アンダルシア 女神の報復 (2011)


黒田康作:外務省 邦人テロ対策室所属・外交官(織田裕二)
神足誠:インターポール捜査官(伊藤英明)
新藤結花:ビクトル銀行・行員(黒木メイサ)
川島直樹:日本人投資家(谷原章介)
佐伯章悟:フリージャーナリスト(福山雅治)
安達香苗:在バルセロナ日本総領事・外交官(戸田恵梨香)
安藤庸介:外務省 邦人テロ対策室・室長(鹿賀丈史)
村上清十郎:日本国 財務大臣(夏八木勲)

 『アンダルシア』おもしろかったです!! UKIUKIはこの映画に伊藤さんが出演するらしいと知ってから、じゃあ〜と「アマルフィ」観て、OA中だった「外交官 黒田康作」もチェック、結局さかのぼって全話さらりと観ましたよ。先日「アマルフィ ビギンズ」もTVでやってたので観ることができました。っで「アンダルシア」確かに全てにおいて いちばん見応えありました。
 なんたって神足誠には大満足!! また一人、この世に大切な人が生き始めました。黒田や結花や他の登場人物もそれぞれにいい味出てるな〜と思いました。
 スペイン各地やアンドラでのロケ映像も見事ですし、その中で邦画が成立しているって凄いです。それに、アマルフィのときより、登場人物それぞれのドラマがたっぷり描かれていて、人物の絡みやストーリーの展開もおもしろかったです。
 ところで冒頭のシーン、パリの狭い路地にあるお店のシーンね、神足とは関係ないけど、あそこ好きやな〜♪ 狙い通り心掴まれたわって思ってたら、あれスタジオに作ったセットだそうですね?! 美術さんのお仕事って大変でしょうけどおもしろそう!! ジャンゴのときもそう思ったわ〜。。。結花の部屋とか室内シーンや、他いろいろ、スキー場もでしょうし・・・、国内での撮影でしょ、そうと分からないな〜。でもそれで人間ドラマとしては丁寧に撮れたのかな。


 3回目観て、まだいろいろ頭ん中グルグルしてるんですけど、まぁ今思いつくままだけってことで これ書いてます。
 アクションシーンや登場人物が街を走り回るシーンなどとのメリハリもあって、やはり人間ドラマがおもしろいです。
 黒田、神足、結花、それぞれに注目したときのドラマと、彼らの駆け引きで生じるドラマが、日本人投資家殺害事件の決着に向けて展開していく、いい意味で思ったより派手さのないおもしろさがじわじわ〜っとあって、何度も観たくなる作品だと思いました。それというのも、心情的な部分をたっぷり描こうとしているけど それがあからさまでないっていう感じで、微妙なニュアンスや些細な変化からどう感じていくかがおもしろさになっています。でも言い方変えれば 分かりにくいな〜ってところもあって、ここはこうなのか?それとも・・?などと観る度にUKIUKIの気持ちも揺れて、でもだいぶ自分なりの解釈になってきたかな〜、でもまた揺れそうです。


 それにしてもUKIUKIはやはり神足誠に照準を合わせて観ちゃいます。なので以下のCommentも神足照準ってことで。。。
 UKIUKI目線では、まず神足誠は大人な存在感がいいですね。そしてスペイン各地の街や自然の景色の中でも、狭い路地や人々の熱気あふれる中でも、違和感なく存在していてそれがまた かっこいい〜☆ インターポールで部下もいてそれなりに仕事をしている、左遷されたとは言っても やはり彼は優秀なんだろうという存在感で、黒田と対等に向き合って駆け引きするというのも無理のない説得力が神足にはあるし、胸に秘めた思いもあって奥深いその表情がまたかっこいい〜☆

 捜査官モノはUKIUKI子供のときからのツボで映画でもドラマでもいろいろ観てきて、しかもインターポール捜査官は、彼らが中心人物になってるのは観たことがない気がして なんていうか煙たがられる存在に描かれていたりするほどエリート的存在だったし、憧れ的存在なんですよね。ところがこの作品では、神足誠がヒーロー的な描かれ方されてないところがすごく良かったです。

