ボーイハント <TV> (1998)


 片瀬りり(観月ありさ)と星野慶(いしだ壱成)は一緒に住むことになって、想いが通じ合わないような見た目ギクシャクした感じなんだけどお互い想い合ってるようで、以前慶と付き合っていた中田千里(瀬戸朝香)はりりと親友なんだけど本当はまだ慶のことが好きという気持ちも残っている。彼らを中心に周りの友人たちも交えて、それぞれの恋愛と友情が絡み合って織りなされる群像劇だと思います。
 ”あの時思っていたのはただひとつ、「21の夏をかけがえのない夏にしたい。かけがえのない夏休みにしたい。」ってことだけ。”という世界の物語でした。

 あの若いテンションに時には笑えてしまうけど、まあいいやーと観てました。「オーバータイム」ぐらいだと共感できる部分もあるんだけど・・・、登場人物の年齢層が若いだけでなく、だいたいが大学生といっても大学生の生活はどこ?って感じで現実感薄いです。あと素人目に見ても、みなさん演技が棒読みっぽいというか初々しいですね。

 伊藤英明はというと、”暗黒舞踊”踊ってるなんて言われてる演劇青年 三宅弘って役柄です。友人らの一人 森井真美子(佐藤仁美)に気に入られて、チケット買ってくれたりするし、とにかく弘に好きになってもらいたいって想われています。短髪アウトドア風の色黒でも線が細そうで度のかかったメガネをかけてる姿はまたこの作品だけって感じで、けっこうお気に入りです。あれっ、これがデビュー作じゃない!?って思えるような、こういっちゃなんだけど幼さを感じてしまうようなたどたどしさがあります。でも「デッサン」のあのロマンチックな雰囲気のなか長髪のシルエットで日本画家の憂いみたいのを感じさせたあの雰囲気や、この作品の前にオンエアされた「 愛、ときどき嘘」での熱演を思い出すと、これは演技なんだ〜と思うんですけど。。。というのも、「僕、女の人と遊園地来るの初めてなんですよ。」(真美子「じゃあいないってことね、恋人は。」) 「いますよ。舞台が僕の恋人です!」なーんて(カワイイ声で)、恋愛に対して晩熟な青年で、周りの登場人物の恋愛願望強そうなテンションについていけてなくって、彼だけきゃぴきゃぴした雰囲気から一人外れているってキャラクターって感じ出てますもの。周りのみんなとちょっと違う雰囲気を放っているのがいいな〜。。。
 そう彼は、目の前の真美子をちゃんと見つめてない。それで「まみのこと愛してる?」「愛のない金銭の受け渡しは援助交際といいます。」と屋祖島エリカ(華原朋美)に言われて、考え込んじゃったわけです。
 そして彼は”芝居”を選ぶのですが・・・。ラスト近くになってやっと、「この前彼女に突き放されてから、なんかこう・・・」って、恋愛感情が芽ばえてきたようです。このメガネ顔がいいな〜。。。
 最終回、真美子に「何かに打ち込んでいる人がいい」と言われ、メガネをはずしてる笑顔の可愛いこと♪