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ダ・ヴィンチ・コード


 ある日ルーヴル美術館の館長ジャック・ソニエールが殺害された。ファーシュ警部(ジャン・レノ)は、講演のためパリに滞在し館長と会う予定になっていた宗教象徴学の権威ロバート・ラングドン ハーバード大学教授(トム・ハンクス)に協力を依頼するが、実は彼が犯人だと疑っているのだった。
 ソニエールは死を迎える自らの体勢や周囲に残した暗号らしきもので、何を伝えようとしたのか。。。暗号解読官ソフィー・ヌヴー(オドレイ・トトゥ)は、ラングドンは無実で、事件解決には彼の力が必要だと確信する。

 これ、珍しく原作を読んでありました。娘が本を買って読んでて、タイトルと「モナリザ」や「最後の晩餐」に隠された謎を解き明かすとかっていうのに興味を持ったからです。読み始めは少しとっつきにくくて、そのうちに謎解きが面白くなってどんどん物語に引き込まれて、でも最後があやふやで記憶に残らなかったので、これが映画になってると知って、いったいどう料理してくれているのかと期待と不安を感じました。それでせっかく原作読んだんだから、映画も観に行こうと娘と約束していたんです。そしたら公開が近づくにつれて、派手な宣伝活動が繰り広げられていて、いったいどんなすごい映画になっているのかって感じでした。

 っで観た感想は、原作通りのストーリーを大急ぎでなぞっていると思いました。予備知識なく映画だけ観たら、ワケわかんなかったような気がします。あっそれで予習をして来るんだよって感じに宣伝ガンガンしてたのかって、・・・皮肉を言っちゃあいけませんね。人間関係から生まれる思いの深い部分や、この作品の最大の楽しみであるとUKIUKIは思っている”謎解き”の面白さをじっくり味わえなかったのがほんとうに残念です。全体を2時間半で描こうとすればこうなるんでしょうね。全体を味わうのなら本を読む方が楽しめると思いました。映画では原作にとらわれずに、もう少し工夫してほしかったような気がします。そうは言っても、やはり映像の力は大きいです。ルーブル美術館の内外が映ったシーンなどは、文字で読むだけでは味わえない世界が広がっていました。またラストは映画で観て、こういうふうに収めるしかしかたないかと納得できたような気がしました。聖杯とは実は・・・とか、それはイエスが神か人間かなんてところに行き着くわけだし、宗教絡みの結末は観ている人それぞれに託すしかないのでしょうね。