My Comment

16ブロック


 NY市警のジャック・モーズリー刑事(ブルース・ウィリス)は、仕事中も酒浸りだし足に古傷もあって しかも夜勤明けで疲れきっているのに、人手不足だし簡単な仕事だからと、16ブロック先の裁判所まで司法取引による証人エディ・バンカー(モス・デフ )を護送するという仕事を押し付けられます。ところが途中でエディが襲われ、危機一髪で彼を救ったジャックが応援を要請したところ・・・。ジャックは同僚を相手にまわし、エディを逃がそうとするのでした。
 エディの証言は、NY市警の暗闇部分を暴くものだったのです。しかもジャックもまた、かつて悪徳刑事の仲間だったのです。

 NY市警の刑事モノ、ブルース・ウィリス、追われる逃げるのサスペンス・アクション、悪徳警官たちの登場・・・。ありがちな感じで 楽しんでいました。ところが終わってみれば、”人は変われる!”いい人になれるんだ!っていう、なんとも後味のいいお話。
 エディってお喋りでちょっと煩いし、今までいろんな悪さしてきたヤツみたいだけど、なんか根っからの悪人ではなさそうって思わせられちゃうキャラです。彼がバースデイケーキ専門のケーキ屋になるという夢をもち、逃亡中にも肌身離さず大切に持っているノートの中身がケーキのレシピを書き集めたものだったと分かって、あれを見たら彼を逃がそうとするジャックをいっそう応援したくなる。そのあたり、上手いですね。ジャックが同僚の説得を拒否してエディを救い裁判所に連れて行こうと、それが困難になると彼を逃がして自分が証言を・・・という決意に至る心情、正しいことをしたいんだという心情が見どころでしょう。後半、あれ〜?ってところも・・・、リピートして確かめたりしてないや、まあなんか都合よく展開していったような気もするけど、とっても気持ちよくハッピーな気分になれる結末でした。エディのおかげでね。
 特典に入っていたもうひとつのエンディングの方は、話の内容からするとこちらの味わいが似合う気もするけど胸に痛みが残るものね、ハッピーな方でいいです。