 黒田は人間味出てきたといっても 彼の個人的な部分はあまり描かれてないし、ヒーロー的な存在がまだあるな〜と思いました。結花もまだ謎な部分があって、別の顔を持つに至るまでにその世界でどう認められていったのかとか、目の前の彼女の様子だったり垣間見られる感情をどれだけ信用してよかったのか、計り知れないところがあります。
 それに対して神足誠は、優秀でありながら完璧じゃない人物としての”本物感”にドッキドキ〜☆
 銃撃戦に慣れていなくて、人を撃つことが全然平気じゃないのを観て、けっしてかっこよくないけど、でも逆に平気な人より人として当たり前やんって思って好きやし、神足誠にはリアルな人間味のある存在感があっていいな〜と思いました。この物語にはいろんな伏線があって結末に繋がっていきますが、そんな神足自身も伏線になって、終盤の展開に繋がっていきました。神足が黒田を躊躇しないで撃つなんて・・・ですもんね。
 また、捜査官という立場から離れたパパの顔は全然違ってて、穏やかで優しげでありながら でも息子と上手くコミュニケーションとれない寂しさとか もどかしさがあるし。黒田が言うところの”組織に裏切られた”心の傷を持ちながら、組織の中で元居た場所に戻ろうと焦っている。彼もまた自分のある意味”失敗”で家族を巻き込んだという思いがあるのでしょう。妻の死がどういう経緯だったのかは語られてないけど、せめて息子との日常を取り戻したくて”一刻も早く日本に帰りたいと思っている”(←伊藤さんの言葉を借りました) のでしょう。結花の生い立ちを聞き『たまんねぇな』と言うのを初めて観て聞いた時に、結花のことだけを言ってないような・・すごく印象に残りました。「犠牲者は家族の方・・」という黒田の言葉は、結花にとっては救いになった言葉かもしれないけど、神足にはこたえる言葉なんだと思いました。
 後先するけど、神足が『また振り出しだ!』(かな?確か・・)とか言ってゴミ箱(?)蹴飛ばして苛立ったのは、捜査のことかと一瞬思ったけど、いえこれは左遷されてから今まで時として自分を曲げても組織が求める結果を出し、息子の待つ日本に帰れるようにとやってきて、やっとそれが実を結びそうだったのに 振り出しに戻ってしまった!ということなのかと思い、そんな神足のその後に注目なのでした。

 優秀でありながら完璧じゃない神足が、黒田に出会って葛藤していくことになります。黒田は人のことをよく見ている、人を見抜く目を持っています。しかも根が優しいのでしょうか、テクニックなのでしょうか、言い方はストレートで余分なことも話さないけど、なんていうか その人の思いに共感するところから人の心を動かしていくような感じです。だから神足にしても結花にしても、心の奥に封じ込めてあった思いが呼び覚まされていったように思いました。また神足にしたら、黒田の物事に真っすぐな姿勢にも刺激を受けたのだと思うし、平然としているようでいて彼の胸の内で 左遷されて以来封印してきた”正義”と”現実”との葛藤があって、そのあたりがまた堪んないんですよね〜!! ついに組織の指示ではなく自分の判断で行動することになるのでした。

 神足は結花と利害が一致する取引きに乗っかったようでいて、さてその結末は何も隠蔽されることなく犯罪組織の摘発に至った!!という事件の完全解決。対立していた黒田と正義を共感しての結末で、共に組織の意向に逆らっての”正義を振りかざした”わけで、それでも二人に救いの手が差し伸べられたのは 外交官黒田の功績ですね。
 さて、神足誠は自分本来の正義を取り戻して、リスクも伴うとは思うけど息子を呼び寄せることにし、元居た場所にこだわることなく 仕事でもプライベートでもスペイン(あっフランス中心にヨーロッパでしょうか・・)の地で前に進んでいく決意をしました。
 黒田と神足のなんとも仄々としたラストシーン。。。見事なまでの心地良いエンディングでした〜!! (Comment 2011.6.30)



