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真珠の耳飾りの少女


 1枚の肖像画にこんな物語を想像してみるって、なんて素敵なんでしょう。その絵はオランダのハイツ美術館所蔵''青いターバンの少女''、日本では''真珠の耳飾りの少女''として知られていて、17世紀の画家ヨハネス・フェルメールがオランダ デルフトで1665年に描いたそうです。

 フェルメール(コリン・ファース)が、使用人として働き始めたグリート(スカーレット・ヨハンソン)の光や色彩に対するセンスに心動かされ、パトロンのファン・ライフェン(トム・ウィルキンソン)や妻の欲求に反する創作意欲をグリートに感じていきます。
 グリートには少女から大人の女性になっていく頃の透き通るような美しさがあって、フェルメールはモデルとしてそれも内面も含めて描かずにはいられない愛おしさを感じたのだと思いました。それは妻への愛情とは別モノのようにUKIUKIは思えましたが、でも妻は女として辛いんですよね〜。
 静かな展開の中にある熱い思いや登場人物それぞれにとって割り切れない思いが徐々に充満してくる感じでしたが、少女には受け入れてくれる男性がいたということで救われました。
 この作品を観ている間、午後のティータイムを過ごしているようなゆったり感を味わっているって気分でした。