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しゃべれども しゃべれども


 二つ目の落語家 今昔亭三つ葉(外山達也:国分太一)は、成り行きで落語を教え始めます。そこに集まるのは、年齢性別生活環境はまるでバラバラだけど それぞれ今の自分に自信のない3人。

 不器用な生き方してる人のことを けっして嫌っているつもりはないけれど、ここに出てくる登場人物のことなんか好きになれなくて、特に十河五月(香里奈)や湯河原太一(松重豊)は(キャラクターとしてですよ・・念のため) こんなの観ててもな〜って気分で途中まで観てました。のほほぉ〜んと過ごしてるUKIUKIだって、そんなに暇なわけじゃない。いえ暇だったとしても、あんまりやわ〜っての観てるより お気に入り作品のリピートする方がいいし。でもこれって 思うつぼにハマッてる? たまにあるんですよね、こういうの。っで、観ていくうちに 彼らはともかくとして おもしろいやん!って、作品としてはすっかり楽しんでいました。
 村林優くん(森永悠希)は、上手いんだか わざとらしいんだかわかんない演技だけど、可愛らしさを売りにするでなく、そうかといって大人顔負けで こましゃくれてるってふうにもならず、印象に残るキャラクターになっていると思いました。←上手いんやん。。。ただ、大阪から東京に転校して新しい学校で仲間はずれにされて馴染めないことを心配する母親が「ああ見えてるけど繊細な子」って言ってたけど、見た感じあまりにも弱み感じさせないものだから、この子は落語習いに来なくても自分で乗り切れるよな〜って気がしないでもなかったです。

 主人公の三つ葉、そっちのけになってしまいましたが、いい意味でこれは三つ葉が目立つ作品になっていませんでした。
 師匠 今昔亭小三文(伊東四朗)の落語や喋りは単純にすごく面白かったし、ふだんの師匠としての感じもいいなぁと思いました。
 三つ葉の祖母 外山春子(八千草薫)の さっぱりしてるけど温かい感じも好き。
 あっまたそっちのけ・・・三つ葉の落語”火焔太鼓”は 自分のものになってて見事〜!! と思って感動してたら、師匠も認めてくれてよかったわ〜。って、彼のドラマの部分をスルーしちゃってます。彼自身も不器用に生きてる人物だったんですけどね。。。

 ラストは予想通り三つ葉と十河さんのシーン。二人のハグは やっぱ不器用〜。初めて見せる十河の笑顔が素敵でした。ベタだけど、そこで終わればよかったのに。ラストのラスト、三つ葉の言葉は あんまり急でしょ。やっと心が繋がったんじゃない。もっとゆっくり愛を育んでほしいよ。余韻が欲しいです。