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インソムニア


 ロス警察のウィル・ドーマー警部(アル・パチーノ)は過去の証拠ねつ造について責任を問われようとしていた。相棒のハップ・エクハート(マーティン・ドノヴァン)は取引に応じて真実を話すつもりだという。
 アラスカ・ナイトミュートに少女猟奇殺人事件捜査の応援にやって来たドーマー警部とハップは地元の刑事エリー・バー(ヒラリー・スワンク)と共に捜査にあたるが、ドーマーは白夜の中不眠症(インソムニア)に悩まされる。犯人をおびき出したドーマーは深い霧の中で追跡中、相棒を射殺してしまうが自分が撃ったとは言い出せずにいた。やがてそれを目撃していた少女殺しの犯人ウォルター・フィンチ(ロビン・ウィリアムズ)から電話が入る。

 何と言ってもロビン・ウィリアムズの犯人役は新鮮でした。このところ今までにない役柄にあれこれ出演しているらしい彼ですが、ますます期待できる俳優さんだと思いました。
 不眠症であろうとなかろうとありうる展開だと思いましたが、数々の猟奇殺人を解決させてきたドーマーともあろう男が特に犯人を相手にする時、彼本来の姿や正義感がぼやけてきて次第に精神的に追い詰められていく様子は不眠症によって加速されていったようです。ハラハラもやもやイライラさせられた後、ラストで変質者或いは汚れきった不正警官でなく正気を取り戻した(?)あたり、後味良くさせてくれて良かったです。