My Comment

ラブ・アクチュアリー


 愛がいっぱいの群像劇って知ってから、何となく押しつけがましいようなイメージを持ってしまいずっと手が伸びなかった作品ですが、やはり食わず嫌いはいけない、観てみたらなにもハッピーな愛だけが集まっているわけではないのですが心地良い作品で良かったです。
 クリスマスってやっぱり特別な日なんですね。その日が近づくと、自分の周りの愛を確かめようとするみたいな、これって文化なんでしょうね。UKIUKIは、子供ができてから便乗で家族揃って楽しむ日になりましたが、それ以前は全くなんでもない日、ロマンチックに過ごしたいとも思ったことなかったですね。今になって思うと、ちょっと損した気分です。

 そんな季節の''19人それぞれの愛のカタチ''を描いた作品、私たちの周りは普段意識しなくても愛に満ち溢れているんだわ〜って気づかせてくれました。これはちょっと出来すぎねっていうのやら、日本ではこうはしないなっていうのもあるけど、それぞれの登場人物の想い大体が わかるわ〜そうよね〜って思えてしまう心地良い作品でした。愛は時に悲しく辛いものだし、直感で生まれるのもあれば躊躇し迷いながら確かめられていくのもあるけど、自分に正直になることとでもその気持ちを抑える決断をするのも愛のカタチのひとつだということなど、いろいろあって奥深い。きっぱり単純な感情なこともあるけど、実際のところいろんな状況での複雑な感情であるだけに、勇気を持って想いを伝えることがどんなに素晴らしいことかと感じさせてくれました。ロマンチックな恋人との愛のカタチもあれば、夫婦、親子、きょうだい、親友、パートナー・・・と、かけがえのない愛がいっぱい。

 特にお気に入りは、親友の妻になった女性に実はずっと想い続けていた気持ちだけは伝えずにはいられなかったマーク(ロドリコ・サントロ)と、その気持ちを素直に受けとめたジュリエット(キーラ・ナイトレイ)、二人とも親友や夫を裏切ることなくっていうのが爽やかです。
 また、エマ・トンプソン演じる中年女性カレンの感情はリアルに伝わってきます。
 最愛の妻を亡くしたことからまだ立ち直りきれないダニエル(リーアム・ニーソン)が、元気をなくした義理の息子サム(トーマス・サングスター)の恋患いを解決しつつ親子の絆を深めていくと、彼も生き生きしてきてなんとも微笑ましい。トーマス・サングスターって確かXファイルに出ていたんじゃないかな(確かめてないので違ってたらすみません)。ずいぶん大きくなったけど、相変わらず表情がとっても印象深いです。
 あといろいろ・・・言葉で伝えることがどんなに大切かと思いきや、言葉がほとんど通じなくても愛が生まれるっていうのも あったか〜いし。。。