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イルマーレ (2006)


 韓国映画の『イルマーレ』を リメイクした作品。
 韓国版 すごくお気に入り。といってもリピート回数は少なくずいぶん前に観たので、あやふやな記憶ですが・・・。どうしても、韓国版が良かった〜って思ってしまうのです。あの素朴な雰囲気と なんとも美しい映像にすっぽり包まれながら、すっかりあの不思議な物語の世界に浸り 徐々に感情がこみ上げてきた感覚は覚えています。

 でも、リメイク版もこれはこれで楽しめました。物語の展開が分かりやすく、終盤から結末もスッキリとして気持ち良かったです。映像的には普通な感じだったかな。物語の世界に入って感情移入していた韓国版とは違って、アレックス(キアヌ・リーヴス)とケイト(サンドラ・ブロック)の物語を観て楽しめたっていう感じです。
 キアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックは、さっぱりとした雰囲気が好印象な俳優さんです。「スピード」は当時何度リピートしたことか・・・。全く違うこの作品でも、二人の相性はとっても良かったと思います。

 さて、内容について・・・
 過去にいるアレックスが、ケイトのために壁にメッセージを落書きしたり木を植えたり、「何とかして君を守るよ」って・・・、素敵でした。
 ケイトが母に「何故父と分かれたの?」って訪ねて、「あなたに聞いてもらうために・・・」って言うのにはジーンとしました。
 アレックスが、彼が思うに建築家として成功した父サイモンが家庭を顧みず母を見捨てたことで 父を許せないでいるという部分を、かなり描いていました。キアヌの感情的な演技、泣いているシーンなんか あまり見たことなかったような気がして印象に残りました。ケイトがアレックスに未来の本『サイモン・ワイラーの世界』と「あなたは確かに愛されていた」というメッセージを送ってその中の写真を見たとき、あのときだけはUKIUKIもポロポロしちゃいました。
 またケイトの方は、アレックスとのラブストーリーだけではなく、モーガンとの恋愛も描いて 彼女の気持ちに深みを出していたのかな。でもそれで、ファンタジーっぽさが薄れたような気がします。
 アレックスと過去のケイトが会って、彼は知っていて彼女は知らないんだけど一緒の時を過ごし、あるときは 語り合いダンスを踊って そしてキス・・・。あの時の彼の気持ちは思いっきり解るけど、彼女の気持ちは理解しにくいな〜。
 とにかく何やかやあって、「どうしても君に会いたい」というアレックスと、一度は自分に与えられた現実の人生を生きようとアレックスを忘れる決意をしたケイトが、思わぬ悲劇の真実を回避すべくドキドキの展開の後、見事なハッピーエンドが潔かったです。