(追記)
7月9日〜ちょこっとおしゃべり♪〜から転記↓
や〜っと ひっさしぶりに 神足様に逢いにいきました。幸せ〜♪
観れば観るほどに魅せられます☆ お声も素敵〜☆ 織田さんとのアクションシーンにも注目! 伊藤さんのアドリブだったという裏拳もね。
もうはじめっから分かるんやったやん!っていうのから、いろ〜んな伏線が観えるようになって、細かいところまでよくできてるな〜って つくずく思います。まだ見落としてるのあるのかな〜。。。(ここまで↑)

7月15日〜ちょこっとおしゃべり♪〜から一部転記↓
・・・・・
でも今日は「アンダルシア」観に行って、もうひたすら神足誠を観賞〜!! 彼の繊細な表情が、その時々の眼差しが、堪りません〜〜〜☆ (ここまで↑)

ってことで・・・
 神足がこの事件に対して左遷されて以来割り切ってきた思いで対応しようとしてたときの駆け引きで見せる表情から、やがて黒田からの影響や 自らの弱みもこぼれ出すと 思いの揺れや葛藤も垣間見え、やがて彼の内面が変わっていって、そしてラストの晴れ晴れとした表情まで、なんていうか・・心に沁みて響くんですよね〜☆ ひとつひとつ言い出したら全部のシーンを書かなきゃになっちゃいそうなのでスルーしてますが、ツボも満載です!!
 例えば 何気に微かな笑みを浮かべて強気に出たりする表情が意外なツボだったりします。もちろん本当の笑顔(まぁ笑顔には見えないけど そういう印象っていうか・・)ではなく、立場を優位にするため或いは内心をカモフラージュするため意識したのか咄嗟に出たのかっていう表情ですけどね〜、その偉そ〜な感じにドキッ★(笑) でもそんな神足が黒田に資料を渡されて、口では『握り潰すかもしれない』とか言いながら黒田を見送る表情にキュ〜ン★ わぁ〜こんなん言い出したら、あれもこれも・・あ〜〜〜やっぱりキリがなくなりそう、っていうか上手く書けないし、あれこれひっくるめて省略ってことで。。。とにかく神足は何時にしてもあの時点からすっかり変わったというのではなく、いろんな思いが交錯してたと思うし、でも内面は動いていってたから終盤に繋がっていったんですよね。だから・・ なんたって神足捜査官は めっちゃカッコイイ〜ッ☆んだけど それだけじゃなく、一瞬一瞬の彼の繊細な表情が、その時々の眼差しが味わい深くって堪らないんです〜!!!(Comment 2011.7.15)

(追記)
7月25日〜ちょこっとおしゃべり♪〜から転記↓
「アンダルシア」観てきました。金曜から夜2回だけの上映になってしまいます。今度こそ最後かも。。。
命令口調or指示出しの神足様が今日のツボ☆だったかな〜。かっこいい〜!! そして、どの一瞬を切り取っても、いろんな景色やバックに映えて やっぱり絵になってるんよね。かっこいい〜!! な〜んて最後は単純に・・ソコ?!(笑) 堪能しましたウフフ♪ (ここまで↑)

8月5日〜ちょこっとおしゃべり♪〜から一部転記↓
・・・・・今度こそ(三度目のナントカや)ラストチャンスやん!ってことでお言葉に甘えて「アンダルシア」観てきました。
今日のツボは神足様が結花を見極めようとしてる頃の表情と終盤になって結花に向ける表情だったかな。
何回か観てきて、黒田との駆け引きをはじめ どの神足様も大好きやけど、意外に単純に好きやったわ〜って思うのが、結花を追いかけて人をかき分けかき分け走っているシーンだったり、『次の任地が楽しみだ』と言ってのけた時だったり、・・まぁこれもまたきりがないか。。。
今更だけど、終盤 神足と黒田が本当にパートナーのようになっていったところも よかったな〜。黒田が隠したあのナイフ、何かに使うためじゃなく神足に見つけさせて・・ってことでしょう。神足も黒田と二人になる状況を作ろうとした。そしてあの結花が望む通りに・・というアンダルシアの”あうん”のシーンに。。。
もちろん今までのツボも みぃ〜んな、スクリーンサイズの神足誠を目に焼きつけよぉ〜と お目メ全開で観てました〜 ウフフ♪ (ここまで↑)
(Comment 2011.8.5)