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RED SHADOW 赤影


 忍者といえばスパイでしょ。だったらUKIUKIのツボ!ということで、観よう観ようと思っていて今ごろになってしまった作品です。
 現代的でソフトな感じの時代劇かな、でもちょっとおふざけが過ぎるんじゃないかなって、UKIUKIのユーモアの許容範囲を超えるシーン満載。それなのに、いいんです!シリアスなシーンにすっかり心を掴まれてしまいました。

 頭領白影のもとに赤影・青影・飛鳥という三人の若者が継承している影一族は、戦国大名東郷に仕え、''お役目''を忠実にこなしていた。
 赤影(侍に変装した時:上岡三四郎)を演じる安藤政信の目、とくに忍者装束を身につけた時の凛々しさにはドキッとします。飛鳥を想う悲しげな目、普段の優しげな表情もいいですね。アクション(殺陣?)も、かなり激しいものもありカッコイイ。
 ストーリーが分かりやすいので気持ちの部分に入りやすいです。''お役目''のために''愛''を押し殺して生きなければならない忍者の掟は、若者には惨いです。赤影と飛鳥の姿も痛々しいですが、青影もまた愛を秘めつつ若者らしい迷いに葛藤する姿が悲しいです。''お役目''と影一族に代々伝わる「平和な世の為に影となって働く」という教訓の間で揺れ動く彼らの心には、悲しみを乗り越えいつしか自らの意志で生きる道を見つけようとする力が芽生えてくるのでした。