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シークレット ウインドウ


 10年連れ添った妻をテッド(レイ・リオッタ)に奪われて、今は森の湖畔に建つ別荘で一人暮らしているミステリー作家モート・レイニー(ジョニー・デップ)は、かつて一度だけやった盗作問題にケリをつけてからは地道に創作活動を続けていた。そんな彼のところに、彼がかつて発表した小説は自分の盗作だから、結末を書き直した上で正しい作者名で発表し直すようにと脅迫してくる男ジョン・シューターが現れる。
 盗作はしていないと突っぱねながら、普通にビクビク怖がりあたふたしているモート。犬を殺し家を焼きモートの周りをじわじわ犠牲にしつつ、姿を現しては脅しをエスカレートさせていく男の名は、テッドの出生地と重なった。

 ジョニー・デップとレイ・リオッタだったら、レイは妻を横取りしたうえに裏で手を引いている卑怯なヤツにぴったり嵌るので、すっかり今回はジョニー・デップは被害者だと思い込みました。
 とにかくこれはモートが感じるリアルな怖さがすごく伝わってきて、ドキドキしながら観ていました。いろんな役に挑戦するジョニーですが、現実感のある物語の中で現実味のある男を演じる彼がけっこう好きなんです。で、それを堪能していると・・・、あれっシューターああ言ったのに帽子を持っていってないな〜、あれれまだあるけど・・・、って辺りからモートの自問自答、謎解きの展開になっていきました。やられました!
 でもね〜、終盤都合よく流されてしまった感じで、ちょっと物足らなかったなぁ。。。でもラストの何秒か、シークレット ウインドウはトウモロコシ畑の秘密を見ていたんだ、何とも明るく和やかな景色に潜む秘密の空恐ろしさを感じて、・・・トウモロコシをガブリ!っていうの結末そのものだったやん!とその単純なくせにいやにキマっていて気に入りました。
 予備知識なしに何も考えずに観ていましたからね〜。そう言えば・・・と思って、2回目見直しました。あちらこちらに伏線というかヒントが見えて、別の楽しみ方ができました。