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Shall We ダンス?


 なんといってもダンスシーンが素敵。登場人物それぞれに人柄が個性的なだけでなく、ヘタっぴだった登場人物もだんだん上達していって最後には上手く踊っているんだけど、みんなダンスでも個性のある踊り方なのが良かったです。いろんな方と踊ってその個性を感じあうのもダンスの楽しみだと思いましたが、パートナーを作るなら相性ってものがありそうだし、パートナー選びってけっこう重要なんでしょうけど、UKIUKIなら愛する人とパートナーになりたいな〜。あっ、たま子先生(草村礼子)って優しくて可愛らしくて大好きやわ〜!

 物語としては、登場人物それぞれにダンスへの思いがあるっていうのが、観ていて楽しかったです。それはそれでいいとして、杉山正平(役所広司)が窓辺に佇む舞(草刈民代)の姿に心惹かれてダンス教室に足を運んでしまったのもいいけど、彼が教室に足を踏み入れるところで、わざとらしかった!ってところからなんだか嫌な気分に・・・。そして舞が、まあ彼女なりの感情を押し殺してそこにいるからですけど あんなにツンツンしているのに、ずっと見つめ続ける杉山の気持ちが理解できないっていうか・・・、ほんとうはここで今までアクセク働くだけの人生だった真面目な男性に、ホワッと生まれたピュアな恋心を感じるとこなのかな〜なんて思うけど、オジさんの下心がキモチ悪いと感じてしまって、食事に誘ったときなんて舞が不快感を持つのは無理ないわ!と思えてすごく嫌〜な感じでした。
 でも後半、杉山が下心とは別に、ダンスにのめり込んでいく姿は楽しめました。なんだかその必死さかげんがカワイくて応援したくなりました。

 ダンスを楽しめない舞は印象悪いですが、彼女の言うようにレッスンはちゃんとしているし、彼女のダンスに懸ける思いやこだわり、その心には共感できるわけではないけど嫌じゃない、彼女なりのダンスへの思いなんだから〜って観ていました。そして彼女が生徒たちと過ごすなかで、自分の過去を振り返り、自分に無かった部分に気づいて彼女の気持ちが動いていく様子や、新しい気持ちでダンスに取り組むために歩み出すという姿を見せてくれたことは良かったです。

 でも・・・、杉山がヒヤヒヤしながらもドキドキワクワク過ごした素晴らしい1年間に、妻(原日出子)はどれだけ悩んで寂しい思いをしてきたのか。黙っていた杉山が許せない! せめてダンスそのものが楽しくなった頃には、「面白いよ〜 会社の青木くん(竹中直人)もやってるんだ」な〜んて話せなかったの!? 「こわかったから」なんて・・・問い詰めなかった妻のことも納得できない! 二人の気持ちや行動がほんの少しの間モヤモヤしてたってことならわかるような気がするけど、1年間ずーっとなんて、いったいこの二人って夫婦なの!??って感じです。”子はかすがい”とは、よく言ったものです。とってもいい娘さんに、救われましたね。でも、最後に杉山が妻にステップを教えながらひとこと謝っても、それで良かったね〜なんて気持ちになれないUKIUKIでした。まっこれから二人で今までの気持ちを埋め合って、さらに素敵な人生を共に歩んでいくってことなのでしょうけどね。。。