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明日に向って撃て!


 西部劇なんだけど、自転車の出現やらなにやら時代の流れを感じさせるなか、未来に夢見るものの今までの世界から抜け出せなかったガンマンたちの物語。
 早撃ちガンマンのサンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)、冒頭のガンアクションのお手並みは見事!!目にも止まらぬ速さ、拳銃抜いてたて続けに撃ったと思ったら次の瞬間ホルスターの中に納まっていて、あっと言う間でした。でも中後半にも銃撃戦あるというものの、そこでピリッとさせてはくれるけど、全体的には人間描写を味わう作品でした。そして相棒は頭を使うのが役目のブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)。彼らは自分に足らない部分を相手に認めて、二人で一人というよりは二人で三人以上の成功を手にしてきたのだと思います。でもそんな損得計算抜きに、口では言いたい放題でも心底仲のいい二人。そこにそれぞれに想いを寄せあっている彼女エッタ(キャサリン・ロス)が加わっても壊れない、二人の いえ三人の友情。複雑にならないところが、なんとも心地良いんです。

 ところで彼らの成功って・・、実は強盗団を率いてきたブッチとサンダンスは銀行強盗のプロだったんです。ところがあるとき列車強盗に首を突っ込んだばかりに、それがまた上手くいったものだから、手強い奴らばかりを集めた暗殺集団に追われ始めます。それがまたしつこいのなんのって、どこまでも追われ続けることになります。とうとう足を洗うと決意しエッタを誘ってボリビアに、・・・しかし、そこは夢見た場所とは違ってました。しかも、そこにまで、追っ手が・・・。
 自転車で草原を乗り回すシーン、なんとあの有名な曲はここの挿入歌とは・・・およそ西部劇の雰囲気をしばし忘れます。それと三人でボリビアに行く途中でのNYでも、しばし夢のような時を過ごしていました。
 過酷極まりない逃避行の間も、ユーモア交えて新しい世界で生きることを夢見ていた二人、その結末は。。。