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デアデビル


 少年の時放射性廃棄物を目に浴びてしまったことがもとで視力を失ったマット・マードック(ベン・アフレック)は、視力を失うかわりに四感が発達したうえ超感覚レーダーセンスを獲得して、周りの様子を繊細にしかも表面だけでなく内部まで見極めることができる能力を身につけていた。彼は法を守り弱者を助ける弁護士になったけど、夜はスーパー・ヒーロー“デアデビル”となり、正義の復讐者として法の網を逃れる悪を成敗するのでした。

 お気に入りの“スパイダーマン”が 悪から弱者を助ける!というイメージなのに対して、“デアデビル”は 悪を懲らしめ復讐する!というイメージを持ちました。それはそれなりって感じで、ちょっと違うのを楽しめるなーと観てたんです。するとそれは彼の正義感からやっていることだけど、彼が懺悔するため(?)牧師を何度となく訪ねていたり、新聞記者との微妙な信頼感が生まれたりと、彼の行為そのものに対する葛藤を感じるし、彼を悪ではなく善の方に引き寄せなければという意図を感じてしまいます。夜のデアデビルより昼のマードックの方にハマってるように思えるベン・アフレックのキャスティングもそんなところから〜なんて気がします。
 そしてラストでも、よりにもよってボクサーだった父ジャック・デビル・マードックと愛した女性エレエレクトラ・ナチオス(ジェニファー・ガーナー)彼の大切な二人の敵キングピン/フィスク(マイケル・クラーク・ダンカン)を殺さずに、(字幕ですが)「自分は悪人ではない」と言わせている。これってどうなのかなあって思ってしまいました。その前の悪人たちには平気だったのに・・・。やっぱりヒーローが復讐するっていうの悪を懲らしめる方法としては無理があるってこと!?でもでもやっぱり現実から離れて、自分が悪人になっても、それができる能力を持ってしまった哀しさで、とことん悪を成敗せずにはいられないっていう潔さを観たかったような気がします。
 それにしてもブルズアイのコリン・ファレルが、見事悪人にハマってました。