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LOVERS


 「HERO」 と同じチャン・イーモウ監督の作品。「HERO」がトニー・レオン見たさだったように、この「LOVERS」はアンディ・ラウ見たさでした。で、やはり結果は作品としてもたっぷり楽しめました。

 唐の時代、その反乱軍“飛刀門”が勢力を拡大してきて、王朝側は飛刀門一派の壊滅に乗り出した。捕吏のリウ(アンディ・ラウ)とジン(金城武)は遊郭で評判の盲目の踊り子シャオメイ(チャン・ツィイー)が飛刀門の一味とみて、ジンが遊郭の客になりすまして捕えることに成功するがシャオメイの口が堅かったため、リウはジンにシャオメイの脱獄を手助けさせて彼を反乱戦士と信じ込ませ飛刀門のアジトへ案内させるという作戦に出る。

  シャオメイの舞いからリウとの戦い、ジンとシャオメイの追っ手との戦い、意外な敵にも追われることになりますが、・・・とにかく遊郭内でも竹林や原野でもそのアクションシーンが優雅で美しく見とれてしまいました。こんなのありえない〜!というのも気になりません。芸術作品として楽しめるって感じです。そして最後の戦いはなんと、イウとジンの壮絶な戦いが続く中いつしか雪景色になってシャオメイも加わり物悲しさが溢れてくるというのがすばらしく、最期の瞬間3人それぞれが選んだ結末に感動!なのでした。
 繰り返されるアクションを楽しみつつ、ラストに至る物語の展開もなかなか面白かったです。3人それぞれに秘めたる策略があったわけですが、そこに男女の感情が絡んでくるのを感じつつ、それが本物の感情なのか相手を欺く演技なのかが微妙でハラハラさせられます。そして裏の裏がだんだん明かされていくのですが、やがて物事の真実と本物の感情が見えてくると、このような男女関係でUKIUKIは初めて3人の誰の気持ちにも共感できて自分の気持ちの中で決着がつけられなくなりました。だから長い最後の戦いをただただ見つめるばかりで何も考えられないでいたところ、ついに出した3人の決意に納得!そしてその結果はあまりにも悲しいけどこれしかなかったのかも・・・とも思えるものでした。