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いぬのえいが


 犬とか猫とか、よしよしカワイイね〜っていうのあまり好きではないのですが、楽しめました。それにミエミエの展開だったりするのも多いのですが、べつにいいや〜って感じでした。
 オープニングアニメに続いてコメディ短編集として始まりますが、その中で切なくも心温まるドラマ山田賢太郎(中村獅童)とポチの物語はエピソードをまたいで繋がっていきます。つまりこのジーンとするドラマがメインなのですね。そして最後はしっとりとした物語で、わ〜〜〜予想通りのラストを迎えるのですが、その素直さは好感を持てました。グッときてポロッてしましたが、犬好きの人ならきっと号泣でしょうね〜。
 短編集といっても、テンション高く笑い飛ばせるのやら、ズキズキするのやら切ないのやら、心温まるのやら・・・、とにかくその並べ方が面白いというか全体を通した構成が素晴らしく、それぞれにインパクトがあるんだけどお互いを邪魔しないで中心になる物語をじっくり見せていて、おまけに最後にちゃんと盛り上げるというひとつの大きな作品になっていました。出演者がこの人もあの人もとなかなか豪華で愉快です。子役たちも含めて、俳優さんたちの演技で見せる作品になっていると思いました。


★以下、それぞれの短編について簡単に・・・(ネタバレです)
 2部,3部に分かれているのもあり、全11エピソードということになっています。
 作品の構成は、以下の順序とは異なっています。

「A Dog's Life」監督 黒田昌郎, 脚本 山田慶太 : オープニングの楽しいバージョンの他、人間に見放されるバージョンなんかもあって、けっこう深い。。。

「うちの子 No.1」監督 祢津哲久, 脚本 山田慶太 : ミュージカル仕立てで、「うちの子が絶対一番かわいい♪」っていう、本音トークを繰り広げているのですが・・・。

「CMよ、どこへ行く」監督 黒田秀樹, 脚本 山田慶太 : ”ワンワンファクトリー”のドッグフード”愛犬モリモリ”の広告仕立て。広告プランナー山田賢太郎(中村獅童)の企画はさんざんこねまわされる度に、だんだんひどく?なっていって・・・。

「ポチは待っていた」監督 犬童一心, 脚本 佐藤信介 : 山田賢太郎は最悪に落ち込んで、過去の思い出に・・・。幼い頃の山田君とポチの物語に続いてきました。
「あんたなんかよりあの犬の方がマシよ!」と男をフッた女の物語に、・・・あれっポチだ!
ポチが山田君を訪ねて病院へ、そして病院に住みついた。ポチと書かれた汚いボールを足元に置いて・・・。
大人の山田君、ポチとの思い出の土地に、そしてパン屋の女の子を訪ねて・・・。

「恋するコロ」監督 佐藤信介, 脚本 佐藤信介 : コロの視点で物語が進みます。恋に落ちてしまったコロですが・・・。

「犬語」監督 永井聡, 脚本 永井聡 山田慶太 : ”バウリンガル”誕生秘話。人類へのメッセージは・・・。

「ねぇ、マリモ」監督 真田敦, 脚本 山田慶太 : ねぇ、マリモ・・・。どうして私より先に。。。美香ちゃんとマリモの物語。美香ちゃんの心バージョンとマリモの心バージョン。