My Comment

ホワイト・ライズ


 観終わってからネットでこの作品のことチラッと見ていて、今ちょっと混乱しています。え〜〜〜!?そうなの???せっかく楽しめたような気がしてたのに。。。

 これ何となくタイトル(邦題)が目について、内容もほとんど知らないまま観たんです。男性が元恋人を見かけて、彼女への想いがよみがえる・・・ってぐらいでした、予備知識は。そしたら、2年前リサ(ダイアン・クルーガー)はマシュー(ジョシュ・ハートネット)の前から突然姿を消して音信不通になってしまっていたというのです。
 だからですよね〜。なんで引きずってるのかって思ってたけど、確かに自分を愛していたはずのリサなのに、どうして何も告げずに消えたのか、そのワケを知りたい! 今どうしているのか知りたい! っていうマシューの気持ち理解できますもの。
 マシューはやっと立ち直り、新しい恋人との結婚も意識し始めているようですが、偶然リサを見かけたような気がして、中国への出張をすっぽかしリサを追います。やっと突き止めた彼女のアパート。でもそこに現れたのは、リサという名の別の女性。ところが観ている私たちには、コーヒーを探す様子から彼女の部屋じゃないってわかります。彼女とリサの関係は? これ、ミステリーというかサスペンスというのか、そういう作品としてかなり面白いな〜って観ていました。またマシューは友人ルーク(マシュー・リラード)とも偶然再会し、彼も恋愛を始めています。そしたら、アレレ〜って展開からかなり丁寧に種明かしシーンがあって、あらもう謎が明かされてしまうのって思って観ていたけど、まあそれでそれぞれの人物の切ない想い、意外な関係がわかってきます。最後はマシューとリサの素敵なラストを迎えるラブストーリーだったのね。。。と思いつつ、なんかモヤモヤが残ってしかたないのでした。

 結局全体的には”素敵なラブ・ストーリー”というのとは大違い。マシューを想う、もう一人の女性の物語でもあったのです。恋に落ちたら何をするかわからない!っていうの、実感できないし想像しても理解できないのが寂しくもあるのですが、だからなんとも後味の悪い嫉妬する女性を見せつけられたな〜って感じでした。でもまあ物語としてはこれぐらいないとね〜なんて、サスペンス風に楽しめたことに満足していたのですが・・・。

 あちこちで解説読むと、”すべてを捨てて最愛の人を求める一人の男と、ふたりの女性をめぐるミステリアスな関係を描いたラブ・ストーリー。” ひと言にまとめるとそうなるのかな〜と納得。公開時コピー”悪意のない、透明な嘘”って!どういうこと? ”愛するがゆえに感じる喜びや情熱(←それは解ります)たった一つの悪意のない嘘によって(←ウソ〜〜〜!)それぞれの運命が惑わされていく様が、・・・”って!悪意だらけじゃなかったですか。。。UKIUKI何か見逃しました?いつの間にか心の狭い人になってしまってるのかと落ち込んで、今ちょっと混乱してるのです。
 この作品は『 L' APPARTEMENT 』(1996) という作品のリメイクだそうですし、本作の原題も『 WICKER PARK 』ですから、それだったら作品中の大切なシーンを表していて納得なのにな〜。「ホワイト・ライズ」って邦題や作品のイメージ作りが納得できないという、作品そのもの以外のことに邪魔されてる自分が情けない。。。