、梯二郎の百子への 裏切られても変わらない想いというのは、孤独の共有からきている愛だと思います。だって彼は、ずっと変わらず百子の気持ちを大切にしてきましたもの。。。もうそろそろ、目を覚ましてほしいけど。。。

 何やかや観ながら、UKIUKIの心の中心は ただもう梯二郎を見つめていました。
 梯二郎の落ちざまは、見応えありました。最後まで あらゆる手を尽くす姿は かっこよかった☆ でも結局、東野や百子はいうまでもなく大垣や海江田にも裏切られ 切り捨てられて、500億の負債を抱えて会社は事実上破産をし、梯二郎は貧乏人に戻ってしまった。孤独の賭けは終わったのです。”ゲーム”という言葉は、なんか違うとUKIUKIは思っています。
 海江田の裏切りを知って 百子と語り合った梯二郎とは違い、その後 一人埋め立て地に立ち寄った彼のなんとなく吹っ切れたような、全てを受け入れたような、それでいて なんとも穏やかな表情が堪らなく寂しげで・・・。そしてオフィスに戻って、京子と共にけじめの時を迎えるのでした。
 一年後のシーンがあるのは予想外でしたが、そうか・・後かたづけもいろいろあって、梯二郎はその間に それらにきちんとメドをつけたんですね。運転手付きの車ではなく 汗を拭きつつ街を歩く梯二郎が、カジノ事業のその後のニュースを目にする。もう大丈夫なのね、吹っ切れた様子です♪
 ふと立ち寄った かつてのバーで オーナーになっていた百子に出会っても、怒りをぶつけたり 文句を言うでもなく、穏やかに落ち着いて淡々と・・・ ちゃんと話をしていました。『人と人を繋いでるのは、金でも欲望でもない。俺は、今までずっと たくさんの人を傷つけてきた。だからこそ、歩き続けなきゃならない。やりつづけなきゃならないって思うんだ。』という言葉を聞いて、梯二郎は たぶん誰を恨むというのではなく 本来の自分らしく人生を歩き始めたようで、静かに感動を感じました。もう百子なんて いらないのに 『君に相応しい対等な男になって、いつか君を迎えにくるよ。』と、最後まで、梯二郎には筋を通しきってくれた物語でした。
 小さな事務所を借りて、郵便受けに名前を入れて、街でお弁当を買う梯二郎。。。やわらかくて いい表情やわ〜♪

 ラストに梯二郎が何者かに刺されて倒れるシーン。その瞬間、これは必要なのか!??と思いました。でも、何でもいいように解釈してしまうのがUKIUKI流です。あれは、屈折した復讐心に捕らわれた氷室が させたものでしょう。あれでケリをつけて、復讐の連鎖を終わらせたシーンだということにしておきます。
 痛すぎて痛さが分からなくなるのってありますよね。そして 意識が朦朧としていく。倒れている梯二郎の表情が、観終わった後もずっと心を支配しています。あれも梯二郎の 素の表情ですよね。こう言っては何ですが、とっても素敵でした♪ 最後の最後にダメ押しで、伊藤英明 凄い☆と思わせてくれました!!!

 こういう想像をさせてください。あの後 命を取り留めた梯二郎は、ほんとうに一から人生を再出発させるのです。このまま彼が孤独を抱いたまま死んでしまうことを想定して この結末を作ったのだとしたら、安易な結末に逃げ込んだのだと思います。自殺させるのと たいして変わらない。彼はこれまで散々いろんな人を傷つけてきたから、死をもって償わせなければならないのでしょうか。『だからこそ、歩き続けなきゃならない。やりつづけなきゃならないって思うんだ。』と言った梯二郎には、そうさせなきゃ。
 『君(百子)に相応しい人間になって・・・』と彼は言いましたが、UKIUKIは、梯二郎に相応しい女性が現れることを期待したいです。自らを復讐から解放して、孤独のカケラを手放したら、百子でなくてもいいはずです。全く新しく出会う女性でもいいけど、UKIUKIとしては、新しい人生を歩き始めた梯二郎のところに、咲子ちゃんの心臓手術を成功させて帰国した 京子が戻ってきてほしい、というか梯二郎が彼女を求めてほしい、ビジネスパートナーとしてだけでなく 人生のパートナーとして・・・。

 梯二郎には、初めからすっかり嵌り込み、最後まで裏切られることなく彼の人生や想いを見つめることができました。あくどい姿も冷たい姿も また惨めな姿でさえも UKIUKIにとっては魅力的で、もちろん かっこいい姿も大好き、そして垣間見られる”素”の表情があってこそ、彼の心の奥の複雑な想いを想像させてくれました。UKIUKIは、梯二郎という人物を生き抜いてくださった俳優 伊藤英明に感動しました☆ 心から 感謝したいです♪ そしてこれからも、シリアスな大人の男を演じる伊藤英明さんを いっぱい観たいと思っています。

 以上、勝手な想像も思いつくままに書いてきましたので、間違った解釈もあるかと思いますが、そんな部分については どうかサラッと流してやってください。