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プロデューサーズ


 トニー賞12部門史上最多受賞のブロードウェイ・ミュージカルを 映画化した ミュージカル・コメディ!だそうです。
 いきなりタイムズスクウェアが映ります。ブロードウェイですね、映画でよく映るでしょ。ワ〜ィ あそこに立ってたんだ〜!って、以前家族旅行で行ったので、そういう所が映ると あそこにいた〜!って嬉しくなっちゃう単純なUKIUKIです。

 1959年 NYブロードウェイ、かつて栄光を収めたものの今では落ち目のプロデューサー、マックス・ビアリストック(ネイサン・レイン)のところに、ただの小心者の会計士レオ・ブルーム(マシュー・ブロデリック)がやって来ます。そして帳簿を眺めてて気づくんです。
 ”ショーはヒット作より、コケた時こそ儲かる”って。つまり、ショーがコケることが確実なら、出資金を騙し取ることができる・・・帳簿を偽造して大金が転がり込むってことらしいです。その儲け話に飛びついたビアリストックは、言い出しっぺのくせに躊躇するブルームを説得し、結局ブルームも プロデューサーになりたいという夢を刺激され、二人で大コケ作品作りに取りかかります。
 史上最悪の台本の上映権と 史上最悪の演出家との契約書を取り付け、そして キャスティング・・・「春の日のヒットラー」というヒトラー礼賛ミュージカルは、破滅的な大失敗作になるはずでした。まぁこの辺のノリは、彼らのやろうとしていることからして とても上品とは言えない空気が充満する中でのギャグやユーモアが満載なわけで、ギリギリな感じで楽しんでました。とにかく 脇役まで含めて それぞれのキャラクターのパワーには 見入ってしまいます。
 ところが ウーラ(ユマ・サーマン)という女性が押しかけオーディションにやってきて、こんなイイ女優出演させたらヒットしてしまうじゃない!ってUKIUKIの心配は見事に空振りだったのですが、それよりヒットラー役の俳優の骨折で、急きょ代役に立ったゲイ俳優のキャラで、観客がドン引きするはずの ”絶賛崇拝されるべきヒットラー”なのに、なんともシマリがなく笑いを取ってしまったものだから もう大ヒット!!
 結局二重帳簿が見つかって ビアリストックは逮捕起訴され、ブルームはウーラにそそのかされて二人で大金を横取りしてリオでリッチな生活・・・。ところが そんな しょうもない感たっぷりの ただ面白いミュージカル・コメディが、最後にはビアリストックとブルームの友情物語となって品位を出してしまったのでした。まっ、いかにもっていうハッピーエンドではありますが、それでいいんじゃない♪って作品です。