Comment page 2008.9.20 renewal


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オール・ザ・キングスメン
ALL THE KING'S MEN   (2006)


 原作はロバート・ペン・ウォーレンのピュリッツァー賞受賞作だそうで、1949年に続き監督・脚本「シンドラーのリスト」のスティーヴン・ザイリアンで2006年再映画化された政治ドラマ。なんとなく しんどそうだけど、キャストにつられて観ちゃいました。やっぱりこの作品でもジュード・ロウは 存在そのものが素敵〜って思える俳優さん。アンソニー・ホプキンスは 演じるキャラクターを何故か好きにさせてくれます。(←まぁとても好きになれない、でも違った印象深さのキャラクターもありますが・・) ショーン・ペンはね、演技の巧みさが ちょっとしんどいです、UKIUKIには。。。あとケイト・ウィンスレットら 豪華共演です。

 1949年、ルイジアナ州メーソン市。郡の出納官だったウィリー・スターク(ショーン・ペン)は、役人の不正を許さない男。タイニーという男に担ぎ出されて知事選に出たものの 対立候補の票を割るための捨て駒だったと知り、自分の言葉で 社会の底辺に生きる聴衆のための政策を訴えることで、知事の座を勝ち取ります。善から出発したにウィリーだったが、やがて自らも悪の道へ染まっていく。しかし彼の言い分は、その目的は善。悪から善を作る!
 上流階級出身の新聞記者ジャック・バーデン(ジュード・ロウ)は、そんなウィリーに早い段階から注目していました。そしてジャックはウィリーに求められ、ウィリーの裏の仕事を手伝うことになる。激動の時代、相反する価値観を持つ環境に生きていた二人が惹かれ合い、周りの人も絡んで人生を重ねていくことになります。
 そして物語が進んで、アーウィン判事(アンソニー・ホプキンス)は ウィリーのそんな”悪”を見過ごさないという行動に出ようとするのですが・・・。
 アーウィン判事やウィリーの悲劇という衝撃の結末で、社会的な背景をふまえてウィリーの人生を想いジャックの心情を想うべきところでしょうが、・・・正直なところあんまり気合いを入れて観てなかったUKIUKIの心にいちばん印象深く残ったのは、ジャックがアーウィン判事の遺した”スクラップブック”を見つけたシーンでした。アッ・・と思って それまでの二人のシーンを振り返って思い出しつつ、あの成長記録や新聞記者として成功していくジャックの様子(記事)を集めたページがめくられていくのを眺めているうちに、何ともいえない気分になりました。言葉で説明できないけど切ないような〜、でもそれがとっても良くて嬉しいような・・・。そして後から考えると、登場人物それぞれが自分の信念で生きていたということが描かれた作品なんだな〜と思ったりしました。 (Comment 2008.9.19)